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HOME   »   日本プロ野球  »  [日本プロ野球2016] スカウティングと育成
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 パリーグの優勝を決めた日本ハムファイターズのチーム作りに対して、称賛の声が上がっています。

 主力選手に生え抜きの選手がずらりと並んでいるからです。

 21世紀のプロ野球では、FAになった他球団のスター選手を高額のサラリーで獲得することで、チームを作るやり方が目立ちました。
 確かに、「相当高い確率で一定の活躍が期待できる」という面からは、学校を卒業したばかりの新人選手を一から育てるという「手間とリスク」を省くことが出来ます。その「手間とリスク」に高いお金を払っているとも言えるのでしょう。

 一方で、当然のことながらFAとなった選手は年齢が行っていますし、既にピークを過ぎていて伸びしろが小さかったり、残された活躍期間が短いという面もあります。
 
 こうした面から、とにかく「生え抜き」の育成を目指す日本ハム球団のやり方が、注目されているわけです。

① スター選手は自前で作るという信念

 「うちはFAに高いお金を出さない。ドラフトは本当に大事」と栗山監督は言います。
 そして、ドラフト会議では重複指名を厭わず、評価が高い選手を敢然と指名して来ました。2011年の菅野投手は巨人に行きましたが、2012年には「絶対にメジャーに行く」と言っていた大谷投手を指名し、球団を挙げての説得に成功しました。

 大事な「一位指名権」を無駄にしたくない、との思いから、他球団と競合しない選手を指名する球団が少ない中で、日本ハム球団は常に「高く評価したプレーヤー」を指名し、取りに行っているのです。

 「出来そうで出来ないこと」でしょう。

② 育成選手は採らない。

 選手の育成においては、「実戦経験」に重きを置いていると報じられています。

 全体の選手数を65名前後に抑え、選手ひとりひとりの試合への出場機会を多くするようにしているのです。
 結果として、育成選手は採っていないのです。

 低コストで若手プレーヤーを支配下に置くことが出来る「育成選手」を採らないというのも、出来そうで出来ないことでしょう。

 島田球団代表は「育成枠はスカウティングの劣化につながる」とコメントしています。
 日本ハム球団のスカウトには、常に厳しい評価が待っていることになりますし、そこに「責任あるスカウティング」が育まれる素地が有るのでしょう。

③ 使ってくれる勇気のある監督

 島田代表は、また、「(実績が無い選手を)使ってくれる監督がいたのはラッキーだった」ともコメントしています。

 栗山監督は、就任初年から中田翔選手を4番に据え、我慢強く使い続けました。そして、中田選手は「日本を代表する中軸バッター」となったのです。今シーズンのレギュラープレーヤーにも、高梨投手や中島選手などの活躍に、栗山監督の用兵の妙が表れています。

 こうした「選手を育てる能力」と言う点では、かつての長嶋茂雄監督に近いのかもしれません。長嶋監督も野手で見れば、入院していた篠塚選手を「物が違います」とドラフトで指名・獲得し、NPBを代表するヒットメーカーに育て上げ、投手で見れば、新浦投手、定岡投手を使い続けて、チームの中軸投手としました。
 長島監督のゲームにおける采配については、いろいろな評価があるのでしょうが、選手の育成力という面では、NPB史上でも屈指であることは、異論はないでしょう。

 栗山監督も、その域に近づいているのかもしれません。

 さて、「生え抜きの選手を育て」でチームを作ってきた、というチームが、2016年の日本プロ野球にもうひとつあります。
 広島カープです。

 チーム強化の主体を「スカウティングと育成」に置く両チームが、2016年の両リーグのペナントレースを制したというのは、当然のことながら、決して偶然ではないのです。
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