FC2ブログ
HOME   »   MLB  »  [MLB2016ワールドシリーズ] 「死闘」を制して、シカゴ・カブス108年振りの優勝!
RSSフィード iGoogleに追加 MyYahooに追加
 クリーブランド・インディアンズが3勝1敗として王手を掛けた、2016年のワールドシリーズでしたが、シカゴ・カブスが第5戦・第6戦を連勝して3勝3敗のタイとし、最終第7戦に縺れ込みました。

 11月2日、インディアンズの本拠地プログレッシブ・フィールドで行われた第7戦は、こちらも延長に縺れ込むという、まさに「死闘」となりました。

① 8連続フライアウト

 インディアンズの先発はクルーバー投手でした。このシリーズ3度目の先発です。
 1試合1試合、1点1点がとても重い、レギュラーシーズンの試合とは相当趣を異にする試合、疲労の蓄積が早い試合が続く状況下、中3日で3度目の登板というのは、まさに「大エース」の活躍ということになります。

 そのクルーバー投手が1回から3回にかけて、8連続フライアウトを取ったのです。

 8連続フライアウトというのは、そのこと自体とても珍しいことだと思いますが、投げているのが、「ゴロアウト」主体に打たせて取る投球を得意にする、今シーズン18勝を挙げた、インディアンズの大エース・クルーバー投手となると、本当に不思議な話となります。

 やはり、普段の投球と比べて、球筋が高く、投球の変化が小さかったと観るべきなのでしょう。
 今シリーズ既に2勝を挙げ、カブス打線を翻弄してきたクルーバー投手にも、さすがに疲労が蓄積していたのです。

 この「いつもより高く、キレの無い投球」を、カブスの一番打者・ファウラー選手が捉え、先頭打者ホームランを浴びせました。ここまで完璧に牛耳られてきたクルーバー投手に対して、カブス打線が魅せた意地の一発でした。

 クルーバー投手は4回にも、犠牲フライとセンターオーバーのタイムリー2ベースヒットにより2点を失い、5回にもバイエス選手のホームランで失点しました。
 4失点、いずれの失点も「フライ性の打球」から生まれています。

 残念ながらこのゲームでは、クルーバー投手は持ち味を発揮できなかったのです。

② レスター・ラッキー・アリエタの揃い踏み

 2回を終えたところで、カブスのベンチからレスター投手、ラッキー投手、アリエタ投手がブルペンに向かって歩き始めました。

 シカゴの誇る先発投手陣が、ブルペンに向かったのです。
 その姿は「迫力満点」。
 向かって左にレスター投手、真ん中にラッキー投手、右にアリエタ投手。

 このゲームは投手陣の総力を挙げて戦うという、マッドン監督の意志の表れだったのでしょう。

③ 不調だったミラー投手とチャップマン投手

 本来の投球を見せることができなかったクルーバー投手をリリーフしたのは、インディアンズブルペンの「切り札」ミラー投手でしたが、こちらも本来の投球とは行きませんでした。

 スピード・球のキレ共に、好調時とは比べ物にならないものでした。
 やはり、ポストシーズンに入ってからの厳しいゲームの連続で、疲労が相当蓄積されていたのでしょう。

 ミラー投手は、5回表、リリーフした直後に1失点し、6回表にもホームランを浴びてしまいました。
 5回裏に2点を挙げて、3-5とカブスが追い上げた後だけに、とても残念な被弾でした。

 カブス6-3の3点リードで迎えた8回裏、「守護神」チャップマン投手がマウンドに上がりました。
 MLB・NO.1の快速球投手にして、シカゴ・カブスのクローザーであるチャップマン投手がマウンドに上がった以上は、「これで試合は決まり」と観るのが常道です。

 ところが、このチャップマン投手も、本来の出来とはかけ離れた投球となってしまったのです。
 最初の打者に対する、最初の3球を見て「おやっ」と思いました。
 球速が160kmに届かないのです。

 8回1死からの、クローザーとしては「長い」投球になるので、力をセーブしているのかと思いましたが、そうではなくて、調子が悪いのだということに気が付くのに時間はかかりませんでした。

