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HOME   »   大相撲  »  高見山大五郎 その4 「四股名(しこな)」
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 今回のテーマは「四股名」です。(読売新聞の記事では「第9話」と「第17話」が中心です)

 ハワイで生まれ育ったジェシー少年が日本に来たのは1964年・昭和39年2月23日。
 同2月の大相撲のハワイ巡業の時にスカウトされ、直ぐにやってきたのです。たった4日間でプロ入りを決めたのですが、この決断の速さには驚かされます。高見山が「外国人関取第一号」であり、現在の様に外国出身力士が沢山居たわけではないのですから。

 1964年というのは、昭和世代にとっては特別な年です。
 あの東京オリンピックが開催された年なのです。

 平成世代の方々には分かり難いことでしょうけれども、東京オリンピック1964には当時の日本国民の強い思いが込められていました。

 太平洋戦争で荒れ果てた国土を再建し、戦前以上の国民総生産を実現、復興を遂げた「日本国」を世界中に見ていただく大イベントだったのです。

 東海道新幹線や首都高速といったインフラも、東京オリンピック1964のために急ピッチで建設されました。
 オリンピック観戦の為に海外から来日する沢山の人達に、少しでも立派な日本国を見ていただこうと、お化粧をしたという意味もあるのですが、何より海外から来た皆さんに便利に過ごしていただこうという気概が満ちていたのです。

 「おもてなし」という言葉は、口に出した途端、その価値を失うといった意見もありますが、この頃の日本人は、そんな言葉を意識することも無く、PRすることも無く、押し付けることも無く、心を籠めた「おもてなし」を提供していたのではないでしょうか。

 さて、大相撲界に身を投じたジェシー少年は、早速稽古に邁進し、直ぐに前相撲で力を発揮、「一番出世」を果たして、5月場所でデビューしました。

 デビューに際して、師匠から「高見山」という四股名を教えられたそうです。
 「タカミヤマ」と、本人は良く分からなかったそうですが、後に、今の優勝制度が出来た1909年・明治42年の最初の優勝力士・高見山酉之助からいただいた、由緒ある四股名でした。

 一般に、相撲部屋の親方・おかみさんは、大相撲界における父と母であると言われます。時代の変遷に伴って、その位置付けも次第に変化してきているのでしょうが、今から50年程前のこの時期は、まさにそうしたものだったのでしょう。

 ジェシー少年の四股名を選ぶ際に、高砂親方とおかみさん・萩森好美さんはとても悩んだのではないでしょうか。
 そして、「高見山」という立派な四股名を授けたのです。

 「高見山」という四股名には雄大なイメージが有ります。身長190cmの長身だったジェシー少年に、ピッタリの四股名であったと感じます。

 その高砂親方(四代目)の現役時代の四股名は前田山でした。横綱・前田山です。

 この前田山関が十両の頃(当時の四股名は佐田岬)、右腕に骨髄炎を患いました。難病です。
 この病気の為、佐田岬は三段目まで下がりました。それを手術で救ってくれたのが、慶応大学病院の前田和三郎医師でした。

 佐田岬は、その恩に報いる為に、四股名を前田山に変えたのだそうです。
 快癒した前田山は番付を上げ続け、ついに横綱となったのです。

 何だか良い話だと思います。

 相撲取りにとって、四股名は一生モノです。
 高見山関は東関親方になりましたが、私達にとってはやはり「高見山」なのです。

 デビューの時、あるいはデビューしてからしばらくして付けられる四股名は、何か力士の運命を左右する物のようにさえ感じられます。
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