FC2ブログ
HOME   »   MLB  »  [MLB2017] ダウンスイングとアッパースイング
RSSフィード iGoogleに追加 MyYahooに追加
 2017年レギュラーシーズンも終盤を迎えましたが、最近のMLBでは「アッバーステング」が増えてきたという見解が多いように感じます。
 打者のスイングプレーンの方向の事ですが、下に向かって振るのがダウンスイング、水平に振るのがレベルスイング、上に向かって振るのがアッパースイング、とざっくり言えばそういうことだと思います。

 かつては、ダウンスイングの方が優れていると言った見方が多かったように思います。
 投球を待ち構えている形から「最短距離でバットが出て行く」点や、ボールに逆回転スピンをかけやすいのでボールが良く飛ぶ、ゴロは攻撃の時に様々なバリエーションを生むのでゴロを打ち易いダウンスイングが良い、といった理由からでしょう。
 特に、「最短距離でバットが出て行く」点は、体や視線の上下動を防ぐという面から、ダウンスイング優位の論拠であったと思います。

 MLBにおけるダウンスイングヒッターの代表格といえば、昨年引退したアレックス・ロドリゲス選手でしょうか。600本以上のホームランを記録した、21世紀を代表するロングヒッターです。ダウンスイングから「高々とした打球」を放ち、ボールをスタンドまで運ぶプレーヤーでした。

 ところが、近時のMLBにおいてはアッパースイングを選択する打者が多いというのです。

① 守備シフト

 2010年以降でしょうか、MLBにおいては「極端な守備シフト」が敷かれるようになりました。徹底したデータ分析から、各打者の打球方向を分析し、野手を打球が飛ぶ方向に集めるのです。

 守備シフトが始まった頃には、これで逆方向に打たれたら簡単にヒットになってしまう、と心配したものですが、シフトが成功して来たのでしょうか、守備位置はどんどん極端なものになって行き、現在では、左バッターの時に1塁手と2塁手の間に遊撃手が居るというのは、珍しくも無い守備体型となりました。
 打者の方も、2塁ベースより左側には1人しか野手が居ないという状況でも、決してその方向を狙おうとはしません。

 これはいかにもMLBらしい感じがします。「自分が打つ方向に、沢山の野手が守っていても、その間を抜くことが出来る強く速い打球を打てば良い」と考えるのでしょう。メジャーリーガーのプライドという面もあるのでしょうし、普段と違う打ち方をすることで、バッティングの調子自体を崩してしまうことを怖れているのかもしれません。

 ファンの方も、「がら空きの方向」を狙えといった意見は全く持っていないようです。アンフェアと考えるのか、「せこい」と感じるのかは分かりませんが、少なくとも、極端な守備シフトに対して、反対方向を狙うことが「クレバーなプレー」であるとは、絶対に考えないのでしょう。ひょっとすると「卑怯な行為」と捉えるのかもしれません。
 MLBのプレーヤーとファンの在り様なのです。

 さて、話を戻します。

 この極端な守備シフトによって、「ゴロでヒットを打つのが、以前より困難になった」ことは間違いないことの様です。従って、バッターとしては、よりボールを上げやすいアッパースイングを採用するようになったという見方です。

② アーロン・ジャッジ選手

 ニューヨーク・ヤンキースのルーキー、アーロン・ジャッジ選手の活躍が続いています。
 オールスター以降は、やや勢いが衰えたとはいえ、9月27日時点でホームラン50本、111打点と、ルーキーとしてのヤンキースの記録、MLBの記録を樹立する勢いの打撃が続いているのです。

 このジャッジ選手がアッパースイングなのです。
 打球の初速や角度について、従来以上に詳細な情報が開示されるようになった2017年シーズンを代表するバッターなのです。

 ジャッジ選手の打球初速は200km/時に近い数値(もちろんMLBのNO.1です)ですし、打球角度も理想的とされる25度前後となることが多く、結果としてホームランが量産されることらなるのです。

 ジャッジ選手の大活躍は、現代のMLBのプレーにおける「アッパースイングの優位性」を具現しているものだという見方です。

 さて、アッパースイングとダウンスイング、これにレベルスイングも加えて、3つの打ち方のどれが優れているのでしょうか。

 これは、まだ結論が出ていない、というか、結論の出ない議題なのでしょう。(当たり前の話で恐縮です)

 頭書しましたが、21世紀最高のホームランアーティストのひとり、アレックス・ロドリゲス選手の打球は、本当に高く上がって、スタンドに落下する時には「真上から落ちて来たのではないか」と観える程でした。あれ程高い打球でホームランを放つ打者を、他に直ぐには思い当りません。
 つまり、ボールを上げること、高い打球を打つことに関しては、Aロッドは比類なき打者だったのです。そしてAロッドはダウンスイングの打者でした。

