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 2月5日に、岡山県笠岡市の小学校で開催されたマラソン大会(距離3km)で、係員が間違った誘導をしてしまい、参加した263人の内262人が失格となり、ダントツ?の最後尾を走っていた生徒だけが、正しいコースを走り切ったというニュースが、2月14日に報じられました。

 最後尾を走っていた生徒が「優勝」となったそうです。

 ほほえましい様な、ほほえましく無い様な事件ですけれども、このニュースでは「間違った誘導」をした係員については、何も触れられていませんでした。

 いつもは「常にビリ」の生徒が優勝したことについては、何か「教訓めいた話」になっているのかもしれませんが、優勝を目指していたであろうランニングが得意な生徒の皆さんにとっては、とんでもない話なのかもしれません。
 この係員の責任は、極めて重いと見るのが妥当でしょう。

 コースを間違えた262人の生徒は、おそらく大人の係員(先生かもしれません)の指示に従って走り、2kmと少ししか走らなかったので「失格」ということで、正規のコースを走り切った生徒が優勝ということになたのでしょうが、262人の生徒達は自分の責任でコースを間違えたわけではありませんし、大人の言うことを子供がきくというのも自然なことですから、「この大会は順位付け無し」といった取扱もあったのではないかと思います。
 
 本ブログでは、これまでもマラソンや駅伝の係員の責任の重さを書いてきました。
 キチンとした大会とするためには、係員の正しく合理的かつ効率的な振る舞いが不可欠なのです。当然のことながら、「重大な責任」を負っています。

 昨年末、12月25日に行われた全国高校駅伝の男子の部でも、係員の粗末な行動・運営が見られました。
 第1区から2区への襷渡しのエリアで、信じられないような光景が見られたのです。

 襷渡しのラインの50mくらい手前でしょうか、係員が1人、道路の真ん中に出て、走ってくる選手たちを向かって左側に、選手にとっては右側に誘導しているのです。旗を振って、左側に走るルートを変更するように指示しています。

 この道路は、当然ながら「競技に使われているコース」ですから、原則として「選手以外の人」が立ち入ることは許されません。当たり前のことです。
 もし、陸上競技場の400mトラックの真ん中に係員が立ちはだかるといったことが発生すれば、大問題となるでしょう。
 この駅伝の係員の行動も、概ね同じレベルだと思います。

 もし、疲労困憊して意識が遠くなり、係員が「コースの真ん中に立ちはだかっていること」に気が付かないランナーが、係員に激突していたら、本当の悲劇が生まれていた可能性も有ります。
 この係員の行動は、様々な点から「極めて危険」なものなのです。

 幸い、この大会ではそうした悲劇は起きませんでした。

 推定ですが、この「謎の行動」の目的は、襷渡しラインにおいて、スムースに襷渡しが実施されるように、100mか200メートル手前の順位に則り、第2区のランナーを襷渡しライン上に左側から並んでもらったのでしょう。
 そして、第1走者を左側に誘導しようとしたのです。

 一言で言えば「浅慮」。

 当然ながら、残り100mを切ってからのラストスパートにより、襷渡しラインの手前で順位は大きく変動します。疲れてフラフラになったランナーと、勢いよく追い上げているランナーが一緒に走ってくるのですから、この100mは「最も順位変動が激しいゾーン」なのです。

 襷渡しライン100m手前で20番手だったチームが、ラインにおいて10番手に上がっていること、あるいは、その逆のことは、頻繁に発生します。

 この「間違った誘導」により、この襷渡しエリアで発生していた事象は、「襷を渡す相手を見つけることが出来ず、並んでいる第2走者の中に分け入り、必死に自チームの第2走者を見つけようとするランナー達の姿でした。並んでいる第2走者の列に分け入って、襷を渡しているシーンもありました。
 大混乱になっていたのです。

 こんなことが次の襷渡しエリアでも行われるのだろうかと、心配しながらテレビを見ていましたが、以降は実施されませんでした。おそらく、最も襷渡しが錯綜するであろう、1区から2区のエリアでのみ実施された方策なのでしょう。

 では、どうしたらよいのでしょうか。

 襷渡しは、選手に任せればよいと思います。

 100m位の距離に近づいてくれば、第2走者は自チームの第1走者を確認することが出来ますし、第1走者も襷渡しエリアの第2走者を見つけることができます。自チームのユニフォームですから、容易なことでしょう。
 もちろん多くのチームが殺到し、錯綜しますから混乱は生じると思いますが、それは「駅伝競技の内の混乱」であり、競技者以外の人により人為的に巻き起こされる混乱とは異なるものでしょう。

 ところが、この時は「係員が邪魔で走ってくる選手が見えにくい」という、本末転倒な事態が起こっていたのです。

 マラソン・駅伝のこと、というか「スポーツを知らない人」を係員にしてしまうことは避けなければならないでしょう。

 競技・プレーは、「可能な限り」選手に任せ、黒子に徹して、プレーヤーがプレーしやすい環境を構築するのが、係員の役割でしょう。
 それ以上でも、それ以下でも、無いと思います。

 例えば駅伝競技なら、選手が間違ったコースに入り込まないように誘導することや、襷渡しエリアで地面に倒れ込んだランナーを素早くコース外に運び出すこと、襷渡しエリアに近づいたチームを、次の走者に教えること、といったことが係員の役割になります。
 係員は、コースとコース外の境目に位置し、決してコース側に入ってはなりません。選手の邪魔になることは、少しでも良いパフォーマンス実現を目指して、練習を重ねてきた選手のことを思えば、あってはならないことでしょう。
 時折、襷渡しエリアで、到着してくるチームを観るためでしょうか、コースにはみ出している係員を目にしますが、絶対にやってはならない行動です。秒速6m前後のスピードで走ってくる選手の邪魔になるからです。衝突でもしたら大変です。

 もちろん、自チームの順位を把握し、襷渡しの準備をするのは、最終的にはランナーの責任です。テレビや自チームのバックアップ要員からの情報をもとに、自分で準備しなければなりません。
 係員からの「到着チーム伝達」にも「漏れがある」可能性があることを認識して、リスク管理をするのは、選手にとって当然のことでしょう。
 たくさんのチームが集団で走ってくるときには、係員がひとつふたつのチーム名を漏らすことは、十分に考えられることなのですから。

 スポーツにおいて、特にアマチュアスポーツにおいては、「プロフェッショナルな係員」を多数揃えることは難しいことなのかもしれません。
 費用の問題もあるのでしょう。

 また、こうしたことに対しては、様々な意見があるとも思います。

 少なくとも、「係員が大会・ゲーム・プレーを管理する」といった、到底不可能な目的実現を目指すことなく、「係員は黒子」であり、プレーは原則として全てプレーヤーに任せる、という考え方・ルールを徹底していくしかないのかもしれません。
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