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HOME   »   サッカー  »  [ユーロ2016] ポルトガルがGLを3引分で通過したことについて
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 ユーロ2016で優勝したポルトガルチームは、グループリーグGLを3戦3引分で通過しました。

 アイスランドに1-1、オーストリアに0-0、そしてハンガリーと3-3での3引分ですが、どのゲームでも相手に「あと1点」を許せば、GL敗退という「崖っぷち」のゲームを続けたのです。
 特にハンガリーとのゲームは、「3度リードを許し3度追い付く」という、「薄氷を踏む」ような引分でした。
 この3試合で、何かが起こっていれば、ポルトガルチームは決勝トーナメントに進出することが出来ず、もちろん「初優勝」も無かったのです。
 
 とはいえ、こうしたGL・予選リーグでの大苦戦から、決勝に進出するというのは、過去にも時々眼にしてきたものであり、ワールドカップのような大きな大会での「ひとつの戦い方」と言って良いのでしょう。
 「チーム状態が良くない状態で大会に入り、徐々に調子を上げて、決勝まで駒を進める」というやり方です。

 思いついた事例を挙げてみます。

① ワールドカップ1982 イタリアの優勝

 この大会のイタリアチームは、1次リーグを3戦3引分でかろうじて通過しましたが、その後の2次リーグ(この大会は1次リーグ・2次リーグと重ねて、決勝トーナメントT進出4チームを決める形でした)

 2次リーグ(4組・各組3チーム・各組1位が決勝T進出)で、ブラジル・アルゼンチンと同組となったイタリアは、2次リーグ敗退の可能性が高いと見られていましたが、実はチームは好調な状態に仕上がって来ていたのです。

 アルゼンチンを2-1で破り、ブラジルを3-2で下しました。この時のブラジルは「黄金のカルテット」と呼ばれる4名の中盤プレーヤー(ソクラテス、ファルカン、ジーコ、トニーニョ・セレゾ)を擁し、優勝候補NO.1の呼び声が高いチーム(サッカー史上最強チームとの評も有ります)でしたが、イタリアはパウロ・ロッシ選手のハットトリックで、勝ち切ったのです。

 そして、勇躍決勝T・準決勝に駒を進めたイタリアは、ポーランドを2-0で撃破し、決勝に進出しました。
 ちなみにポーランドとは1次リーグで同組に居て、0-0で引分けていた相手でした。

 また話が横道に逸れてしまいますが、この大会のポーランドチームは、ラトー選手やボニエク選手を擁して3位となりました。ポーランド史上最強チームとも呼ばれています。

 そのポーランドを2-0で一蹴したのですから、イタリアのチーム状態がとても良くなっていたのは間違いないでしょう。

 決勝の相手は西ドイツでした。

 この大会の西ドイツも、ルンメニゲ選手やフィシャー選手、ブライトナー選手やリトバルスキー選手を擁して優勝候補の一角を占める、強力なメンバーが揃っていましたが、イタリアは決勝を3-1で制しました。快勝でした。

 1982年のワールドカップは、ブラジルや西ドイツ、そしてフランス(プラティニ選手、ジレス選手、ロシュトー選手、トレゾール選手らを擁した強力なチーム。準決勝で西ドイツに3-3からのPK戦で敗退)といった、とても強力なチームが揃っていた大会でしたが、優勝したのはイタリアでした。

 意外な結果であったとの意見が多かった大会でしたが、イタリアは1次リーグ3引分からワールドカップを捥ぎ取ったのです。

② ワールドカップ1990 アルゼンチン準優勝

 この大会のアルゼンチンチームはGLで1勝1敗1引分と苦戦し、各組3位チームの中の上位チームとして決勝Tに進みました。出場24チーム・決勝T進出16チームというレギュレーションの中での決勝T進出でした。

 マラドーナ選手やブルチャガ選手、カニーヒャ選手といった強力なメンバーを擁しながら、なかなか調子が上がらなかったのです。

 ところがラウンド16でブラジルを1-0で破りました。そして、準々決勝でユーゴスラビアを、準決勝ではイタリアを、共にPK戦の末破り、決勝に進出したのです。

 決勝では西ドイツに0-1で敗れてしまいましたが、自身2度目の優勝を目指すマラドーナ選手の活躍が色々な意味で印象的な大会でした。

③ ワールドカップ1994 イタリア準優勝

 この大会のイタリアはGLで1勝1敗1引分と苦戦し、各組3位チームの中の4番目という、最も低い順位で決勝Tに進みました。
 ロベルト・バッジオ選手やディノ・バッジオ選手、マッサーロ選手らの強力なメンバーを擁しながら、苦戦を続けたのです。

 ところがラウンド16ではナイジェリアを延長の末2-1で破り、準々決勝はスペインを2-1で下し、準決勝でもストイチコフ選手を擁し同国史上最強チームと呼ばれたブルガリアを2-1で撃破して、決勝に駒を進めました。

 決勝では、ロマーリオ選手やベベト選手、ドゥンガ選手らを擁するブラジルにPK戦の末敗れましたが、「幕尻?」で決勝Tに進んだイタリアチームの見事な戦い振りが印象的でした。

 思いついたものだけを挙げましたので、よく調べれば他にもこうした例があるかもしれません。

 ワールドカップにおいては、GL・予選リーグで不調だったチームが、決勝に進出するのは、それ程珍しいことでは無いのです。
 従って、ユーロ2016のポルトガルチームも、これまでの歴史の中で培われてきたやり方で決勝に進み、そして優勝したということなのでしょう。

 また、「このやり方」は、イタリアチームの得意技?の様な気もします。

 ユーロ2016のポルトガルは、イタリアの伝統技に学んだのかも知れません。

 ユーロ2016では、調子がピークの状態で大会に入ったと思われる、スペインやハンガリー、ウェールズといったチームが、決勝Tに入りピークアウトして行って敗れたという感が有ります。

 昔から言われていることですが、大きな大会で「優勝を狙うチームは『準決勝』に調子のピークを持って行く」ものなのでしょう。
 
 そして決勝は、残った力の全てをぶつけて戦っているように観えます。
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