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HOME   »   NFL  »  [第13回スーパーボウル] ピッツバーグ・スティーラーズVSダラス・カウボーイズ
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 先日の記事で「強豪同士の対決」としてスティーラーズとカウボーイズの対戦を書きました。2016~17年シーズンの対戦も、見事なゲームだったのです。

 この2つの強豪チーム、全米でも人気を分け合うメジャーなチーム同士の対戦の評価を決定づけたのが、1979年に行われた「第13回スーパーボウル」における激戦であったと思います。

 1979年1月21日、アメリカ合衆国フロリダ州マイアミのオレンジボウルが会場でした。

① ピッツバーグとダラス

 鉄の街、自動車メーカーの街、ペンシルベニア州ピッツバーグに本拠を置くのがスティーラーズです。

 かつて世界最大の鉄鋼メーカーであったUSスチーム社や世界最大の自動車メーカーであったゼネラル・モータースGM社等が本拠を置く街ピッツバーグのチームですから、「強さ」の象徴、特に「スティールカーテン」と呼ばれる「鉄壁の守備」を誇りました。

 一方、星ひとつ=「ローンスター」がヘルメットに配されているカウボーイズは、全米最大の面積を誇る南部の雄州・テキサス州ダラスに本拠を置きます。
 ご存じのようにテキサスはアメリカ合衆国南部地域を代表する州であり、ワシントンやニューヨークと言った「アメリカの中心」を自認する東部の州に対して、独特の対抗意識を持っています。

 アメリカ合衆国から「独立しよう」としたこともあり、孤高の星「ローンスター」とも呼ばれますが、そのローンスターの象徴をヘルメットに配するのがカウボーイズなのです。

② ヘッドコーチ対決 チャック・ノールHCとトム・ランドリーHC

 AFCアメリカン・フットボール・カンファレンス代表のスティーラーズのヘッドコーチHCはチャック・ノール氏でした。
 チャック・ノールHCは非常に規律を重んじ、「いつも、手を抜かずに頑張り尽くす人間には必ず良い結果が訪れる」という名言を残しています。
 チャック・ノールHCが創り上げたスティーラーズは、この頃のNFL最強のチームと呼ばれていて、4度スーパーボウルに出場し4度共優勝しています。
 「史上最高のHC」のひとりであることは、間違いありません。

 一方、カウボーイズを率いるのはトム・ランドリーHCでした。
 実は、カウボーイズは1960年創設(スティーラーズは1933年)の、当時で言えば「新しいチーム」でした。
 この「新興」チームのHCにトム・ランドリー氏が着任したのは1960年・チーム創設と同時でした。そして1988年まで29年間に渡って指揮し続けたのです。
 カウボーイズをメジャーなチーム、全米屈指の人気チームに押し上げた最大の功労者という点に、異議を差し挟む人は居ないでしょう。

③ クオーターバック対決 テリー・ブラッドショー選手とロジャー・ストーバック選手

 スティーラーズのクオーターバックQBはテリー・ブラッドショー選手。スーパーボウルに4度優勝している3人のQBのひとりです。(残りの2人は、ジョー・モンタナ選手とトム・ブレイディ選手)この時代を代表するQBのひとりでした。

 一方のカウボーイズのQBはロジャー・ストーバック選手。こちらはスーパーボウルに4度出場し、2度(第6回と第12回)優勝しています。カウボーイズの創世期、第一期黄金時代を牽引したQBでした。そのプレー振りは「変幻自在」。ポケットの中で動くことを良しとされなかった当時にあって、ポケットに侵入してきた相手チームのディフェンダーから身をかわすプレーは、現在では当たり前のプレーですが、当時は珍しいもので、「Roger The Dodger」(ひらりと身を交わすロジャー)と呼ばれていました。
 私は、カウボーイズ史上最高のQBだと思います。

 この2人は1976年の第10回スーパーボウルでも対戦し、21-17という僅差でスティーラーズが勝利していますから、ストーバック選手にとってはリベンジの一戦となったのです。

④ ランニングバック対決 フランコ・ハリス選手とトニー・ドーセット選手

 両チームのエース・ランニングバックRBも、この時代を代表する2人でした。

 スティーラーズのフランコ・ハリス選手は、身長190cm・体重105kgという、当時としては(現在でも)大型RBの代表でした。重戦車と称された突進は、着実に5ヤード前後を稼ぎ、スティーラーズの攻撃の核となりました。

 一方、カウボーイズのRBはトニー・ドーセット選手。NFL歴代8位・12,739ヤードのラッシングを誇る快足RBでした。
ドーセット選手は、身長180cm・体重87㎏のスリムな体型から繰り出す華麗なステップとスピードで敵陣を切り裂き続けました。

 この試合は、NFLを代表する、対照的なRBの対決でもあったのです。

⑤ 35-31

 試合はスティーラーズが先行し、カウボーイズが追いかける展開。
 第3Qを終えて35-17とリードしたスティーラーズを、第4Qカウボーイズがストーバック選手の2本のTDパスで35-31と追い上げました。

そして、このクオーター3本目のTDパスが決まったかに見えましたが、これをカウボーイズのプレーヤーが落球してしまったのです。フリーのプレーヤーへの、少し低かったとはいえ「容易にキャッチできる15ヤード位のパス」であったと記憶していますが、この落球で万事休す。
 カウボーイズは再びスティーラーズに敗れたのです。

 そして、第12回までのスーパーボウルで共に「2度の最多優勝」を記録していた両チームの対戦、史上最多の3度目の優勝・単独最多優勝記録を目指した対決は、スティーラーズに軍配が上がりました。

 現在の形のNFLが誕生したのは1970年です。
 アメリカンフットボールは、スポーツ大国アメリカにおいても最も人気のあるスポーツのひとつですから、20世紀の初めから、いくつものリーグが誕生し合併・離散を繰り返してきました。

 そして1970年に現在のNFLが誕生したのです。
 新生NFLにとっては、「NFLこそがアメリカ最高のフットボールリーグ」であることを明示していくための最大のイベントが、スーパーボウルでした。
 この頃の毎シーズンのスーパーボウルは、「NFLの未来を占う試合」だったのです。

 そして、第13回スーパーボウルは、この時代における最も素晴らしいスーパーボウルと評されています。

 「NFL繁栄の礎を築いたスーパーボウル」と言っても良いのではないでしょうか。
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