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HOME   »   競馬  »  [競馬コラム32] アメリカ・ジョッキークラブ・カップとカネツクロス
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 昭和30年代(1955年~)に、国際化を目指す中央競馬において、ビクトリア・カップ(現、エリザベス女王杯)やアルゼンチン・ジョッキークラブ・カップ(現、アルゼンチン共和国杯)といった重賞が、次々と創設されたことは、以前の本ブログにも書きました。
 アメリカ・ジョッキークラブ・カップ(AJC杯)は、その代表的なレースのひとつです。1960年(昭和35年)、ニューヨーク・ジョッキークラブから優勝杯を贈呈され、これを正賞として創設されました。

 第一回は1960年1月5日に行われましたが、爾来1月開催のレースとして定着しています。当初からレースの格も高く、1984年のグレード制導入時にもG2に格付けされました。
 関東地区の年頭を飾る大レースですから、前年の大レース・G1レースに優勝した強豪馬の新年緒戦に選ばれることが多かったのです。1983年以前は2400m~2600mで行われることが多かったので、天皇賞や有馬記念といった長距離が得意な馬の緒戦にも、向いていたのだと思います。
また、1984年以降は2200mでの開催になりましたので、中距離得意の強豪馬も出走してくるレースとなりました。

 歴史と伝統を誇るAJC杯ですので、その優勝馬には強豪馬が目白押しです。
 レース創世期だけを見ても、1962年のタカマガハラ(天皇賞(秋)優勝)、1965年のアサホコ(天皇賞(春))、1967年と1970年のスピードシンボリ(有馬記念2回)、1969年のアサカオー(菊花賞)、1971年アカネテンリュウ(菊花賞)といった、当時の八大競走優勝馬が名を連ねます。

 こうしたレースですが、本稿で採り上げるのは、1996年の優勝馬カネツクロスです。
 カネツクロス号、父タマモクロス、母マウントソブリン、生涯成績28戦9勝。3歳の1994年1月に遅いデビューを果たしたカネツクロスは、3歳時には条件戦を戦い続け、クラシック路線には縁がありませんでした。

 明けて4歳となり、ようやく本格化。1995年1月の900万下特別に勝ち、4月の1500万下レースに勝利してオープン入り、続くオープン特別を勝って、重賞挑戦となるG3エプソムカップに臨み、優勝。3連勝での初重賞制覇でした。
 1995年の夏を乗り切り、秋の緒戦G2毎日王冠は10着に敗れましたが、11月のオープン特別に勝って、12月のG2鳴尾記念に優勝、4歳時は8戦6勝、重賞2勝の好成績を残しました。

 1996年の1月、前年の重賞2勝の実績を引っ提げて、カネツクロスはAJC杯G2に挑戦します。東京競馬場2200mで行われた、この年のレースにも、前年のオークス馬ダンスパートナーが出走して来ましたが、カネツクロスは2馬身差で快勝しました。鍛えに鍛えたのであろう堂々たる鹿毛の馬体が、とても印象的でした。

 もうひとつ驚いたのは、1番人気であったことです。実は、前走のG2鳴尾記念2500mも一番人気でした。鳴尾記念には、マーベラスクラウンとレガシーワールドの2頭のジャパンカップ優勝馬が出走していたのです。こうしたG1ホースが出走しているにもかかわらず、上がり馬であるカネツクロスを1番人気に推す、競馬ファンの目の確かさを感じます。

 カネツクロス号が最も輝いたのが、このG2レース連勝でした。

 次走のG2日経賞も1番人気でしたが、ホッカイルソーにクビ差の2着と惜敗。負けたとはいえ、すっかり大レースの常連になったなと感じたものです。
 重賞3勝馬となっていたカネツクロスは、この後、宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念といったG1レースを主体に10戦しましたが、好成績を残せませんでした。1996年のアメリカ・ジョッキークラブ・カップ優勝時が、ピークだったのだろうと思っています。

 翌1997年、6歳で挑戦した有馬記念での大差の最下位(16着)を最後に、カネツクロスは引退しました。良血馬とは呼ばれませんが、祖父シービークロス、父タマモクロス、そしてカネツクロスと続く、重賞三代制覇は、高く評価されるべきだと思います。

 カネツクロスは種牡馬にはなっていませんが、21歳の現在も、生まれ故郷のカネツ牧場で元気に余生を過ごしているそうです。幸せな余生だと思います。

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AJC杯   カネツクロス  
Comment
44
カネツクロス懐かしいですね。
もう15年以上前のことなんですね。

しかしタマモクロスの血も見なくなりましたね(--,)ぐすん
母父としてサンデー系とは愛称悪いのかな?

46
コメントありがとうございます。
タマモクロス、良い馬でしたね。
勝ったレースの強さには、惚れ惚れしました。

確かに、最近この血統は見なくなりましたが、ひょっこりと
出てくるような気がします。もともと、グレイソブリン系自体が
それほど派手な血統ではありませんから。
楽しみにしています。

また、コメントお願いします。

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