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[2月23日・決勝トーナメント1回戦]
FCバルセロナ2-0アーセナル

 アーセナルの地元で行われたゲームは、攻め合いの様相を呈しましたが、両チームとも中々得点を挙げることが出来ませんでした。

 バルセロナは、メッシ・スアレス・ネイマールのMSNがアーセナルゴールに襲い掛かりましたが、スアレス選手のシュートが珍しく「枠」を外れるなど逸機が続きました。
 一方のアーセナルは、必勝を期してホームゲームに臨み、何度かバルセロナゴールに迫りましたが、ゴールキーパーGKのシュテーデン選手の好守に阻まれました。

 後半半ばを過ぎても0-0の緊迫したゲームが展開されていましたが、ここでMSNがその威力を発揮したのです。

 自陣左サイドでネイマール選手がドリブルを開始、センターライン周辺でスアレス選手にパス、ドリブルで前進したスアレス選手から相手ディフェンダーの股を抜くパスがネイマール選手に返されて、ネイマール選手がドリブルで突進、アーセナルのペナルティエリア左サイドに迫ると、3人のアーセナルディフェンダーが囲みます。
 その時、右サイドを走ってきたメッシ選手にパス。

 メッシ選手がトラップしてシュート。アーセナルゴールに突き刺しました。後半26分の得点でした。

 この後、アーセナルのペナルティエリア内で倒されたメッシ選手が、PKをキッチリと決めて、バルセロナが2-0で勝利しました。
 アウェイでの2-0の勝利は、とても大きなものですから、第2戦を前にFCバルセロナが圧倒的に優位に立った形です。

 このゲームの1点目、N→S→N→Mと繋いでの得点は、見事でした。
 自陣から70~80mのドライブであったと思いますが、そのスピード、パス技術ともに、世界最高峰のカウンターでした。

① 骨身を惜しまぬ全力疾走

 MSNの3人は、本当に良く走りました。
 ネイマール選手がドリブルを始めた瞬間、スアレス選手が並走し、反対サイドをメッシ選手が駆け上がりました。

 「世界最高峰のゴールゲッター」と称される3プレーヤーですが、決して「余裕のプレー」など行わないのです。ほとんど全てのサッカーファン・プレーヤーから尊敬されている3人が、いつも必死のプレーで応えているのです。

 「ちょっと褒められると逆上せ上がる」という概念からは、最も遠いところに位置する3人なのでしょう。

 MSNが世界最高レベルの才能に恵まれていることは間違いないことなのでしょうが、この3人の天才が、他のプレーヤーに最も差を付けているのは、この心持ち、決して余裕満点のプレー、「俺に良いパスを出せよ」といった態度、を示すことが無いところなのかもしれません。

 どんなに実績を積もうと、どんなに数々の賞を受けようと、決して慢心することなく、常に全力のプレーを展開する、その選手が「世界最高のテクニックとフィジカルを具備している」のですから、活躍しない筈がありません。

② パスの精度とパワー

 ネイマール選手とスアレス選手の「大きな三角パス」、ネイマール選手からメッシ選手へのゴール前のパス、どのパスもそのコントロール・強さ共に素晴らしいものでした。

 全力疾走しながら、正確無比で「太い軌道」のパスを通すところは、さすがにMSNというところでしょう。

 ポイントは、そのパスの強さとスピードでしょう。

 世界の一流プレーヤーとなれば、少し緩いパスなら、コントロール良く蹴ることが出来るのは当然のことでしょう。
 大切なのは、相手プレーヤーに奪われることが無いスピード・威力を具備したパスであることです。当たり前のことを書き恐縮ですが、相当のスピードとパワーのパスを正確に蹴ることは、容易なことではありません。

 ましてや、世界最高レベルのゲームで実行するのは、大変なことでしょう。

 MSNは、これをキッチリと実行しました。

 加えて、「仕上げ」となるメッシ選手のシュートも見事。まさに「ゴールに突き刺すシュート」でした。
 「MSNの創り上げたファインドライブ」を締めくくるに相応しいシュートでした。

③ 美しさ

 このカウンタープレーは、何度観ても溜息が出ます。
 本当に「美しい」のです。

 サッカーという競技における最も美しいシーンのひとつでしょう。

 こうしたシーンをファンに提供できるのが、「超一流」プレーヤーであり、まさにプロなのです。

 「お金を払っても眼前で観たいプレー」ですし、「大金を払ったからと言って必ず観られる」レベルのプレーでも無いでしょう。

 こうしたシーンを、相当の頻度でファンに提供できる選手のことを「超一流プレーヤー」と呼ぶのです。

 UEFA-CLの戦いにおいては毎シーズン、こうした「美しいプレー」を観ることが出来ます。

 毎週のように「お互いを知り尽くした同じメンバー」で戦い続けているチームからしか生まれない、「世界最高水準の同じメンバー」からしか生まれないプレーなのでしょう。

 「世界で最も力強いプレー」を観ることが出来るのはワールドカップ、「世界で最も美しいプレー」を観ることが出来るのはUEFAチャンピオンズリーグ、なのであろうと思います。
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