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HOME   »   競馬  »  [競馬コラム176] メジロライアンとニッポーテイオーの死
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 2016年も、かつて中央競馬のターフを沸かせた優駿達が亡くなっています。

 訃報を聞く度に、印象的なシーンが頭に浮かびます。

 メジロライアンとニッポーテイオーも、記憶に残るサラブレッドでした。

 まず、3月17日にメジロライアン死去のニュースが報じられました。

 メジロライアンは「おおらかな馬」でした。

 どのレースも首の高いフォームから悠然と走り、勝つときは勝ち、負ける時は負ける、といった風情で、「勝利への執念」といった概念からは、遠いサラブレッドであったような気がします。
 「勝利への執念」が不足しているというのは、サラブレッドの資質としては不十分なのでしょうけれども、その「おおらかさ」と「明るい鹿毛の雄大な馬体」が、ライアンの人気(特に女性ファンに人気が有りました)の基であったとも思います。

 結果として、クラシックレースは皐月賞3着・日本ダービー2着・菊花賞3着と惜敗を続け、3歳時の有馬記念も2着、4歳になっての天皇賞(春)も4着と、なかなか大レースには手が届かない形でしたが、良く観ると「距離に関係なく好成績」を残していましたから、その能力が極めて高いオールラウンドプレーヤーだったのでしょう。

 その「大きな才能」が種牡馬になって開花しました。
 初年度産駒の中から、メジロドーベルとメジロブライトの2頭のG1ホースを出したのです。

 まさに「ライアンの娘」であったメジロドーベルは、オークス・秋華賞・エリザベス女王杯2勝・阪神3歳牝馬ステークスとG1を5勝。中央競馬史上屈指の名牝でした。

 メジロブライトは天皇賞(春)を勝ち、父が果たせなかった夢を実現しました。こちらは、ステイヤーズステークス・阪神大賞典・日経新春杯・AJC杯と長い距離に滅法強いサラブレッドでした。

 メジロライアンは父アンバーシャダイの最高傑作であり、日本競馬を席巻したノーザンテーストの血統を継ぐ代表的存在であったと感じます。

 続いて、8月16日にニッポーテイオーが旅立ちました。

 こちらは、まさに「中距離の王者」であったと思います。

 4歳秋に本格化し、天皇賞(秋)で初のG1勝ち、マイルチャンピオンシップも制して、5歳の春には安田記念も優勝しました。そして5歳の宝塚記念(2200m)で、当時の最強ステイヤー・タマモクロスと激突、1番人気はニッポーテイオーでしたが、レースではタマモクロスに2馬身余りの差で2着でした。
 このレースは、「1600m~2000mの最強馬」と「2400m以上の最強馬」が2200mの距離で覇を競い、1・2着を分けたという「劇的」なものでした。我が国の競馬では滅多に観られない「対決」でしょう。

 競走馬を引退し種牡馬となったテイオーでしたが、産駒はあまり活躍しませんでした。ニッポーテイオーは「現役時代にその力の全てを出し切った」のかもしれません。
 産駒の中で印象的なのは「113戦0勝」という記録的な連敗で、かえって全国から注目を集めた、高知競馬のハルウララでしょうか。

 メジロライアンは29歳まで、ニッポーテイオーは33歳まで長生きしました。天寿を全うしたのです。

 多くのファンに夢と希望を与えてくれた両馬が共に、種牡馬を引退した後の余生を、ゆったりと過ごしてくれたことは、何よりであったと感じます。
 
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