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HOME   »   サッカー  »  [U-23アジア選手権・決勝] 手倉森ジャパン 見事な逆転勝利
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[1月30日・AFC・U-23選手権大会・決勝・ドーハ]
日本3-2韓国

 既に、リオデジャネイロ・オリンピック出場権を獲得している日本代表チームと韓国代表チームが激突した決勝戦は、日本チームが逆転勝ちしました。

 韓国チームに2点のリードを許しながら、後半20分過ぎからの3ゴールでの逆転劇は、所謂「日韓戦」の歴史に残るゲームであったと感じます。

 1戦毎にコンディションを上げてきた感のある、今回の日本代表チームは、決勝戦でも素晴らしいパフォーマンスを魅せました。「日本サッカーの有るべき姿」を具現したチームに成長したように思います。

① スピード十分なドリブル

 今回の日本代表チームは「縦に突破するスピードと俊敏性」に優れていました。
 体格面で劣勢であることが多い「日本チーム」が、世界で戦って行く場合に不可欠な要素であると思いますが、手倉森ジャパンの各プレーヤーは、相手プレーヤーを振り切るプレーを再三見せてくれました。

 身長164cmの中島翔哉選手、同171cmの浅野拓磨選手、は世界的に観れば小柄なフォワードFWプレーヤーなのでしょうが、そのスピード・俊敏性は世界に通じるレベルに在ると思います。
 ちなみに、リオネル・メッシ選手の身長は170cmと公示されています。

② 精度の高いセンタリング

 このゲームの日本チームの2点目も、山中亮輔選手のセンタリングから矢島慎也選手のヘディングシュートでした。スピード・コントロール共に素晴らしいセンタリングでした。

 マンツーマンでは無くゾーンで守ることが多い、最近の国際試合においては、ラストパスの精度がポイントとなります。(当たり前のことを書き恐縮です)

 準決勝・準々決勝でも、ドンピシャのセンタリングから得点を挙げてきたチームですが、このラストパスも素晴らしいものでした。
 極めて精度の高いラストパスこそが、ゾーンディフェンスに対して最も効果的なプレーであることを改めて示してくれたのです。

③ シュートの正確性

 日本チームの1点目と3点目は、浅野拓磨選手のシュートから生まれましたが、両方とも難しいシュートでした。
 浅野選手は、「枠に行く」という最低限の条件をクリアしただけでは無く、相手ゴールキーパーGKが取れないゾーンに、捕れないスピードで、ボールを蹴り込みました。ワールドクラスのシュートであったと思います。

 これまで、決定力に問題がある、シュートが枠に行かない、シュートがGKの正面を付く、といった批判を浴び続けていた日本代表チームとしては、「覚醒」した感のあるシュートの連続でした。

 準決勝までのロング・ミドルシュートの決定力も含めて、「弱点とされてきたシュート力」を向上させた心身に及ぶ秘訣・トレーニング方法を、チームとして、是非継承して行っていただきたいものです。

④ 見事なベンチワーク

 前半20分、後半2分と、韓国チームにゴールを許した状況で、手倉森監督を始めとする日本ベンチは、効果的な選手交代を続けました。

 特に、後半15分の浅野選手の投入は、ゲームの流れを大きく変えたと感じます。

 短期間に6試合を戦わなければならないという大会で、日本代表チームは試合毎にメンバーを大きく変えて臨みました。そして、試合毎にヒーローが入れ替わるという、見事な結果を残したのです。

 「短期間で行われる国際大会」の戦い方に、範を示した大会と言って良いと思います。

 相手チームのメンバー構成、戦い方、コンディション、等々を勘案しながら、自軍の戦い方をアジャストして行くという、当たり前のことながら、とても難しいベンチワークをキッチリと果たしたのです。

 賞賛に値するベンチワークであったと思いますし、「日本サッカーの選手層の厚さ」を示した大会であったとも言えると思います。

⑤ ゲームの流れを掴む力

 0-2とリードを許しながら、後半22分と23分に一気に2ゴールを挙げて同点に持ち込むというのは、これまでの日本代表チームにはなかなか観られなかったシーンでしょう。

 この大会の手倉森ジャパンは、「試合の流れを掴み、短時間で連続得点」を挙げるという術を身に付けていました。このスキルは、これまでの日本代表チームには観られなかったもののように感じます。

 先のワールドカップ準決勝・ドイツ対ブラジル戦における、ドイツチームの連続得点は、記憶に新しいものですが、こうした「怒涛の攻め」が国際大会で勝ち抜いて行くために、とても有効なのでしょう。

 0-2とリードされ、後半22分にようやく1点を返したところで、「ホッとする」のではなく、追い風を最大限活かすことで、追加点を狙って行く姿勢・心持ちはとても大切です。
 相手チームのプレーヤーが、少し浮き足立っている時間帯こそがチャンスなのです。

 前述のドイツ対ブラジル戦でにおいて、2点目を喫したブラジルチームは前掛かりになり、焦りも伺われ、フォーメーションも崩れてしまいました。この瞬間を捉えて、ドイツチームは「これでもか」という攻めを継続したのです。

 どの世代の日本代表チームにも、こうした「貪欲さ」と精神力が必要なのでしょう。今回の手倉森ジャパンは、代表チームに必須のスキルとプレーを示してくれたように思います。

 韓国代表チームは、伝統の「圧倒的な運動量からボールを大きく速く動かし、シュートチャンスを創造するサッカー」で、優位に試合を進めました。
 後半2分の得点で2点をリードした時には、「勝った」と感じたことでしょう。

 その心持の変化の中で、今大会6戦目という心身の疲労が表れたのかもしれません。
 韓国サッカーの基本である「圧倒的な運動量」が、後半10分過ぎから徐々に衰えました。

 そして日本チームに大逆転を許してしまったのです。韓国にとっては、大変残念な結果となってしまいましたが、その持ち味・強さは十分に発揮されていたと感じます。

 今大会、手倉森ジャパンは見事な戦いを続けました。
 このところパッとしないゲームが多かった、サッカー日本代表チームに「喝」を入れた大会であったのかもしれません。

 手倉森ジャパンのリオデジャネイロ・オリンピックでの活躍が期待されます。
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