 長打を浴びて、1塁ランナーが一気にホームイン。
 6-4と2点差になりました。

 そして、続くデービス選手がレフトスタンドに突き刺さる、弾丸ライナーの2ランホームラン!6-6の同点。
 やや意気消沈気味であったインディアンズファンの喜びが爆発し、ボールパークは大声援に包まれました。観客として来ていた、NBAクリーブランド・キャバリアーズの大黒柱レブロン・ジェームズ選手も大喜びでした。
 カブスが押し続けていたゲームが、ついに振り出しに戻ったのです。

 今年ニューヨーク・ヤンキースから移籍してきた、インディアンズのミラー投手、カブスのチャップマン投手は、共にポストシーズンの両チームの勝ち上がりに、圧倒的な貢献を魅せてきましたが、共にこの最終戦では、全く「らしくない」投球に終わりました。

 ミラー投手には「疲労」、チャップマン投手には「右足首の故障」が大きな影を落としたのでしょう。

④ カブスファンの大歓声

 1回表、先頭のファウラー選手がホームランを放った時、プログレッシブ・フィールドには大歓声が響きました。

 アウェイのチームは、タイムリーヒットを打とうが、ホームランを打とうが、「何もなかったかのように」静まり返るのが、MLBの筈なのですが、この試合のスタンドには相当多くのカブスファンが詰めかけていたのです。

 どのような方法でチケットを入手したのかは分かりませんけれども、インディアンズファン対カブスファンの比率は、6対4というのは大袈裟にしても、7対3位ではあったという感じがします。

 赤い装束に身を包んだインディアンズファンの合間に、青い装束のカブスファンが相当数混じっていました。そして、カブスのプレーヤーの一投一打に大声援を送り続けたのです。
 これが、カブスの敵地での勝利に大きな力となったことは間違いありません。

 この試合の、良い席のチケットは、200万円近くの値段が付いたとの情報が有りました。1試合・1枚・1席・200万円というのは、驚きの価格ですけれども、それだけの価値が有る試合なのでしょうし、アメリカ合衆国におけるプロスポーツの人気の高さ、ひいてはアメリカ経済の実力を如実に示しているとも感じます。

⑤ 雨

 事前の気象情報でも、この日は夜遅くなると雨が降る、とされていました。
 そして試合は、6-6の同点で延長に入る長い試合となったのです。

 予報通り、雨が降り始めました。9回表から降り始めていた雨が、9回終了時には強くなったのです。
 ダイヤモンドには「覆い」がかけられました。

 時刻は、11月3日の午前0時を過ぎました。この時刻になっても、観客は誰も帰ろうとはしません。これがMLBなのです。

 雨足が相当強かったので、再開の目途は立ちそうも有りませんでしたから、このまま翌日に、この状況のままで再試合になるかもしれないと考え始めた頃、急に雨が止みました。

 「ベースボールの神様」が、この「死闘」にブレイクタイムを挟んでくれたかのようでした。

 10回表、クローザーのアレン投手をリリーフしたショー投手がマウンドに上がっていましたが、降雨中断後、カブス打線がショー投手に襲い掛かりました。
 そして2点を捥ぎ取り8-6として、10回裏を迎えました。

 10回裏2死ランナー無しとなった時には、これでカブスの優勝だと、誰もが思いましたが、ここからインディアンズが反撃して1点を返し、8-7。ランナーが居ましたから、ここでホームランが飛び出せばインディアンズのサヨナラ勝ち、という状況となりました。

 両チームの意地と意地のぶつかり合いは、最後の1球まで続いたのです。
 そしてインディアンズ最後の打者の打球を、カブスの3塁手が捌き、1塁に投げて、アウトとなった時にも、「試合終了」に気が付くまでに、少し(1~2秒)時間がかかりました。

