FC2ブログ
HOME   »   スポーツ共通  »  [AIとスポーツ・その1] 2017年はAI元年
RSSフィード iGoogleに追加 MyYahooに追加
 AI(artificial intelligence、人工知能)は1950年代から研究が始まったとされていますから、既に半世紀以上の歴史を持つ「概念」ですけれども、世の中にAIという言葉が一般化し、それが多くの人の日常生活に大きな影響を与え始めたという意味では、2017年をAI元年と呼んでよいと思います。

 AIはまず、チェスや将棋といったゲームにおいて、その存在が注目されました。
 21世紀に入って、AIによる人間への挑戦が度々行われるようになり、最初の内は人間のプロプレーヤー、チェスや将棋のプロあるいは世界的なプレーヤーにはなかなか勝てなかったものが、次第によい勝負を展開できるようになり、現在では、マス目の数・駒の種類が多く、「成り金」ルールが存在し、相手の駒を取ると、それを自分の駒として使えるといった面から、より複雑とされている将棋においても、そのトッププロと互角以上の戦績を残せるまでに成長してきています。(筆者は将棋も趣味ですので、どうしても将棋を例とすることが多くなることをご容赦ください)

① ビッグデータ活用と演算スピード

 この点が、AIの基本的な長所・強みであることは異論のないところでしょう。

 例えば将棋においては、過去の膨大な「対局実績・棋歴」を全て網羅し、数えきれないほどの詰将棋などもカバーしているのでしょうから、その中から「局面ごとの打ち手」を探してくる能力・スピードにおいては、AIは人間を遥かに凌駕しています。
 「漏れなく検索」するという能力では、人間の及ぶところでは無いのです。

 そういう意味では、「ビッグデータの整備」と「コンピュータの性能向上」が相まって、AIの急速な進歩に結びついたことも確かなことでしょう。

② データを活かす「考え方」の検討

 前述のように、膨大なデータ・情報を検索する能力においては、既にAIは現代の中心的な存在なのですが、これを実務に活かすとなれば、「データを使用する考え方」が大事ということになります。

 例えば、将棋についていえば、かつてのAIでは「駒の軽重」を数値化し、飛車なら10点、角なら9点、金なら5点、銀なら4点、歩なら1点といった形でルールを作り、「相手の駒を取る手」の重さを計量化したりしていました。
 「駒を取る手ではない手」も別の形で数値化していくつかの指し手の重さを比較して、次の指し手を決めていたのです。
 結果として「駒を取る手」の方が選ばれる頻度が高かったように思います。「駒得」は将棋というゲーム、特に高いレベルの将棋においては決定的な威力を持つからです。

 一方で、将棋というゲームは、「ある局面を境にして、駒の獲得競争から、詰みに向かってのスピード競争に変化する」もの、極端に言えば「自分の持ち駒が王将1枚になっても、相手を積ますことが出来れば勝つ」ゲームですから、いつまでも「駒得」を追求するAIでは、なかなかプロ相手では勝てなかったのです。

 しかし、それも昔の話で、現在のAI棋士は「膨大なデータ」を使用する考え方が進歩し、極めて合理的に考えることが出来るようになっていますので、プロが相手でも十分に勝負になるのです。

 加えて「学習能力」をも身に付けています(この学習能力自体も「考え方」に左右されてきたのですが、現在では「学習の方法自体をAIが構築する」までになっています)ので、ある意味では「成長し続けるAI」が実現していますから、記憶量に限界があり、頭の回転スピードも加齢により減少する傾向がある「人間というプレーヤー」では、なかなか太刀打ちできなくなっているのでしょう。

 ここまで成長してきたAIが、人間社会における様々な分野で革命を起こしつつあるのは、自然な流れです。
 誰にも止められない「流れ」であろうと思いますし、「産業革命に匹敵する大変革」と言われているのも、無理のないところだと感じます。
 おそらくは、「人間の想像を遥かに超える変革の時代」がやってくるのです。(何しろ、人間の想像には、知識量や経験量に伴う限界がありますが、ビッグデータを使用するAIの行動範囲・思考範囲は数十億人の人間の知識量・経験量をベースにしているのですから)

