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HOME   »   サッカー  »  「日本サッカーの父」 デトマール・クラマー氏 逝去
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 9月17日、クラマー氏の死去が報じられました。享年90歳でした。

 1964年の東京オリンピックを控えた1960年にドイツから来日し、代表監督代行として日本チームの指導を開始しました。
 
 そして、東京オリンピック1964でベスト8進出という、信じられないような好成績を残しました。正直に言って、1960年時点の代表チームがオリンピックベスト8に入るなどとは、到底考えられないことであったと思います。

 クラマー氏の指導が素晴らしいものだったのです。

 そのクラマー氏の指導法には、明確な特徴が有りました。
 「基本プレー」の練習を繰り返し繰り返し行ったのです。

 サッカー後進国であった、当時の日本サッカー界においても「あまりに基本的なプレー・練習ばかり」ではないか、との批判が出ましたが、クラマー氏は方針を変えませんでした。
 そして、容赦ない極めて厳しい指導を続けたと言われています。

 口にこそ出しませんでしたが、クラマー氏から観れば「日本サッカーは基本が出来ていない」ということだったのでしょう。

 1968年のメキシコシティ・オリンピックで、日本チームは銅メダルを獲得しました。3位決定戦の相手は地元メキシコでした。
 後にクラマー氏は、この銅メダル獲得を「生涯最高の喜び」であったとコメントしています。

 デトマール・クラマー氏は、当時の世界最高のサッカー指導者の一人でした。FIFA公認トレーナーであり、ワールドカップの公式技術評価を担っていたことでも明らかです。

 そうした、世界最高レベルの指導者が日本チームを指導してくれたことは、日本サッカー界にとっての僥倖というか天恵であったと、心から感じます。サッカーの神様が日本に齎してくれた、素晴らしいプレゼントだったのです。

 もちろん、当時の日本サッカー協会の野津謙会長を始めとするメンバーの皆様の慧眼とご努力の賜物であったことも間違いないことでしょう。こうしたポジションにいる人達が行うべきことを行ったのです。

 デトマール・クラマー氏無くして、現在の日本サッカーは無かったと思います。

 「クリアは月まで」、クラマー氏の残した言葉のひとつです。

 「守備陣からの生きたボールの供給」が求められる現代サッカーにおいては、古い言葉だということになるのかもしれませんが、自陣深くのポジションから中途半端なパスを出し、カットされて失点するシーンを観ると、クラマー氏の言葉を思い出します。

 やはり、守備の基本は「クリアは月まで」なのでしょう。
 
 「基本を大切にする」というか、高度なレベルに達すれば達するほど「基本に帰る」ことは、全てのスポーツ、あるいは学術・芸術・仕事においても、とても重要なことなのだと感じます。
 「基本に忠実なプレーを遂行する」というのは、それ程に奥が深く、難しいことなのでしょう。

 デトマール・クラマー氏は、2005年に創設された日本サッカー殿堂の第一回受賞者となりました。
 当然のことでしょう。クラマー氏に対する感謝の気持ちを表するには、まだまだ到底足りないと感じます。

 日本サッカーは父を喪いました。

 独り立ちしなければならない時が来たのです。
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