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HOME   »   競馬  »  [競馬コラム160] 20連敗した有馬記念馬 カブトシロー号
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 「稀代のクセ馬」としてオールドファンに知られているカブトシローは、1967年・昭和42年の第12回有馬記念の優勝馬です。

 カブトシローはこの有馬記念で、2着のリュウファーロスに6馬身差を付けて圧勝しました。当時の最大着差記録を樹立したのです。このレースの4着には、後に史上初めて有馬記念を連覇するスピードシンボリが入っていますから、強豪馬を相手に圧倒的な強さを示したことになります。

 カブトシローは「常識を超えた」サラブレッドでした。空前絶後の有馬記念馬であったとも思います。

① 69戦14勝という戦績

 カブトシローは1967年の天皇賞(秋)(当時は3200m)にも優勝しています。天皇賞(秋)と有馬記念を連勝したのです。
 所謂八大競走を連勝したほどのサラブレッドでありながら、「69戦」も走っているところが凄いと思います。

 3歳から7歳(現在なら2歳から6歳)までの5年間に渡り69回も出走したカブトシローは、4歳時に18戦、5歳時に16戦という、もの凄い競走スケジュールを熟しました。
 毎月1走どころか、2か月で3走というペースです。

 6歳時にも11戦、7歳時にも14戦していますから、本当に「丈夫」な馬でした。当然、大きな故障とも無縁でした。まさに「無事これ名馬」の一頭であったと思います。

② 20連敗

 1966年4月のスワンSから1967年11月の目黒記念(秋)まで、カブトシローは20連敗を喫しています。

 有馬記念と天皇賞(秋)に優勝していながら、20連敗を記録しているのはカブトシローだけでしょう。

 こう書くと、「とても弱い馬が突然大レースに勝った」ような印象を与えてしまいますが、「20連敗の内容が濃い」のです。

 20戦の内、重賞レースが18戦、オープン競走が2戦となっています。カブトシローが、バリバリのオープン馬であったことが分かります。

 その18戦の重賞競走の内、2着が3回、3着が8回となっていて、最も下位の着順が1966年の天皇賞(秋)9着でした。10着以下の着順は1度も無いのです。
 また、2着のレースには1966年の有馬記念、1967年の天皇賞(春)が含まれていますし、3着の中には、1966年の天皇賞(春)、1967年のアメリカJCC、目黒記念(春)、日経賞、京王杯オータムHが並びます。
 つまり、負けてはいるものの重賞レースの上位で健闘を続けていた訳で、その意味では「安定した成績」を残したとも言えそうです。

 「稀代のクセ馬」の名を欲しい儘?にして、大勝・大敗を繰り返していた印象を持たれやすいカブトシローは、実はいつも「一生懸命走る」真面目な馬だったのではないかと感じます。

③ 頭の良い馬?

 カブトシローのクセ馬振りが良く表れた現象?は、長距離競走における「1周目直線での激走」です。
 長距離戦において、騎手の指示に従うことなく、1周目のゴール板に向かって全力疾走してしまうのです。時折見られる光景でした。

 「また行っちゃったよ」とファンは嘆きましたが、一方で「カブトシローはゴール板が分かっている」との見方もありました。私もそう思います。

 自分でゴール板の位置を認識していたカブトシローは、「そこを先頭で通過しよう」として1周目から飛ばしてしまったのでしょう。

 「騎手の指示を聞かない」というのは困ったものですが、ある意味では「とても頭の良い馬」ではなかったかと思います。
 また、上位人気の時は凡走し、人気薄の時に勝つものですから、「新聞が読める馬」とも言われました。

 カブトシロー号、父オーロイ、母パレーカブト、父の父の父ハイペリオン。通算成績69戦14勝。主な勝ち鞍、有馬記念、天皇賞(秋)、カブトヤマ記念。

 「稀代のクセ馬」と呼ばれたカブトシローは、とても人気のある馬でした。
 「今回はちゃんと走ってくれるかな」と、多くのファンはいつも心配しながら見守っていたのです。
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