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HOME   »   サッカー  »  [FIFAクラブWC2015] サンフレッチェ広島 堂々の3位
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[12月20日 3位決定戦]
サンフレッチェ広島2-1広州恒大

 サンフレッチェ広島の見事な逆転勝ちでした。

 今シーズンの充実振りが良く分かるゲームであったと思います。

 試合開始直後から、広州恒大の猛攻が続きました。サンフレッチェは防戦一方でした。
 そして前半4分、ゴール前のプレーから広州のバウリーニョ選手がヘッドで押し込みました。
 試合の流れそのままの先取点でした。

 試合開始直後に押し込まれるのは、サンフレッチェの試合では時折見られるものです。これを凌いでから反撃に移るというのが、ひとつのパターンなのです。
 ところが、この試合では先制を許してしまいました。これは「想定外」でしょう。

 アジアチャンピオンであり、我が国のクラブチームが苦手としている広州恒大に、試合開始早々に先制点を許したのですから、サンフレッチェにとって苦しいゲームになったと感じました。

 しかし、サンフレッチェはここから本領を発揮したのです。

 先制点の後も広州恒大は攻め続けましたが、追加点を許さず、前半20分過ぎからはサンフレッチェの攻め・チャンスも見られるようになりました。
 広州恒大にとっては、前半にもう1点取っておけばゲーム展開は別のものになっていたと思います。

 後半10分過ぎに、サンフレッチェ・ベンチはドウグラス選手を投入しました。
 この選手交代から、試合の流れはサンフレッチェに傾きました。

 後半25分、サンフレッチェのコーナーキックCKのボールがゴール前に流れたところを、ドウグラス選手が頭で押し込みました。1-1の同点。

 後半38分、サンフレッチェの浅野選手のヘディングシュートが広州恒大ゴールバーに当たり跳ね返ってきたところを、ドウグラス選手が再び頭で押し込みました。2-1と逆転。

 後半半ばから、広州恒大の運動量はめっきり落ちました。前の試合から中2日のハードスケジュールも影響していたのかもしれません。

 サンフレッチェ広島はこのまま押し切り、2-1で勝利しました。

 見事な勝利でした。

① 派手なゴールでは無かったこと。

 サンフレッチェの2得点=ドウグラス選手の2得点は、共にヘディングでした。それも「ゴールラインまで2m以内」のヘディングシュートに観えました。

 そこが素晴らしいと感じます。
 サッカーは「ゴール数」を競う競技であり、ボールポゼッションの優劣や、シュートの美しさは、勝敗には直接関係はありません。(当たり前のことを書き恐縮です)
 従って、ゴールは可能な限り「確実に決める」ことが求められるのです。

 ゴール目前で放つシュートは、最も確度の高いものですから、最も望ましいシュートということでしょう。
 ドウグラス選手の「ポジショニングの良さ」と、こうした形を創り出す「サンフレッチェの攻撃」は素晴らしいものでした。

② 11日間で4試合

 サンフレッチェ広島は12月10日の開幕戦から12月20日の3位決定戦まで、11日間で4試合を戦いました。
 大変なハードスケジュールの下で、見事に3位を獲得したのです。

 凄いことだと思います。

 10日のオークランド・シティーFC(オセアニア代表)戦を2-0、13日のTPマゼンベ(アフリカ代表)戦を3-0と連勝し、16日のリバープレート(南米代表)戦に臨みました。

 このゲームもサンフレッチェは大健闘しましたが、惜しくも0-1で敗れました。
 ゲーム内容で観れば「互角以上」のプレーを魅せたと感じますが、リバープレートのゴールキーパーGKの壁に阻止されたというところでしょうか。

 この試合が緒戦であった「体力十分」のリバープレートを相手に、「7日間で3試合目」というスケジュールの下で、サンフレッチェは日本代表の力を十分に見せてくれたのです。
 
③ 森保監督のチーム造りと試合における采配

 この大会における「11日間で4試合を戦っての3位」という好成績には、森保一監督のチーム造り・采配の素晴らしさが良く表れていると感じます。

 自陣ゴール前から相手陣まで、ボールを確実に繋いで行くフォーメーションの構築、それも「1度や2度のパスの失敗があっても」それを拾いながら前進する形を創り上げているように観えます。

 また、ゴール前の攻撃でも、第二弾・第三弾の攻めをあらかじめ想定しているように観えます。

 決して派手では無く、ポンポンポンとパスを繋いでの綺麗なシュートでは無く、攻めの動きの中で「相手ゴール前に混沌を生み出し」、チャンスを創造するのです。

 「十分に考え練られた攻撃」なのでしょう。

 選手起用についても、相当精緻な分析と戦略の上に構築されているように感じます。
 個々の選手の個性と能力・持久力、コンディションはもちろんとして、「累積プレー時間」も考慮されていたのでしょう。

 そうでなければ、「11日間にハードな試合を4試合」戦いながら、各々の試合の後半になってもチームの運動量・プレーの質が落ちなかったことについての説明が付きません。

 加えて、「生え抜きの選手」を複数育て上げている点も、特筆に値します。

 森保監督は、既に「名将」のレベルに達しているのではないでしょうか。

 FIFAクラブワールドカップ2015における、サンフレッチェ広島のプレーは「Jリーグ」に大いなる勇気を与えてくれたように感じます。

 年間500億円の運営費と言う「(アジアにおいては)圧倒的な資金力」を誇り、バウリーニョ選手やロビーニョ選手といった「ブラジル代表プレーヤー」を擁し、スコラリ監督(前ブラジル代表監督)を据える広州恒大を相手に、平均して年間50億円の運営費と言われるJリーグのチームが、世界最高の舞台で破ったのです。

 映画スターウォーズではありませんが、このゲームが「Jリーグの覚醒」のきっかけになって欲しいものです。
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