 「いつ果てるとも知れない」ゲームが終ったことを実感するのは、なかなか大変なことだったのです。

 ゲームは8-7でシカゴ・カブスが勝ちました。
 そして、2016年のワールドシリーズを4勝3敗で制したのです。

 カブスにとって1908年以来、108年振り3度目の世界一でした。

 「クリーブランドの風」を制して、シカゴ・カブスは「ヤギの呪い」を完全に払拭したのです。
関連記事
スポンサーサイト



NEXT Entry
[プロ野球・日本シリーズ2016] 中島卓也選手 7打席連続出塁
NEW Topics
[温故知新2020-競泳3] 男子100m背泳ぎ 日本チームのメダル独占
[競馬(無観客)] 安田記念2020の注目馬
[温故知新2020-女子テニス3] 「アイス・ドール」 クリス・エバート選手
[温故知新2020-男子テニス4] 黒人プレーヤーの先駆者 アーサー・アッシュ選手
[ブンデスリーガ2019~20(無観客)] 鎌田大地選手 2試合連続ゴール
[競馬コラム269] オークス2020のデアリングタクトと日本ダービー2020のコントレイル
[温故知新2020-陸上競技4] 男子走り幅跳び オリンピック金メダリストの記録
[ブンデスリーガ2019~20・第27節(無観客)] バイエルン・ミュンヘン 圧勝
[温故知新2020-女子テニス2] アメリカの英雄 ビリー・ジーン・キング選手
[競馬(無観客)] 東京優駿(日本ダービー)2020の注目馬
[温故知新2020-女子テニス1] 「史上最強」 マーガレット・コート選手
[温故知新2020-男子テニス3] ダブルスの名手 ジョン・ニューカム選手
[温故知新2020-陸上競技3] 男子10,000m オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-競泳2] 男子1,500m自由形 日本チームの全盛期
[温故知新2020-競泳1] 男子100m自由形 日本チームの黄金時代
[FIFAワールドカップ2010準々決勝] ドイツチームの完勝
[温故知新2020-男子テニス2] 「史上最強」 ロッド・レーバー選手
[競馬(無観客)] 優駿牝馬(オークス)2020の注目馬
[温故知新2020-陸上競技2] 男子1,500m オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-陸上競技1] 男子100m オリンピック金メダリストの記録
[ラグビーワールドカップ2011プールA] 日本チーム フランスチームを相手に65分まで4点差の健闘
[温故知新2020男子テニス-1] ウィンブルドンを勝てなかった イワン・レンドル選手
[競馬コラム268・ヴィクトリアマイル2020] 感動的なレース
[FIFAワールドカップ1986決勝] アルゼンチンチーム 2度目の優勝
[競馬(無観客)] ヴィクトリアマイル2020の注目馬
[NPB・MLB2020] 「開幕」に向けての動き
[ブンデスリーガ2019~20] 無観客での再開へ
[競馬コラム267-日本馬の海外挑戦12] 2009年 牝馬の挑戦
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] ブラジルチーム 貫録の勝利
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] 日本チーム 史上初のPK戦
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] ランパード選手 「幻」のゴール
[Jリーグ2020] イニエスタ選手のオンライントークショー
[競馬(無観客)] NHKマイルカップ2020の注目馬
[NBA2020] 個人トレーニング再開に向けての動き
[UEFA-EURO2012-グループD] イングランドとフランスの激突
[競馬コラム266-天皇賞(春)2020] フィエールマンの連覇とC.ルメール騎手の天皇賞4連勝
[UEFA-EURO2012-グループB] ポルトガル デンマークとの接戦を制す
[競馬コラム265・下鴨ステークス2020] スズカルパン 100戦出走達成!
[UEFA-EURO2012-グループA] 開幕戦 ギリシャチーム 驚異の粘り
[UEFA-EURO2012-グループD] フランスチームの堅守
[競馬(無観客)] 天皇賞(春)2020の注目馬
[UEFA-EURO2012-グループC] イタリアとクロアチア 一歩も引かず
[競馬コラム264-日本馬の海外挑戦11] 2007年 シンガポール競馬への進出
[UEFA-EURO2012準々決勝] クリスティアーノ・ロナウドVSチェフ
[競馬コラム263-日本馬の海外挑戦10] 2006年 ハーツクライとデルタブルース
[スーペルコパ2020準決勝] FCバルセロナ よもやの敗退
[UEFA-EURO2012準決勝] 「怪物」バロテッリ選手の2ゴール
[マラソン2020] 「心臓破りの丘」 山田敬蔵氏 逝去
[競馬コラム262-日本馬の海外挑戦-9] 2005年 ゼンノロブロイとハットトリック
[MLB2020・MVPランキング] バリー・ボンズ選手の凄さ
Entry TAG
MLB2016WS・カブスが108年振りの世界一に輝く!  
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
「スポーツを考える-KaZ」ブログへ
ようこそ!
我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

最新記事
最新コメント
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Page Top
CALENDaR 123456789101112131415161718192021222324252627282930