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HOME   »   大相撲  »  [大相撲2015] 足袋は履いたが、草履はまだまだ先のこと
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 大相撲は、ある意味では階級社会です。
 例えば、力士の待遇には番付により明確な区別が設けられています。

 力士は十両に昇進して初めて「関取」となり給与が貰えるようになりますし、まわしも絹になり、下がりも堅いものになります。姿形も変わっていくのです。
 従って、十両(十枚目)に昇進することは、大相撲界に入った全ての力士にとって最大の目標であろうと思います。

 こうした区別は、行司にも設けられています。

 大相撲をご覧になる方は百も承知のことでしょうが、幕下以下の取組を仕切る行司は「裸足」です。
 下半身に付ける装束は、膝迄しかありません。ニッカポッカ風?なのです。

 これが「十両格の行司」になると、足袋を履くことが出来るようになります。白足袋です。そして、下半身には袴を付けるようになります。

 加えて、軍配の房が緑色と白色の混色になります。(相撲界では緑=青ですが、現在の色の呼び名で言えば明らかに緑です)
 行司も、ひと目で幕下格以下か十両格かが分かるのです。

 実際には、「十両格の行司」は幕下20枚目前後の力士の取組から登場します。

 「十両格」になって初めて、行司は白足袋を履くことが出来るようになるのですが、足袋を履いたままの装束で土俵の上を動き回ります。当然ながら、足袋は毎日、土で汚れてしまいます。

 白足袋を汚さない為に、草履を履くことが出来るのは、まだまだずっと先のことなのです。

 取組が十両に進み、残りの番数が少なくなってくると、軍配の房が赤色と白色の混合(紅白)の行司が登場します。

 これが「幕内格の行司」なのです。紅白の房は、幕内格行司にのみ許されているのです。

 しかし、まだ白足袋のまま土俵に上がります。

 幕内の取組も進み、三役の取組が始まると、初めて「草履」を履いた行司が登場します。
 これが「三役格の行司」なのです。

 三役格行司となると、軍配の房は「赤一色」になります。朱一色とも言われます。

 若くして大相撲界に入り、行司の道を志した人にとって、憧れの「白足袋・草履・朱色房」であろうと感じます。

 「三役格行司」の上には「立行司」しか存在しません。

 立行司は木村庄之助と式守伊之助の2名のみです。
 そして、式守伊之助と木村庄之助の装束にも違いが有るのです。

 式守伊之助の軍配の房は「紫色と白色の混色」ですが、木村庄之助は「紫一色」です。
 木村庄之助の方が、式守伊之助より格が上なのです。

 大相撲における行司の世界では「紫が最も高格の色」ということになります。

 幕内の行司の装束は、本当に美しいものです。
 テレビ画面で観ても美しいものですが、国技館で見ると一層輝いて見えます。
 幕内格以上の行司はいくつもの装束をお持ちなのでしょう。毎日のように着替えて土俵に上がっています。

 行司の姿形は、大相撲観戦の最大の楽しみのひとつだと思います。
 そして、数十年に渡る長い修行・経験を積み重ねてきた行司各位の、正に「晴れ姿」なのでしょう。
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