FC2ブログ
HOME   »   駅伝・マラソン  »  福士加代子選手 名古屋ウィメンズマラソンに出場か
RSSフィード iGoogleに追加 MyYahooに追加
 1月31日の大阪国際女子マラソンを好タイムで優勝した福士加代子選手が、3月13日の名古屋ウィメンズマラソンにも「一般参加選手」の資格でエントリーしたというニュースが、話題になっています。

 何故、こんなことになっているのか、とても不思議です。

① 短期間にマラソンを2度も走ることの影響

 僅か1か月半の間に、「オリンピック選考会」を兼ねた「極めて厳しい」マラソンを2度も走るというのは、ランナーにとって良くないことは間違いないでしょう。

 マラソンは、全身の筋肉とともに「心肺や肝臓・腎臓」といった内臓機能が重要な役割を果たす競技ですから、負荷の掛け過ぎによって、万一内臓機能に故障が発症すれば、「休息によって回復できない障害」となってしまい、マラソンランナーとしての寿命が終わってしまう可能性もあります。
 過去にも、そうした形で、マラソン競技から去っていったランナーが数多く居ました。

 今夏のリオデジャネイロ・オリンピックのレースに向けて、コンディションを整えるという面からは、最悪の選択だと思います。

② 何故こんな選択をすることとなったのか。

 大阪国際における福士選手の優勝には、2つの大きな価値があります。

 「国際レースでの優勝」
 「好タイムでの優勝」の2つです。

 マラソンのタイムというのは、レースのコンディションに影響を受けます。好天・微風、高くもなく低くもない気温と湿度、といった要素が揃えば、好タイムが期待されるのです。

 一方で、「国際大会での優勝」というのは、実力がなければ達成できないものです。海外のランナーとの相対的な力関係が客観的に証明されるものですから、この「優勝」という結果は、とても価値が高いものなのです。

 例えば、「2時間20分00秒のタイムでのレース4位」の成績と、「2時間22分00秒でのレース1位」を比較するとすれば、もちろん相手ランナーの力量比較が必要なこととはいえ、選考レースは同程度のレベルのレースだから選考レースに設定されているのだという(当たり前の)前提を考慮すれば、「後者の方」の価値が大きいと考えられるでしょう。

 何しろ、求められているのは「オリンピックでのメダル」であって、好タイムでの4位ではないのですから。

 男女を問わず、近時の日本マラソン界は、国際大会で中々優勝できなくなっています。オリンピックの選考基準自体が「日本人トップ」で「設定されたタイムより速いこと」といった形になっています。
 「優勝」ではなく、「日本人トップ」としなければならないことが、日本マラソンの地盤沈下を如実に示しているのです。

 こうした時代に、「優勝」を成し遂げた福士選手の走りは、見事の一語でしょう。

 大阪国際レース後の「代表決まりだべ」というご本人のコメントを待つまでもなく、「内定」を打つべきだったのです。
 たとえ名古屋のレースで、「複数の日本人ランナー」が2時間20分を切るような好タイムを出したとしても、「優勝できるのは1人だけ」なのですから。

 それを、どこの誰かは知りませんが、選考委員と呼ばれる人達の中から、「まだ決まっていない」などという発言が出るにいたっては、選手の側が不信感を持つのはやむを得ないところです。

 いったい、選考の権利を持っている人達は、選手有っての人達であり、少なくとも選考委員であるという理由で「偉い人達」では無いことは、自明の理です。(「偉い」の意味が不明ですが)
 我が国でプレーする数多くの選手と、数多くのファンのために、日本代表ランナーを選出する「縁の下の力持ち」でしょう。それ以上でも、それ以下でもない存在です。

 オリンピックで、期待を背負って、海外の強豪と戦うのは「選手」です。主役は、選手なのです。その選手に、可能な限り気持ち良く、溌剌と戦っていただく環境を整備するのが、「縁の下の力持ち」の仕事であり「義務」でしょう。

 よもや「選手はただ走っていればよい、代表を決めるのは俺たちだ」などという傲慢・不遜な気持ち・態度で、選考作業に臨んでいるわけでは無いのでしょうが、不自然な発言が有ることも否定できません。

 福士選手が名古屋に出る出ないといった「ドタバタ劇」が生じている段階で、既に「オリンピックに向けての順調な調整」を行うことが出来なくなっている、せっかく好成績が期待できる選手が、思うような調整をすることが出来なくなっていることは、明らかです。
 バカバカしい話です。

③ ひとつのレースで決めればよい。

 マラソンのオリンピック代表選考においては、過去にもこうした事象が起きています。

 このような「国民的関心事」は、可能な限り「恣意性」が入り込まない形を取るべきなのでしょう。

 それは「選考レースをひとつに絞る」ことしかないのではないでしょうか。

 「本当は高い実力を有しているのだが、たまたまこのレースでは調子が悪かった選手」が代表から漏れてしまうこと、を恐れて、「ひとつのレースによる選考」を回避しているのかもしれませんが、そもそも「オリンピックのレース」という「一発勝負」のレースにおける好成績を期待するのですから、「勝負強さ」や決まったレースに照準を合わせる「コンディショニングの巧拙」は重要な要素でしょう。

