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HOME   »   スポーツ共通  »  「殴る」「蹴る」といった「甘い練習」では強くなれない
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 様々な分野で、体罰やいじめの問題が採り上げられています。この現象は、我が国の構造を根本的に変える可能性があると感じています。

 スポーツ界においても、この問題は大きな波紋を広げています。殴る・蹴るといった体罰を主体とした、スポーツ指導方法が消滅していくことは間違いのないことでしょう。そもそも身体を鍛えようとするときに、身(からだ)を直接的打撃で痛めつけるなどという行為は、本質的に間違っています。

 私は、スポーツで上達しようとするときに、身体への痛みを利用するというのは、甘い方法だと思います。そんな甘い方法ではなく、もっと厳しい方法を取らないと、なかなか上達しないのではないでしょうか。

 2013年2月15.日の日本経済新聞スポーツ欄のコラム「サッカー人として」は、とても興味深いものでした。このコラムは、サッカーのカズこと三浦知良選手が定期的に提供してくれるもので、いつも楽しく読ませていただいています。さすがに、頂点を極めたアスリートの視点と経験は、とてもハイレベルですし、「本物」にしか存在し得ない示唆に満ちています。日本経済新聞スポーツ欄のコラムは、豊田康光氏の「チェンジアップ」といい、質の高い企画が多いと思います。

 その2月15日のコラムの一説、キング・カズは言います。「練習したくないなら、帰っていい。そのまま練習しない人間は、そのまま落ちて行く」と。
 スポーツをやっていて、上手くなりたい、強くなりたい、と考えるプレーヤーには、とても大切な考え方だと思います。練習をする・しないは、プレーヤー自らが決めるということ、練習の内容・厳しさも、プレーヤー自らが判断して決めるということの大切さが、記されています。

 疲労して動けなくなったり、怯んだ時には、監督・コーチから殴ったり蹴ったりしてもらって、練習を続ける。殴られると痛いから、怖いから、痛さ・怖さから逃れるために練習を続ける、といった動機より、遥かに厳しい動機付けだと思います。

 スポーツに限らず、学業・仕事・芸術等々何でも同じだと思いますが、苦しい時に、自らの意思で、その障害に立ち向かうのは、本当に大変なことだと思います。よく考え、工夫し、気持ちを奮い立たせて実行する、というのは極めて難しいことでしょう。
 しかし、それが出来たときに初めて、本当の実力が身に付くのでしょう。

 殴る・蹴るなどという手法は、前述の手法から観れば、とても安直・簡単で甘いものです。甘いやり方では、生温いレベルの力しか身に付きません。至極自然なことです。

 身に付く「スキルの質」も、自ら考えて行った練習により習得したものの方が、遥かに高いものでしょう。特に、試合に臨んでのスキルの違いが大きいように思います。「本番に強い」というのは、そういうことなのかもしれません。

 また、「殴る・蹴るを常套手段としている指導者」のレベルも、極めて低いものだと思います。選手に、動機付けをしていく手段を他に持たない、およそ指導者とは名ばかりの存在でしょう。そんなやり方が指導であるなら、誰も苦労しません。「安直で」「底の浅い」方法です。
 指導者のプロフェッショナルは、より多くのノウハウを身に付け、日々勉強を続け新しいノウハウを習得し、個々の選手の特性に合わせて、沢山ある引出しから最適な手法を選び、適用していく義務があります。殴る・蹴るなどという、誰でもできる簡単な手段を選んではなりません。
 
 カズは続けます。「ブラジルのプロの世界で育ち、生きてきたからだろうか、周りは助けてくれない、を人生の基本に考えてしまう」と。
 こんなに厳しい考え方で人生を歩んでくことは、容易なことではないと思いますが、噛み締める価値がある言葉です。特に、トップアスリートを目指すプレーヤーにとっては、金言ではないでしょうか。

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