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[1月29日・U-23アジア選手権大会・3位決定戦・ドーハ]
イラク2-1カタール(延長戦)

 リオデジャネイロ・オリンピック出場権「アジア地区・残りの1つ」を賭けた、カタール代表チームとイラク代表チームのゲームは、延長にもつれ込む接戦となり、延長後半に追加点を挙げたイラクチームが勝ちました。
 イラクは3大会ぶり5度目のオリンピック出場権を獲得しました。

 「強い世代」言われながら、準決勝で日本に敗れたイラクと、地元開催でありながら韓国に敗れたカタールの、中東勢同士の「残1枠」をめぐる争いは好ゲームとなりました。

 前半開始直後はイラクチームの時間帯でした。
 高い位置でのブレスと、素早い動きから、カタールゴールを襲いました。約4分間の猛攻でした。

 カタールチームがこの猛攻をしのいでからは、一進一退の時間帯が続きました。

 そして前半27分、カタールの10番アフィフ選手がイラクのパスをカットして突進、ゴールキーパーGKと1対1の形を創りました。
 ここで上手かったのはカタールの7番アラディン選手でした。ドリブルで前進するアフィフ選手の左後ろに付いて走ったのです。

 イラクのGKが前に出て、アフィフ選手のシュートコースを狭めた瞬間、アフィフ選手はアラディン選手に横パス、これをアラディン選手が悠々と決めました。
 1対1の形に成ったら「あとは任せた」というのではなく、しっかりとフォローするという、基本に忠実なプレーから生まれた先制点であったと思います。今大会6点目を挙げたアラディン選手は、大会得点王争いのトップに立っています。

 フィールド中盤からのスピード十分なドリブルから、カタールチームはこの後もチャンスメイクしました。特に、前半40分に4対2の形から決定的なチャンスを創りましたが、これを決め切ることが出来ませんでした。
 試合を決めるチャンスであったと感じます。

 前半は、地元カタールが1-0でリードして終わりました。

 後半開始直後もイラクは猛攻で入りました。
 しかし、やはりカタールは守り切り、ゲームは再び一進一退の様相。

 そして後半10分に、カタールチームに2度目の「試合を決めるチャンス」が訪れましたが、イラクGKの好守もあって、得点できませんでした。

 「2度の逸機」が試合結果にどのような影響を与えるかと観ていましたが、後半40分まで1-0カタールのリードが続いたのです。

 このままカタールが押し切るかに見えた後半41分、イラクはロングパスからゴール前に陣取った8番カッラール選手がヘディングシュートを決めました。本当に単純なパワープレーでしたが、フィジカルを活かしたカッラール選手の見事なシュートでした。

 1-1の同点となり、試合は振り出しに戻りましたが、流れと言う意味ではイラクチームが相当優位に立ったと感じました。

 延長前半、カタールチームの選手達に「疲労の色」が濃くなりました。
 両チームとも、今大会6試合目であり、特にカタールチームはほぼ同じメンバーで戦ってきていますから、蓄積された疲労も大きかったのでしょう。ドリブル突破を攻撃の起点とするカタールチームにとって、脚が止まるのは致命的でした。

 一方のイラクチームは、ロングパスからのパワープレーを続けました。

 延長後半4分、ゴール前の混戦からイラクの18番フセイン選手がヘディングシュートを突き刺しました。ゴール向かって左サイドから、ゴール右隅に打ち込む技有りのシュートでした。

 その後カタールチームも死力を尽くしてイラクゴールに迫り、決定的なチャンスも創りましたが、「シュートのタイミングが少し遅くなり」ゴールを抉じ開けることは出来ませんでした。

 試合全体を通しては、カタールチームがやや優勢に進めていたように観えましたが、やはり「2度の逸機」が響きました。追加点を取っていれば、ゲームは全く違う様相を呈していたことでしょう。

 「決定的チャンスの数」では劣位にあったイラクチームでしたが、ここぞという時のシュート、特にヘディングシュートの精度・威力は素晴らしいものでした。やはり、決定力はサッカーの勝敗を左右するのです。

 スピード十分なプレーの応酬、攻守の切り替えの速さ、は見応え十分なゲームであり、カタール・イラク両チームのレベルの高さを存分に感じさせるものでした。

 オリンピック出場枠を賭けた、見事な試合でした。
 
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