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 本日2012年12月23日、恒例の全国高校駅伝が開催されました。午前中の女子の部は、立命館宇治高校が、午後の男子の部は豊川高校が優勝しました。伝統校と新鋭校が凌ぎを削る素晴らしいレースが展開されました。優勝、入賞された高校のランナーの皆さん、おめでとうございます。

 さて、各中継点やゴール前では、例年のようにラストスパート勝負が展開されます。まるで短距離競走のような競り合いが見られることもあります。今回は、この「ラストスパート」について考えてみようと思います。

① 余力や気力の問題ではありません。
 ラストスパート勝負のポイントは、ランナーのトップスピードの水準です。例えば高校駅伝男子ですと、各ランナーは3~10㎞の区間を走るのですが、ラストスパートは最後の100~400m位の距離で争われます。
 このラストスパート勝負を決めるのは、100~400mのタイムの水準、つまり短距離競走に強いか弱いか(スプリント力の有無)という点になります。
 スタミナが残っているかどうかも、ポイントのひとつにはなりますが、ラストスパートがかけられない程に疲労している場合には、ラストスパートがかけられないので、そもそもラストスパート勝負にはなりません。従って、ラストスパート勝負になった場合(複数のランナーが僅かでも余力を残してゴール前等での競り合いになった場合)には、スプリント力が高いランナーが勝つのです。頑張りや根性では、短距離走のスピードは上がりません。

② ラストスパート余力が残りすぎているのは、良くない走りです。
 前述の内容を考えると、スプリント力が不足しているランナーは、ラストスパート勝負をしてはならないことになります。ライバルランナーとの比較で、トップスピードが不足しているランナーは、ラストスパート勝負を避けて、区間の早い段階でライバルランナーに差をつけていく必要があることは、言うまでもありません。並走していては、勝ち目がないのです。
 加えて、ゴール前で突然スピードが上がる走りは、余力が残りすぎていることになります。ラストスパートで変動するタイムは、1~2秒と言われていますから、距離にして7~14mです。余力を残しすぎるくらいなら、ラストスパート勝負をする場合の自分に、道中で20m以上の差をつける走りを目指すべきです。この場合の比較対象は「自分」ということになります。
 駅伝を始めとする長距離競走での理想的な走りは、自らのエネルギーをキッチリと使い切る走りです。そして、当該コースにおける走破タイムを最短にする走りがベストです。違和感があるほどの速度の変更を伴うラストスパートを可能とする余力十分の走りは、良くない走りということになります。

 駅伝は、最終区間以外の区間では、順位よりタイム差が重要な競技です。従って、中継地点直前で1~2秒のタイムを稼ぐより、より長い道中の走路で3秒以上のタイムを縮める努力をする方が合理的です。強いチームのランナーは、各々がスタミナをキッチリと使い切って、区間を走破しているように思います。

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