 さて、本ブログはスポーツがテーマですから、スポーツに及ぼすAIの影響について、何回かに分けて見ていきたいと思います。

 もちろん、筆者の浅薄な知識と知見、極めて乏しい思考力がベースとなりますから、その考察に大きな限界があることは、ご容赦いただきたいと思います。

 (その2へ)
関連記事
スポンサーサイト



NEXT Entry
[AIとスポーツ・その2] 試合のマネジメント
NEW Topics
[温故知新2020-競泳1] 男子100m自由形 日本チームの黄金時代
[FIFAワールドカップ2010準々決勝] ドイツチームの完勝
[温故知新2020-男子テニス2] 「史上最強」 ロッド・レーバー選手
[競馬(無観客)] 優駿牝馬(オークス)2020の注目馬
[温故知新2020-陸上競技2] 男子1,500m オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-陸上競技1] 男子100m オリンピック金メダリストの記録
[ラグビーワールドカップ2011プールA] 日本チーム フランスチームを相手に65分まで4点差の健闘
[温故知新2020男子テニス-1] ウィンブルドンを勝てなかった イワン・レンドル選手
[競馬コラム268・ヴィクトリアマイル2020] 感動的なレース
[FIFAワールドカップ1986決勝] アルゼンチンチーム 2度目の優勝
[競馬(無観客)] ヴィクトリアマイル2020の注目馬
[NPB・MLB2020] 「開幕」に向けての動き
[ブンデスリーガ2019~20] 無観客での再開へ
[競馬コラム267-日本馬の海外挑戦12] 2009年 牝馬の挑戦
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] ブラジルチーム 貫録の勝利
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] 日本チーム 史上初のPK戦
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] ランパード選手 「幻」のゴール
[Jリーグ2020] イニエスタ選手のオンライントークショー
[競馬(無観客)] NHKマイルカップ2020の注目馬
[NBA2020] 個人トレーニング再開に向けての動き
[UEFA-EURO2012-グループD] イングランドとフランスの激突
[競馬コラム266-天皇賞(春)2020] フィエールマンの連覇とC.ルメール騎手の天皇賞4連勝
[UEFA-EURO2012-グループB] ポルトガル デンマークとの接戦を制す
[競馬コラム265・下鴨ステークス2020] スズカルパン 100戦出走達成!
[UEFA-EURO2012-グループA] 開幕戦 ギリシャチーム 驚異の粘り
[UEFA-EURO2012-グループD] フランスチームの堅守
[競馬(無観客)] 天皇賞(春)2020の注目馬
[UEFA-EURO2012-グループC] イタリアとクロアチア 一歩も引かず
[競馬コラム264-日本馬の海外挑戦11] 2007年 シンガポール競馬への進出
[UEFA-EURO2012準々決勝] クリスティアーノ・ロナウドVSチェフ
[競馬コラム263-日本馬の海外挑戦10] 2006年 ハーツクライとデルタブルース
[スーペルコパ2020準決勝] FCバルセロナ よもやの敗退
[UEFA-EURO2012準決勝] 「怪物」バロテッリ選手の2ゴール
[マラソン2020] 「心臓破りの丘」 山田敬蔵氏 逝去
[競馬コラム262-日本馬の海外挑戦-9] 2005年 ゼンノロブロイとハットトリック
[MLB2020・MVPランキング] バリー・ボンズ選手の凄さ
[フィギュアスケート2020春・世界ランキング] 羽生選手、紀平選手が共に1位
[NPB2020] 菅野智之投手 超絶の仕上がり
[高校野球2020] 花巻東高校 女子野球部が練習開始
[大相撲2020] 豊ノ島の引退
[UEFA-EURO2008決勝] スペインチーム 黄金時代の幕開け
[UEFA-EURO1976準決勝] 降りしきる オランダチームの涙雨
[競馬(無観客)] 皐月賞2020の注目馬
[UEFA-EURO1984準決勝] フランスチーム ポルトガルチームとの「死闘」を制す
[NPB2020] 関根順三氏 逝去
[FIFAワールドカップ1994決勝] ブラジルチーム 4度目の優勝
[競馬コラム261-日本馬の海外挑戦8] 2004年からの4年連続のアメリカンオークス挑戦
[ラグビーワールドカップ2011準決勝] フランスチーム ウェールズチームを振り切る
[FIFAワールドカップ1978決勝] アルゼンチンチーム 初優勝
[競馬(無観客)] 桜花賞2020の注目馬
Entry TAG
2017年・AIとスポーツ・その1  
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
「スポーツを考える-KaZ」ブログへ
ようこそ!
我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

最新記事
最新コメント
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Page Top
CALENDaR 12345678910111213141516171819202122232425262728293031