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HOME   »   サッカー  »  [プレミアリーグ2015~16] レスター・シティ 初優勝
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 5月2日に行われたチェルシーとトッテナム・ホットスパーのゲーム(第36節)は2-2の引分けとなり、この瞬間、プレミアリーグ2015~16シーズンにおけるレスター・シティの優勝が決まりました。
 1884年に設立されたレスター・シティにとって、133年目のイングランド1部リーグにおける初優勝です。

① 空前の番狂わせ

 1992年に始まったイングランド・プレミアリーグにおいて、昨シーズンまでに優勝経験のあるクラブは、アーセナル、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、ブラックバーン・ローバーズの5チームでした。

 アーセナル、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッドはリバプールとともに「ビッグ4」と呼ばれる「ビッグクラブ」であり、マンチェスター・シティも強力なスポンサーを得てからは、豊富な資金を武器に強化を進めてきたビッグクラブです。

 従って、所謂ビッグクラブでは無いクラブとして優勝したのは、1994~95年シーズンを制したブラックバーンだけでした。このシーズンのブラックバーンの優勝は、前シーズンに2位であったことを勘案すれば、当時のブラックバーンの地力を示したものですが、一方でプレミアリーグ創世記の出来事であったと観ることが出来ます。

 一方で、今回のレスター・シティの優勝は、「ビッグクラブの寡占」が進むプレミアリーグにおける出来事ですから、そのインパクトは極めて大きなものでしょう。
 ブックメーカーの賭け率が5000倍といった報道もあります。ありとあらゆる事柄を「賭けの対象」とするイングランドのブックメーカーにおいても、メジャーなスポーツにおけるこれ程の倍率の実現は「聞いたことが無いレベル」のものでしょう。

② 生き生きとしたプレー振り

 今シーズンのレスター・シティのプレーは素晴らしいものでした。
 スピードと俊敏性に溢れ、勇気に満ち、ゲームの勝利に向けての意欲と気迫を前面に押し出したプレーの連続でした。

 長いシーズンを通して、こうしたプレーを連続できたことが、レスター・シティ優勝の最大の要因でしょう。
 そして、最もミステリアスなポイントでもあります。

 将来のビッグネームプレーヤーが無名な段階で「たまたま」集まっていたのか、クラウディオ・ラニエリ監督の指導・指示・指揮が驚異的なレベルだったのか、クラブとしての連綿たるチーム強化が実ったのか、ファンの応援の力か、その要因は今後の数多くの分析に待ちたいと思います。

③ 第36節のゲーム

 優勝が目前に迫った第36節のゲーム、レスター・シティは5月1日にマンチェスター・ユナイテッドと戦いました。マンUのホーム・オールドトラフォードでのゲームでした。
 開始早々の前半8分、マンUのマルシャル選手が先制点を挙げました。

 オールドトラフォードのマンUファンは大歓声で応えました。優勝争いの常連であり、プレミアリーグの覇者と言っても良い「ビッグクラブ」マンチェスター・ユナイテッドが立ちはだかったのです。
 レスター・シティにとっては厳しいゲームとなりました。

 しかし、その僅か9分後、前半17分にモーガン選手のゴールで追いついたのです。
 このゴールに、「今季のレスター・シティの強さ」が凝縮されていたと感じます。

 アウェイのゲームで、相手は「プレミアリーグ21シーズンで13度の優勝」を誇るマンチェスター・ユナイテッドとなれば、イングランドサッカーの歴史の重みも含めて、レスター・シティには大きな壁となると思われたのです。
 ところが、あっという間の同点ゴール。まさにミラクルでしょう。

 このゲームはこのまま引分けました。レスター・シティはこのゲームを勝利しての自力優勝を逃したのです。とはいえ負けなかった、「大きな引分け」であったとも感じます。

 そして5月2日のゲーム、頭書のゲームを迎えました。
 勝ち点差7でレスター・シティを追うトッテナム・ホットスパーとしては、首位のレスターが引分けに終わった第36節で勝利を挙げて、その差を縮めたいところでした。

 スパーズはイングランド1部リーグ時代からの名門チームです。しかし、プレミアリーグになってからは優勝出来ていません。従って、今季はスパーズにとってもプレミア初優勝に向けての絶好のチャンスだったのです。

 このゲームでスパーズは、前半35分・前半44分と得点し2-0とリードしました。今シーズンのトッテナム・ホットスパーの勢いを示したのです。
 ところがチェルシーは後半反撃に出て、13分に1点を挙げ、38分についに同点に追いつきました。ビッグ4の意地を見せたというところでしょうが、逆転優勝に向けて勢いに乗るスパーズを相手に、2点差を追いつくというのは、凄いことですし、不思議なことでさえあります。

 日本時間5月3日の早朝、スパーズが2-0とリードしたというニュースが流れた時には、「今日のレスターの優勝は無い。それどころかスパーズの逆転優勝の可能性が高まった」と感じました。
 その約1時間後に「2-2の引分け。レスター優勝」の報が入ったのです。

 このチェルシーとスパーズのゲーム展開、この不思議な展開自体に、今季のレスター・シティの「不思議な強さ」を感じました。

 レスター・シティは「奇跡の優勝」を果たしました。
 ビッグネームプレーヤーを擁しない「小さなクラブ」が、プレミアリーグを制したのです。
 36試合で22勝3敗11引分という好成績を残したのです。
 22勝は今季のチーム別最多勝利数ですし、3敗は最少負け数ですから、文句のつけようの無い「堂々たる優勝」でした。

 シーズン開始時には「各国の代表プレーヤー」が少なかったレスターでしたが、シーズン途中からはメンバーが続々と代表に呼ばれています。

 来期には、他チームからの「各プレーヤーの引き抜き」、高い契約金・年俸でのトレードが数多く行われることでしょうから、来シーズンのレスター・シティが今季の様な成績を残す可能性は相当低いことでしょう。

 それでも、プレミアリーグ2015~16におけるレスター・シティの戦い振り・プレー内容は、プレミアの歴史に燦然と輝くものです。

 本当に素晴らしいプレーの連続でした。
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プレミアリーグ2015~16・レスターシティ優勝!  
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