 「選考会をひとつのレースに限定し、そのレースにおける成績上位3名を代表とする」といった、明快な基準が求められていると思います。

 また、冬から初春の走り易い時期に選考レースを開催する必要もないかもしれません。本番で「暑いマラソン」が予想されるのであれば、オリンピック1年前の暑い時期に、選考レースを行えば良いのではないでしょうか。
関連記事
スポンサーサイト



NEXT Entry
[S君との会話・その2] サッカー・ブラジル代表が心配
NEW Topics
[温故知新2020-女子テニス6] 「豪打」と「悲劇」 モニカ・セレシュ選手
[温故知新2020-陸上競技8] 男子円盤投げ オリンピック金メダリストの記録
[PGAツアー2019~20(無観客)] ダスティン・ジョンソン選手 今期初優勝
[NPB2020(無観客)] ロッテマリーンズ 8連勝!
[競馬コラム271・宝塚記念2020] 「重巧者」 クロノジェネシス 圧勝!
[温故知新2020-男子水球] オリンピックにおけるメダル獲得チーム
[NPB2020(無観客)] 山川穂高選手の逆転3ランホームラン
[温故知新2020-競泳6] 女子200m平泳ぎ 日本チーム「伝統」の種目
[競馬(無観客)] 宝塚記念2020の注目馬
[セリエA2019~20(無観客)] 再開!
[プレミアリーグ2019~20(無観客)] 再開!
[PGAツアー2019~20(無観客)] ベテランの戦い
[NPB2020(無観客)] 開幕3連戦の結果
[温故知新2020-陸上競技7] 女子円盤投げ オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-競泳5] 男子4×200mフリーリレー 日本チームの復活
[温故知新2020-男子ホッケー] オリンピックにおけるメダル獲得チーム
[NPB2020(無観客)] 6月19日 歴史的な開幕
[競馬コラム270-日本馬の海外挑戦13] 2010年 ブエナビスタとナカヤマフェスタ
[温故知新2020-女子テニス5] 「強烈無比なフォアハンド」 シュテフィ・グラフ選手
[温故知新2020-男子テニス6] 初代「ザ・オールラウンダー」 ピート・サンプラス選手
[温故知新2020-女子バレーボール] オリンピックにおけるメダル獲得チーム
[リーガ・エスパニョーラ2019~20(無観客)] 再開!
[PGAツアー2019~20(無観客)] トーナメントの再開!
[温故知新2020-陸上競技6] 男子砲丸投げ オリンピック金メダリストの記録
[ラグビー日本選手権2006・2回戦] 早稲田大学チーム トヨタ自動車チームを破る
[温故知新2020-競泳4] 男子200m平泳ぎ 日本チームの「お家芸」
[ブンデスリーガ2019~20(無観客)] バイエルン 圧倒的な攻撃力
[温故知新2020-女子テニス4] WTAツアー歴代最多勝 マルチナ・ナブラチロバ選手
[温故知新2020-陸上競技5] 女子走り高跳び オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-男子バレーボール] オリンピックにおけるメダル獲得チーム
[ブンデスリーガ2019~20(無観客)] 長谷部誠選手 309試合出場!
[温故知新2020-男子テニス5] 「フラットの強打」 ジミー・コナーズ選手
[UEFA-EURO2000準決勝] フランス ポルトガルとの死闘を制す
[温故知新2020-競泳3] 男子100m背泳ぎ 日本チームのメダル独占
[競馬(無観客)] 安田記念2020の注目馬
[温故知新2020-女子テニス3] 「アイス・ドール」 クリス・エバート選手
[温故知新2020-男子テニス4] 黒人プレーヤーの先駆者 アーサー・アッシュ選手
[ブンデスリーガ2019~20(無観客)] 鎌田大地選手 2試合連続ゴール
[競馬コラム269] オークス2020のデアリングタクトと日本ダービー2020のコントレイル
[温故知新2020-陸上競技4] 男子走り幅跳び オリンピック金メダリストの記録
[ブンデスリーガ2019~20・第27節(無観客)] バイエルン・ミュンヘン 圧勝
[温故知新2020-女子テニス2] アメリカの英雄 ビリー・ジーン・キング選手
[競馬(無観客)] 東京優駿(日本ダービー)2020の注目馬
[温故知新2020-女子テニス1] 「史上最強」 マーガレット・コート選手
[温故知新2020-男子テニス3] ダブルスの名手 ジョン・ニューカム選手
[温故知新2020-陸上競技3] 男子10,000m オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-競泳2] 男子1,500m自由形 日本チームの全盛期
[温故知新2020-競泳1] 男子100m自由形 日本チームの黄金時代
[FIFAワールドカップ2010準々決勝] ドイツチームの完勝
[温故知新2020-男子テニス2] 「史上最強」 ロッド・レーバー選手
Entry TAG
福士加代子選手・名古屋マラソンにも出場か  
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
「スポーツを考える-KaZ」ブログへ
ようこそ!
我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

最新記事
最新コメント
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Page Top
CALENDaR 12345678910111213141516171819202122232425262728293031