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HOME   »   サッカー  »  [欧州サッカー] デュッセルドルフの緑の絨毯
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 ドイツのサッカー・ブンデスリーガ1部に、今季2012~2013年シーズン、フォルトゥナ・デュッセルドルフが昇格しました。
 
 フォルトゥナ・デュッセルドルフ(以下、F95)は、1908年創設の歴史を誇るクラブチームです。1980年以降は不振の時期が長く続き、今季ようやく1部復帰を果たしたのです。

 20年程前の12月中旬、私が仕事の関係でデュッセルドルフを訪れた際、空き時間が出来たので、現地の社員がどこか観たいところはありますかと尋ねます。私は、当地のサッカークラブチームの拠点を観てみたい、と希望しました。とはいえ、正直に言えば、ブンデスリーガにデュッセルドルフのチームが居るというのは聞いたことが無かったので、予備知識はありませんでした。
 
 現地に着いてみると、大きなスタジアムがあります。平日でしたので、無人のスタジアムでしたが、その規模と美しさに驚かされました。
 そのスタジアムが「ラインシュタディオン」と呼ばれる、現地のサッカークラブチームF95のホームであることを知ったのは、日本に帰ってきてからでした。ラインシュタディオンは、1925年に開場し、1974年に拡張された競技場で、私が訪問したのは拡張後、収容人員54,000人の大きなスタジアムでした。
 そして、椅子が少ないことにも驚きました。ホームスタンドとバックスタンドの真ん中付近に椅子席があるだけで、大半は立見席なのです。寄り掛かれるように?支柱が沢山設置されていました。現地の社員が「ドイツの人は、ここに立って3時間でも4時間でも応援するんですよね」と説明してくれました。

 続いて、練習場に行ってみました。練習グラウンドと紹介された場所を観た時の驚きは、今も忘れません。

 まず、真冬にも拘わらず一面緑の絨毯です。「芝」なので当然のことなのですが、当時は本物の芝を、これ程の規模で見たことが無かった(今でも、あの規模以上のものは観たことが無いのですが)のです。
 そして、その緑色の強いこと、濃いこと、綺麗なこと。芝の厚さは10㎝位でしたが、びっしりと生えていますから、濃緑色の分厚い絨毯そのものです。ちょっと踏んでみたら、バリッと千切れてしまいました。表面が凍り付いていたのです。クリスマス寸前のデュッセルドルフは、毎日氷点下なのですから、当然のことなのでしょうが、真緑の芝がバサッと切れる様子は、新鮮で印象的でした。(申し訳ないことをしました)

 そして、その練習グラウンドの面積といったら・・・。

 広いのですが、距離感が掴めないほどに広いのです。サッカー場5~10面が取れるほどの広さの緑の絨毯です。ブンデスリーガのトップチームならともかく、聞いたことも無かった(当時のことで恐縮です)クラブチームの練習場にして、この設備です。こんな環境でプレーできるのは、それ自体が幸せなことだ、と感じました。

 後から知ったことですが、この頃のF95クラブは、ブンデスリーガ2部か、ひょっとするとレギオナルリーガ(3部)かオーバーリーガ(4部)に降格していた時期なのです。いずれにしても、F95にとっては最も苦しい時期だったのでしょう。

 そして、私が見させていただいたラインシュタディオン競技場も、2002年11月に閉場されていて、F95の現在のホームはエスプリ・アレーナという近代的なスタジアムです。

 最近我が国の沢山のプレーヤーが、ドイツ・ブンデスリーガでプレーしています。ウォルフスブルグの長谷部誠選手、シャルケ04の内田篤人選手、シュトゥットガルトの岡崎慎司選手、アイントラハト・フランクフルトの乾貴士選手、ニュルンベルグの清武弘嗣選手、そして昨シーズンまでは、現在イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドに所属している香川慎司選手が、ボルシア・ドルトムントに所属していました。

 これは、ブンデスリーガ1部に所属している選手の例ですが、2部や3部にも、多くの選手が行っているのではないかと思います。F95にも、結城耕造選手が2010年まで所属していました。

 日本人プレーヤーが欧州のリーグに参加する場合に、ドイツ・ブンデスリーガに行くことが多い理由については、前の稿に書きましたが、この選手たちの移籍後の成長には目を見張るものがあります。代表チームの試合で久しぶりに見る日本代表プレーヤー達が、別人のようにプレーする姿には感動さえ覚えます。

 日々のシーズンゲームで、相当に厳しいプレーに直面しながら、自らのプレーを磨いているのであろうと思いますが、日々の練習も大きな影響を与えていると思います。
 何しろ、あの環境です。ポジション争いを始めとする、緊張感を持った練習は大変なことでしょうが、あの緑の絨毯の上で、思う存分サッカーが出来るのですから、サッカーを愛するプレーヤーにとっては無上の幸せでしょう。

 昔、MLBのセントルイス・カージナルスに所属していた田口壮選手が、スプリングキャンプの際にテレビのインタビューに答えていました。メジャーリーグの練習の大変さを掘り出そうとしていたインタビューでしたが、最後に田口選手が言いました。「いろいろ大変だけど、この環境で野球が出来ることは、何ものにも替え難い」と。
 カージナルス球団のホーム練習設備には、野球場が4つあったのです。

 サッカーが盛んな欧州各国、ベースボールが盛んなアメリカ、いずれも日々の生活に密着したスポーツとしての深い文化に裏打ちされています。
 素晴らしい練習設備も、深い文化の一部なのでしょう。スポーツをする喜びは、いろいろな所に潜んでいるのです。
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