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HOME   »   競馬  »  [競馬コラム156] 「マイルの鬼」 タイキシャトル号
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 日本競馬史上、マイル(1600m)レースの強豪馬は数多く居ますが、最強馬を選ぶとすればタイキシャトルを挙げる方が多いのではないでしょうか。

 通算成績でも12戦10勝という、極めて高い勝率を誇った同馬ですが、マイル戦は7戦7勝と全勝・不敗でした。
 7勝の中には、1997年と1998年のマイルチャンピオンシップ連覇、1998年の安田記念とジャック・ル・マロワ賞の4つのG1レース優勝が含まれています。

 日本とフランスのマイルG1競走に優勝しているというのも、タイキシャトルを「最強のマイル馬」とする根拠でしょう。
 今後こうした日本馬が登場するかどうか、と感じられるほどの快挙です。

 1994年3月にアメリカのタイキファームで生まれたタイキシャトルは、1996年に日本・北海道の大樹ファームに移され、日本で走ることとなりました。

 3歳の4月とデビューが遅かったタイキシャトルですが、この年にマイルチャンピオンシップとスプリンターズステークスのG1レース2勝を含む、1600m以下の重賞に4勝し、JRA最優秀短距離馬に選出されました。

 この頃は、外国産馬がクラシックレースに出走することが出来ませんでしたから、その点からは最高の成績を残したと言えるでしょう。

 4歳になったタイキシャトルは、「マイルの鬼」に相応しい活躍を魅せました。
 初戦となったG2京王杯SCを快勝すると、6月の安田記念、8月のジャック・ル・マロワ賞、11月のマイルチャンピオンシップとマイルG1を3連勝しました。

 特に、マイルチャンピオンシップ1998では2着のビッグサンデーに5馬身差を付けての圧勝でした。接戦が多いマイルG1レースで、これ程の大差を付ける走りは、「マイルの鬼」の面目躍如たるものでした。

 勢いをかって挑んだ12月のスプリンターズステークスG1で連覇に臨んだタイキシャトルでしたが、マイネルラブの3着と敗れました。
 敗れたとはいっても、1着マイネルラブ、2着シーキングザパールとの差はアタマ・クビの僅差。タイキシャトルにとっては1200mが少し短かったということでしょうか。

 1998年のタイキシャトルは、JRAの年度代表馬・最優秀5歳以上牡馬・最優秀短距離馬のタイトルを独占すると共に、フランスの最優秀古馬の栄誉も獲得しました。
 まさに「世界を駆け抜ける」活躍を魅せたのです。

 3歳時のG3ユニコーンSから4歳時のマイルチャンピオンシップまでの「重賞8連勝」は、テイエムオペラオーと並ぶJRA最高記録でもあります。
 タイキシャトルの競走成績は、記録ずくめのものだったのです。

 1998年のスプリンターズSをラストランとして、競走馬を引退し種牡馬となったタイキシャトルは、種牡馬としても「マイルの鬼」の本領を発揮しています。
 代表産駒は、NHKマイルカップ2003を制したウィンクリューガーとフェブラリーステークス2005を制したメイショウボーラーですが、両馬ともにマイルG1の優勝馬なのです。
 今年21歳のタイキシャトルですが、産駒がマイル戦に登場した時には注意が必要と言うことでしょう。

 タイキシャトル号、父デヴィルズバッグ、母ウェルシュマフィン、母の父カーリアン、母の父の父ニジンスキー。通算成績12戦10勝・2着1回・3着1回、G1レース5勝、重賞8連勝。JRA顕彰馬。
 父デヴィルズバッグはアメリカの競走馬・種牡馬。競走馬として9戦8勝、2歳時5戦5勝・G1レースを2勝し「セクレタリアトの再来」とも呼ばれましたが、3歳になって脚部故障を発症して引退した強豪馬でした。

 マイル戦では、タイキシャトルの500㎏を超える雄大な栗毛の馬体が、いつも躍動しました。そして、いつも他を寄せ付けない強さを魅せてくれました。

 「マイルの鬼」と呼ぶに相応しいサラブレッドであったと思います。
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