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HOME   »   スケート  »  [NHK杯フィギュア2016]] 君が代を歌う羽生結弦選手
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 表彰式で国歌・君が代を歌う羽生選手は、とても力強く見えました。

 フィギュアスケート・グランプリGPシリーズの一戦でもある、NHK杯大会の男子シングル・フリーは11月26日に行われ、羽生結弦選手は前日のショートプログラムSPに続いてフリー演技でも1位となり、トータル300点を超える高スコアをマークして優勝しました。
 昨年に続く2連覇でした。

 この1~2年というか、直近の1年間の男子フィギュアの演技内容の変化・進化には凄まじいものが有ります。
2014年のソチ・オリンピック大会の頃は、4回転ジャンプをSPとフリーに1本だけ入れて、それも演技の冒頭に入れて、「乾坤一擲」といった雰囲気でそれに臨むという印象でした。「4回転の成否」が演技全体に大きな影響を与えるものだったのです。

 それが今では、例えば羽生選手のフリー演技であれば4度の4回転ジャンプを組み込み、4回転からの連続ジャンプも入っているという、「4回転は演技の流れの中」に完全に組み入れられている感が有ります。

 「4回転ジャンプを成功するかどうか」が問題なのでは無く、「何種類の4回転を何回成功するか」がポイントとなっているのです。
 
 世界中のプレーヤーが次々と新しい4回転ジャンプに成功し、それを大会で披露するというのですから、ソチ五輪以降の変化は長足の進歩というよりも、「様変わり」と呼んだ方が相応しいと感じます。

 こうした「不連続に近い変化」が起こると、その前の時代の中心選手の中には「時代に付いて行けない」プレーヤーも多数居るものなのですが、羽生選手はその時代の急流にも、キチンと対応し、男子シングル界における地位を確保しているように見えます。
 見事な対応力です。

 その面から観れば、羽生選手とパトリック・チャン選手(カナダ)は適応力の高さと大きな伸びしろという点で、頭抜けた存在なのでしょう。

 この大会のフリー演技で、4度の4回転ジャンプに挑み3度成功させた羽生選手は、優勝が決まった後、とてもハイな状態に見えました。喜びを全身で表現していたのです。インタビューでも、観客の声援に応える時でも、そして国家を歌う時でも、笑顔と力強い様子が際立ちました。

 羽生選手が「時代の急流をクリアしたこと」を心底喜んでいたように観えたのは、私だけでしょうか。

 オリンピックチャンピオンであり、「絶対王者」を標榜した羽生選手にとっても、この1年間の男子シングルの変化は「容易ならざるもの」であり、この流れに付いて行けるのだろうかと心配した時期もあったのかもしれません。
 しかし、今季のGPシリーズを戦って行く過程で、王者・羽生結弦は「まだまだやれる」「十分に戦って行ける」と確信したのでしょう。
 その心持が、優勝決定後の様子に表れていたような気がします。

 それにしても、男女を通じて、フィギュアスケートの進化は、かつてない程のハイスピードです。
 かつてなら、一度世界のトップクラスに上り詰めれば10年近くは戦って行ける印象でしたが、現在は「進歩が止まってしまえば」1~2年で置いて行かれる感じです。

 年齢制限の為にシニアの大会に出場できない若いプレーヤーの中に、例えば男子であれば、ひとつの演技の中に5~6度の4回転ジャンプを入れ、成功させることが出来る選手が複数存在するのではないでしょうか。

 男子であれば「従来の3回転ジャンプのように4回転を飛ぶ」スケーターが、女子であれば「3回転+3回転(かつてキム・ヨナ選手が得意としオリンピック金メダルの原動力となった演目)を複数飛び、6種類の3回転全てを演技に組み込む」スケーターが、続々と控えているような気がします。

 こうした時代だからこそ、ステップやスピンといったジャンプ以外のシークエンスのレベルアップと完成度の高さ、そして演技全体の構成力が問われることになりそうです。

 世界大会において「この国のこの選手」と呼ばれる有名スケーターが集い、長く大会の風景を構成するという時代は、過去のものになったのかもしれません。
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NHK杯2016・羽生結弦選手300点越えで優勝!  
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