 もちろん、Aロッドにはライナー性の打球も数多くありました。ダウンスイングからライナーも放っていたのです。

 現代最高の「ライナー性ホームラン打者」であるジャンカルロ・スタントン選手、そしてアッパースイングの代表格であるアーロン・ジャッジ選手、レベルスイングから素晴らしい打球を披露するアルバート・プポールズ選手、今後も、それぞれの打者が自らに合ったスイングを選択し、プレーに反映して行くことになるのでしょう。

 どの「スイング」も、とても美しく力強いものだと感じます。
関連記事
スポンサーサイト



NEXT Entry
[凱旋門賞2017] 展望
NEW Topics
[温故知新2020-競泳3] 男子100m背泳ぎ 日本チームのメダル独占
[競馬(無観客)] 安田記念2020の注目馬
[温故知新2020-女子テニス3] 「アイス・ドール」 クリス・エバート選手
[温故知新2020-男子テニス4] 黒人プレーヤーの先駆者 アーサー・アッシュ選手
[ブンデスリーガ2019~20(無観客)] 鎌田大地選手 2試合連続ゴール
[競馬コラム269] オークス2020のデアリングタクトと日本ダービー2020のコントレイル
[温故知新2020-陸上競技4] 男子走り幅跳び オリンピック金メダリストの記録
[ブンデスリーガ2019~20・第27節(無観客)] バイエルン・ミュンヘン 圧勝
[温故知新2020-女子テニス2] アメリカの英雄 ビリー・ジーン・キング選手
[競馬(無観客)] 東京優駿(日本ダービー)2020の注目馬
[温故知新2020-女子テニス1] 「史上最強」 マーガレット・コート選手
[温故知新2020-男子テニス3] ダブルスの名手 ジョン・ニューカム選手
[温故知新2020-陸上競技3] 男子10,000m オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-競泳2] 男子1,500m自由形 日本チームの全盛期
[温故知新2020-競泳1] 男子100m自由形 日本チームの黄金時代
[FIFAワールドカップ2010準々決勝] ドイツチームの完勝
[温故知新2020-男子テニス2] 「史上最強」 ロッド・レーバー選手
[競馬(無観客)] 優駿牝馬(オークス)2020の注目馬
[温故知新2020-陸上競技2] 男子1,500m オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-陸上競技1] 男子100m オリンピック金メダリストの記録
[ラグビーワールドカップ2011プールA] 日本チーム フランスチームを相手に65分まで4点差の健闘
[温故知新2020男子テニス-1] ウィンブルドンを勝てなかった イワン・レンドル選手
[競馬コラム268・ヴィクトリアマイル2020] 感動的なレース
[FIFAワールドカップ1986決勝] アルゼンチンチーム 2度目の優勝
[競馬(無観客)] ヴィクトリアマイル2020の注目馬
[NPB・MLB2020] 「開幕」に向けての動き
[ブンデスリーガ2019~20] 無観客での再開へ
[競馬コラム267-日本馬の海外挑戦12] 2009年 牝馬の挑戦
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] ブラジルチーム 貫録の勝利
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] 日本チーム 史上初のPK戦
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] ランパード選手 「幻」のゴール
[Jリーグ2020] イニエスタ選手のオンライントークショー
[競馬(無観客)] NHKマイルカップ2020の注目馬
[NBA2020] 個人トレーニング再開に向けての動き
[UEFA-EURO2012-グループD] イングランドとフランスの激突
[競馬コラム266-天皇賞(春)2020] フィエールマンの連覇とC.ルメール騎手の天皇賞4連勝
[UEFA-EURO2012-グループB] ポルトガル デンマークとの接戦を制す
[競馬コラム265・下鴨ステークス2020] スズカルパン 100戦出走達成!
[UEFA-EURO2012-グループA] 開幕戦 ギリシャチーム 驚異の粘り
[UEFA-EURO2012-グループD] フランスチームの堅守
[競馬(無観客)] 天皇賞(春)2020の注目馬
[UEFA-EURO2012-グループC] イタリアとクロアチア 一歩も引かず
[競馬コラム264-日本馬の海外挑戦11] 2007年 シンガポール競馬への進出
[UEFA-EURO2012準々決勝] クリスティアーノ・ロナウドVSチェフ
[競馬コラム263-日本馬の海外挑戦10] 2006年 ハーツクライとデルタブルース
[スーペルコパ2020準決勝] FCバルセロナ よもやの敗退
[UEFA-EURO2012準決勝] 「怪物」バロテッリ選手の2ゴール
[マラソン2020] 「心臓破りの丘」 山田敬蔵氏 逝去
[競馬コラム262-日本馬の海外挑戦-9] 2005年 ゼンノロブロイとハットトリック
[MLB2020・MVPランキング] バリー・ボンズ選手の凄さ
Entry TAG
MLB2017・ダウンスイングとアッパースイング  
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
「スポーツを考える-KaZ」ブログへ
ようこそ!
我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

最新記事
最新コメント
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Page Top
CALENDaR 123456789101112131415161718192021222324252627282930