FC2ブログ
HOME   »   大相撲  »  高見山大五郎 その5 「東関部屋開設」
RSSフィード iGoogleに追加 MyYahooに追加
 今回は、親方としての高見山・東関親方がテーマです。(読売新聞の記事では「第25話」が中心です)

 高見山は1984年の5月場所で引退しました。そして直ぐに年寄「東関」を襲名しました。
 翌年の2月には断髪式を行いました。

 引退した力士の断髪式は、その収入が「力士の退職金の性格」を持ちます。

 従って、当該力士本人も入場券の販売に注力します。ひとりでも多くの人に、断髪式に来てもらいたいのです。
 しかし、高見山の断髪式においては「入場券販売の苦労」は無かったのではないでしょうか。大入り満員でした。
 私も観に行きたかったので、入場券の入手に努めましたが、とうとう行くことが出来なかったことを憶えています。

 さて、引退後の東関親方は当初部屋付の親方でした。高砂部屋で後進の指導に当たっていたのです。とはいえ、高見山・東関親方には夢が有りました。「部屋を持ちたい」と考えていたのです。

 この断髪式の後、師匠である高砂親方(五代目・元横綱朝潮)に、その旨を相談しました。高砂親方は大反対だったそうです。相当厳しいことも言われたようですが、これは師匠の親心からではないかと思います。

 そもそも、高見山は「外国出身の初の関取」でした。文化・風習が全く違う外国から来て、大相撲社会で一人前になったことだけでも大変なことであり、パイオニアとしての苦労も並大抵のことでは無かったことでしょう。このことだけでも、高見山は「唯一無二」の存在なのです。

 にもかかわらず、「部屋を持ちたい」と言う。高砂親方からすれば、「弟子を預かる」という、今風に言えば「極めてリスクの高い挑戦」をさせる気にはなれなかったのではないでしょうか。
 「弟子ひとりひとりの人生を預かること」「ひとりひとり全く異なる人格から生ずる様々な問題」といった、リスクの塊のような仕事を、いかに関取経験者であったとはいえ、外国出身者に負わせることに、高砂親方は反対したのでしょう。「そんな苦労をすることは無い」といった気持ではなかったかと思います。

 相撲協会の理事会でも「外国人に師匠が務まるのか」といった意見が出されたそうです。

 しかし、高見山・東関親方は全く諦めませんでした。

 他の先輩親方と相談しながら、着々と準備を進め、1986年4月には「東関部屋」の土俵開きに漕ぎつけました。2人の内弟子を連れて独立したのです。

 ハワイから日本来たジェシー少年が、「外国人初の関取」となったことだけでも、高見山の人生には大きな価値・影響力が存在すると感じるのですが、「部屋を持ちたい」という夢までも実現させました。

 ジェシー少年は、高見山として大相撲の舞台で活躍し続けている間に、「大相撲が大好き」になり、「日本人より日本人らしく」なっていったのでしょう。
 とても素晴らしいことだと感じます。

 そして、現在の数多くの外国出身力士の活躍を観るにつけ、相撲協会あるいは「日本相撲界」は、初の外国人関取として「比類無き人材」を得たように思います。
 
 高見山および東関親方が残した足跡は、空前絶後のものなのでしょう。
関連記事
スポンサーサイト



NEXT Entry
[競馬コラム159] 朝日杯フューチュリティーステークスと日本ダービー
NEW Topics
[競馬コラム269] オークス2020のデアリングタクトと日本ダービー2020のコントレイル
[温故知新2020-陸上競技4] 男子走り幅跳び オリンピック金メダリストの記録
[ブンデスリーガ2019~20・第27節(無観客)] バイエルン・ミュンヘン 圧勝
[温故知新2020-女子テニス2] アメリカの英雄 ビリー・ジーン・キング選手
[競馬(無観客)] 東京優駿(日本ダービー)2020の注目馬
[温故知新2020-女子テニス1] 「史上最強」 マーガレット・コート選手
[温故知新2020-男子テニス3] ダブルスの名手 ジョン・ニューカム選手
[温故知新2020-陸上競技3] 男子10,000m オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-競泳2] 男子1,500m自由形 日本チームの全盛期
[温故知新2020-競泳1] 男子100m自由形 日本チームの黄金時代
[FIFAワールドカップ2010準々決勝] ドイツチームの完勝
[温故知新2020-男子テニス2] 「史上最強」 ロッド・レーバー選手
[競馬(無観客)] 優駿牝馬(オークス)2020の注目馬
[温故知新2020-陸上競技2] 男子1,500m オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-陸上競技1] 男子100m オリンピック金メダリストの記録
[ラグビーワールドカップ2011プールA] 日本チーム フランスチームを相手に65分まで4点差の健闘
[温故知新2020男子テニス-1] ウィンブルドンを勝てなかった イワン・レンドル選手
[競馬コラム268・ヴィクトリアマイル2020] 感動的なレース
[FIFAワールドカップ1986決勝] アルゼンチンチーム 2度目の優勝
[競馬(無観客)] ヴィクトリアマイル2020の注目馬
[NPB・MLB2020] 「開幕」に向けての動き
[ブンデスリーガ2019~20] 無観客での再開へ
[競馬コラム267-日本馬の海外挑戦12] 2009年 牝馬の挑戦
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] ブラジルチーム 貫録の勝利
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] 日本チーム 史上初のPK戦
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] ランパード選手 「幻」のゴール
[Jリーグ2020] イニエスタ選手のオンライントークショー
[競馬(無観客)] NHKマイルカップ2020の注目馬
[NBA2020] 個人トレーニング再開に向けての動き
[UEFA-EURO2012-グループD] イングランドとフランスの激突
[競馬コラム266-天皇賞(春)2020] フィエールマンの連覇とC.ルメール騎手の天皇賞4連勝
[UEFA-EURO2012-グループB] ポルトガル デンマークとの接戦を制す
[競馬コラム265・下鴨ステークス2020] スズカルパン 100戦出走達成!
[UEFA-EURO2012-グループA] 開幕戦 ギリシャチーム 驚異の粘り
[UEFA-EURO2012-グループD] フランスチームの堅守
[競馬(無観客)] 天皇賞(春)2020の注目馬
[UEFA-EURO2012-グループC] イタリアとクロアチア 一歩も引かず
[競馬コラム264-日本馬の海外挑戦11] 2007年 シンガポール競馬への進出
[UEFA-EURO2012準々決勝] クリスティアーノ・ロナウドVSチェフ
[競馬コラム263-日本馬の海外挑戦10] 2006年 ハーツクライとデルタブルース
[スーペルコパ2020準決勝] FCバルセロナ よもやの敗退
[UEFA-EURO2012準決勝] 「怪物」バロテッリ選手の2ゴール
[マラソン2020] 「心臓破りの丘」 山田敬蔵氏 逝去
[競馬コラム262-日本馬の海外挑戦-9] 2005年 ゼンノロブロイとハットトリック
[MLB2020・MVPランキング] バリー・ボンズ選手の凄さ
[フィギュアスケート2020春・世界ランキング] 羽生選手、紀平選手が共に1位
[NPB2020] 菅野智之投手 超絶の仕上がり
[高校野球2020] 花巻東高校 女子野球部が練習開始
[大相撲2020] 豊ノ島の引退
[UEFA-EURO2008決勝] スペインチーム 黄金時代の幕開け
Entry TAG
高見山大五郎・東関親方として  
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
「スポーツを考える-KaZ」ブログへ
ようこそ!
我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

最新記事
最新コメント
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Page Top
CALENDaR 123456789101112131415161718192021222324252627282930