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HOME   »   ラグビー  »  [ラグビー] ラグビーのはじまり
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 1863年10月12日にロンドンの居酒屋に、ロンドンにある12のフットボールクラブの代表者たちが集まり、フットボールのルール統一の協議を行ったが、「ボールを持って走ることを認めるルール」側の中心であったラグビー校の代表達が席を立ち、後のサッカーとラグビーが袂を分かったことは「サッカーのはじまり」稿に記載の通りです。この時「手を使うことを制限するルール」側の代表者たちによって、フットボール・アソシエーションFAが創設され、いわゆるサッカーが生まれました。

 この時、袂を分かったラグビー校を中心とする21のクラブは、1871年にラグビー・フットボール・ユニオン(RFU)を立ち上げました。統一ルールが確立・広く認められたという意味で、本稿ではこの1871年が現代のラグビー誕生の年としたいと思います。

 一方、ラグビーの起源として有名な話は「1823年ラグビー校でのフットボールの試合中に、ウィリアム・ウェッブ・エリス少年がボールを抱えたまま相手のゴール目指して走った」ことです。実はこの話は、1876年にマシュー・ブロクサムという人が発表した書簡によって世に出たもので、1895年にラグビー・フットボール・ユニオンから「調査の結果、証拠は無い」と発表されました。とはいえ、エリスという人物が実在し、ラグビー校でフットボールをプレーしたことは事実であることから、この話(神話に近い)を不朽のものとする旨も決定されています。本当にエリス少年が最初に、ボールを抱えたままゴールに向かって走ったのかどうかはともかくとして、とても大切な話として伝承されたわけです。

 この話には重要なポイントがあります。もともとサッカー・ラグビー以前のフットボールでは、手を使うこと自体はルールとして許されていましたから、エリス少年がルールを破ったとされるのは「手を使ったこと」ではなく「ボールを持って走ったこと」ということになります。つまり「ボールを持って走ること」がラグビーのアイデンティティということです。

 頭書の話に戻ると、ユニオンが設立された1871年には初のラグビーの国際試合がイングランドとスコットランドの間で行われています。これは、サッカー初の国際試合が、やはりイングランド・スコットランド間で行われた翌年になります。
 1876年には、ラグビーの大会であるヨークシャー・カップが開始されましたが、これはサッカー初の大会であるFAカップが始まった1872年の4年後になります。ヨークシャー・カップの方が、FAカップより観客を集めたという記録も残っているそうですから、ラグビー関係者とサッカー関係者の対抗意識の強さを伺い知ることが出来ます。

 18世紀から19世紀にかけてイギリスで起こった産業革命は、工業製品の生産性を飛躍的に高めましたが、一方で、農村から都市や炭鉱への人口流入を生みました。労働者として都市や炭鉱に集まった人々は、もともと農村で、祭りの時の地域対抗戦といった形で行っていたフットボールを、都市や炭鉱でもやりたいと考え、工場・住居そばの空き地やグラウンドなどで、様々なフットボールを楽しみました。すごい人気だったといいます。

 農村でも人は集まりましたが、都市や炭鉱の方が一層チームメンバーを集めるのは容易だったことでしょう。ここに、後に沢山のサッカークラブ・ラグビークラブが生まれる素地がありました。

 サッカーもラグビーも、パブリックスクールの教育の一環としてルールが確立されましたが、既に大人気だったフットボールのルールをベースにしているわけですから、当然、プレーヤーにとっても観衆にとっても、素晴らしく面白い競技になっています。統一ルールが出来てしまえば普及はあっという間でした。元々、一般市民が楽しみのために行っていたフットボールのチームが、一気にサッカーチーム、ラグビーチームになったのです。

 大英帝国時代のことですから、イギリスから多くの人が世界中に赴任・旅行しました。その人たちと共に、サッカーもラグビーも、あっという間に世界中に広がったのだろうと思います。
 英国紳士が世界中でサッカー・ラグビーのルールを、現地の人に説いている姿が眼に浮かびます。


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