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 当たり前の題名で、恐縮です。

 2013年のアルペンスキーの世界選手権が、オーストリアのシュラートミングで開催されています。このFISの世界選手権やワールドカップが我が国でテレビ放送されるようになったのは、今から40年位前、1970年頃からだと思いますが、あの頃から現在に至るまで、ルールや競技内容の追加・変更はあったものの、その素晴らしいスキーイングは不変です。いつの時代も、圧倒的なスピードとテクニックは、私達を楽しませてくれています。

 さて、その「スキー」ですが、スキーは何故、雪の上を滑るのでしょうか?改めて考えてみると、不思議なことです。

 スキー板の雪と接する面を、雪面に押し付けると、その圧力により雪が解け、雪面とスキー板の間に「薄い水の層」ができるので、スキー板は滑ると言われています。スキー板が前に進む度に、薄い水の膜が出来続けて行くことになります。水の層の面積が大きいほど、スキー板は速く滑ることになります。何しろ、水の膜ですから。

 余談ですが、スケートも同じで、スケート靴のブレードと氷の間に薄い水の層が出来て、スケートを滑らせるのだそうです。

 このことを良く考えると「スキー板を速く滑らせる=スキーヤーが速く滑る」方法が解ります。つまり、出来るだけスキー板の下面を大きな面積で雪面に、より強い力で押し続けることが、速くスキーを滑らせる条件ということになります。

 つまり、スキーを出来るだけ雪面から離さないことが重要です。出来ることなら、全く雪面からスキーを離すことなく滑ることが出来れば、とても速く滑れることになるのですが、実際には、スキー競技のコースは凸凹してますし、斜面の角度も刻一刻と変わりますから、スキー版が斜面に弾かれたり、あるいはジャンプせざるを得ない状況になったりします。

 当然のことですが、スキーが出来るだけバタバタせず、ジャンプも出来るだけ短い方が、速いのです。

 これは、陸上競技の競走でも同様ですが、空を飛んでいる時間を出来るだけ短くすることが、速く走る秘訣です。アルペンスキーも同様で、滑降競技などで20m位のジャンプは珍しいことではありませんが、飛ばないで済むのなら一番良いし、飛ばなければならない場合でも、20mよりは10m、10mよりは5mと、飛距離が短いほど速く滑ることができるのです。飛んでいる間は「何の推進力も働きません」から、スピードは落ちる一方なのです。

 30~40年前に、アルペンスキー界を席巻した名選手、インゲマル・ステンマルクのスキーイングは、明らかに他の選手とは異なりました。ターンの動きが小さく、雪面から雪が飛ぶ量が、とても少ないのです。ステンマルクが圧倒的な成績を収めたことは、言うまでもありません。現在でも、伝説的なスキーヤーとして、史上でも世界最高のスキーヤーとして評価されています。

 ですから、私達がスキーアルペン競技を観る際には、スキーがバタバタしていないことや、あまりエッジを立てて滑っていないこと(エッジを立てる程、雪面とスキー板の接する面積が小さくなりますので)などに注目する必要があります。斜面にコブがある時には、そのコブにピタリとスキー板が接したまま滑ることが出来れば、最も速く滑れるのです。
 
 最も大切なのは、この点です。フォームやコース取りは、次の段階の技術といえます。スピードが出ていない状態なら、どんな選手もバランス良く、キレイに滑ることができますが、タイムを争う競技ではあまり意味のないことなのです。

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2013年アルペン世界選手権  
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