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HOME   »   高校野球  »  [高校野球] 調子をピークに持っていくということ
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 第94回全国高校野球選手権大会の決勝戦は、8月23日、大阪桐蔭と青森光星学院の対戦となり、大阪桐蔭が3-0で勝利をおさめ優勝しました。同校は春のセンバツ大会に続く優勝で、春夏連覇を達成、一方の光星学院は昨年の第93回大会、今年のセンバツ大会、そして今大会と3大会連続の決勝戦進出でしたが、今回も準優勝に甘んじ、全国制覇はなりませんでした。
 この試合前には、大阪桐蔭藤浪投手が連投であること、最近の決勝戦は打撃優先の内容であることから、光星学院がやや有利かと思っていただけに、藤浪投手の2安打完封による完勝には、少し驚かされました。

 藤浪投手は、準決勝の明徳義塾戦に続いての連続完封であり、素晴らしい投球内容でした。正直なところ、大阪大会決勝の降板や今大会準々決勝までの投球は物足りないもので、浪速のダルビッシュと呼ぶにはやや寂しいものでしたが、ラスト2ゲームの投球内容は、同時期のダルビッシュに勝るとも劣らないものでした。
 藤浪投手は、自らの調子のピークを準決勝戦に合わせて調整してきたのではないかと思います。大阪桐蔭は、チーム全体としても準決勝戦にピークを持ってきていたように思います。西谷監督以下、見事な対応でした。

 団体競技でも個人競技でも、「調子のピーク」は短いもの。そこで競技者は大会に臨むに当たり、大会のどの時期どのゲームにピークを合わせるかを、大会前に検討し、実行していくこととなります。ここで、実力上位のチームと中位・下位のチームにより、調整が異なってくるのです。
 大会初勝利を目指すチームは、当然初戦にピークを持ってきます。各選手は、各々自らの調子を上げる時期を合わせようとするし、監督・コーチは各選手の調子を上げるていくとともに、チーム全体のバランスを見たり、大会用の戦術を練り上げるでしょう。一方、優勝候補と目されるチームや強豪校は、ベスト8や準決勝にピークを合わせようとすると思います。好成績を残そうとすれば、初戦からピークの状態で戦うのは不得策。これは「そうした方が良い」というのではなく、「そうしなければならない」というテーマだと思います。なにしろ「ピークは短い」のですから。
 甲子園大会で、初戦・2戦目と素晴らしいパフォーマンスを見せたチームが、3戦目にパッとしないゲーム内容で負けることはよくあることですし、逆に強豪校が初戦で、調子が出ないうちに番狂わせで敗れることも、よくあることです。

 筆者も大昔、中学生・高校生の6年間、競技スポーツに身を置きました。その5年目の春、特定の試合に向けて調子を合わせていくことができるようになったと思いました。もちろん、ピークにピタリと合わせるのは容易なことではありませんでしたが、少なくとも調子を上げて試合に臨むことはできるようになったことを、覚えています。
 甲子園大会で決勝を争うチームともなれば、日々の鍛練と沢山の試合の中で、ピーク調整ノウハウを十分に身に着けていることでしょう。

 今大会の大阪桐蔭と光星学院は、どちらも優勝できる力を持っていたと思いますが、この点で大阪桐蔭が少し勝ったのではないでしょうか。準決勝・決勝の大阪桐蔭チーム全体の動きは、冷静・正確なプレーの中で躍動感にあふれていました。精神面・肉体面ともに、素晴らしいチームに仕上がっていたのでしょう。

 そういえば、サッカーのドイツ代表チームですが、2010年のワールドカップ南アフリカ大会、今年2012年の欧州選手権(ユーロ2012)の2つの大きな大会で、いずれも準決勝で敗れています。
 両大会とも優勝候補の一角であったドイツチームは、予選グループリーグから、素晴らしいパフォーマンスを発揮。特に、得点力が高く、ワールドカップの決勝トーナメント、対イングランド戦4-1、対アルゼンチン戦4-0で下したあたりなどは「ドイツ強し」を印象付け、優勝候補筆頭に挙げる人も多かったと思います。ユーロ2012も同様でした。
 ところが、いずれの大会も準決勝戦で失速・敗退。それまでのゲームとは、別のチームのように動きが悪くなったなったのには、種々の要因があると思いますがが、ピークアウトしていたことも、大きな要因でしょう。
 一方、両大会を制したスペインは、両大会とも予選グループリーグでの動きは悪く、よたよたしながら(ワールドカップでは1敗しています)決勝トーナメントに駒を進め、準決勝・決勝と完勝しました。ユーロ2012の決勝などは、対イタリア戦4-0の圧勝。予選グループリーグでは1試合で1点取るのがやっとだったチームが、決勝で4点を取るというのは、やはり調子を上げたと見るべきでしょう。

 なでしこジャパンの大活躍を見るにつけ、男子サッカー日本代表チームへの期待は高まっています。私も、ワールドカップ決勝で大活躍する代表チームを見てみたい。その為には、予選グループリーグ初戦に調子のピークを持って行くのではなく、ベスト8や準決勝にピークを合わせられるチームになっていかなければならないと思います。




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