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HOME   »   サッカー  »  [サッカー] 気迫不足のザックジャパン
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 9月11日埼玉スタジアムにて、FIFAブラジルワールドカップ・アジア最終予選B組、日本対イラクの試合が行われました。日本代表チームは1-0で勝利し、勝ち点3を獲得、B組のトップを守りました。
 WC最終予選で、ホームゲームですから、負けられないゲームでしたので、勝てて良かったというところでしょうか。

 試合内容は不満の残るものであったことは、ご覧になっていた皆さんが感じられたことだと思います。

 先発メンバーが発表されて、香川選手が入っていないことが意外なこととして話題になりました。腰痛との発表です。この間のUAEとの親善試合におけるキレの無い動き、その前のプレミアリーグでのゲームにおける途中交代、を観ていると「香川は、どこか悪いな」と思っていました。可能性としては、

① 疲労→ドルトムントからマンUへの移籍騒動、その後のポジション争い、等々のストレスで相当な疲労の蓄積。
② 筋肉・メカニカル系の故障→脚や腰に故障が発生。
③ 内臓系の障害→ウイルス性、あるいは疲労による、肝臓・腎臓などの障害。

の三点が考えられましたが、発表は「腰痛」でしたから②ということで、一安心です。①、②は休養により改善しますので、あまり心配することは無いのですが、③は厄介です。特にウイルス性内臓障害は、選手生命に大きな打撃を与えます。これまでにも、古橋広之進(水泳)や釜本邦茂(サッカー)といった、日本を代表するトップアスリートが海外遠征時などにこの病気にかかり、大変なマイナス影響を受け、罹病以前に比べてパフォーマンスを大きく落としました。
 UAE戦の香川は、自らピッチに躓いたり、ヒールパスが自分の脚に当たったり、とても考えられないようなミスを犯していましたし、ドリブル突破力や体の反転スピード・キレも、いつもの香川とは比較にならない、一言で言うと「弱々しいプレー」を連発していましたので、③ではないかと心配していました。

 さて、イラク戦が始まりました。→(続きへ)

 

 開始から10分頃まではイラクチームの動きが勝り、一方的なイラクペース。日本チームはイラクの速い動きについていけませんでした。前半4分、コーナーキックからヘディングシュートを受け、GK川島が弾きます。入っていても全く不思議の無いシュートで、川島のファインセーブ。ヘディングシュートが川島の正面付近に飛んできたことも幸いでしたが、正面付近に来たとしても「予測していない」シュートを弾き飛ばすのは、容易なことではありません。川島の反応は素晴らしいもので、成長を感じました。
 もし、ここで失点していたら、この日の日本の出来からみて大変苦しい試合になるところでした。大試合では、試合開始直後の得失点が試合の流れを大きく左右します。

 前半10分を過ぎてから、ようやくイラクの動きに慣れてきたのか、日本チームも球を回せるようになりました。前半15分、吉田→本田→岡崎→清武とつないで、清武が完全なフリーでヘディングシュート。相手キーパーに弾かれ、得点にならず。これは、清武のシュートがお粗末。これだけフリーで、どこにでも打てるのに、わざわざ相手キーパーに向かって打ったようなシュートでした。これは、決めなくてはいけないシュートだったと思います。

 前半25分、フリースローから岡崎→前田へパス、ヘディングシュートが決まり、日本が先制。このプレーはスピード十分の好プレー。岡崎の突破は、イラク選手の間を無人の野を行くように抜け、前田へのパスはタイミング絶妙。ピンボールマシンのようなシュートですから、これは止めようがありません。「予想できないプレー」が得点を生みます。岡崎のプレーも前田の位置取り・前への動きも、イラクチームはもちろん、日本チームの他の選手の予想をも超えたプレーだったと思います。だから決まったのでしょう。
 ちょうど、先日のユーロ2012で、スペインチームが見せたプレーに良く似たプレーでした。この日の岡崎は気迫十分。必死の形相でボールを追いかけ、ゴールを目指しました。前田も冷静なプレーが光りました。「得点の匂いがほとんどしなかった」日本チームにとって、この1点は非常に大きなものでした。

 このまま前半が終わるかな、と思っていた前半41分、イラクのカウンターから、日本ゴール右隅へシュート。川島が横っ飛びでこれを弾き出して失点にならず。イラクのMFアハメドの走力・シュートは見事なもので、失点しても仕方がないところでしたが、再び川島のスーパープレーに救われた形。
前半終了。

後半開始。
 日本チームの動きの悪さは相変わらずで、シュートチャンスを創れません。
 後半24分と35分の本田のヘディングシュートが数少ないチャンスでした。特に、35分の清武から本田へのパス→シュートは決定的で、相手GKヌールのファインセーブでした。本田としても日本チームとしても、これは決めておきたかったところです。
 イラクも19分過ぎから選手交代を仕掛けますが、チームとして連動できるようになるまでに5分程度の時間を要するために、気が付くと後半も40分。

後半49分、試合終了。

 このゲームの日本チームは、とても動きが悪かったと思います。本田選手でさえ、いつもの動きではなく「ゲームを支配する」雰囲気は、全くありませんでした。疲れているのかと思いますが、よりレベルの高いゲームになった場合を想定すると、今日の日本チームの出来では、とても勝負になりません。

 そんな状態でも、勝つことが出来た要因は
① GK川島のファインセーブ。不振の日本チームの中では、川島と岡崎、前田のパフォーマンスが良かったと思いますが、特に川島のセーブが貢献大。日本チームを救いました。
② ジーコ監督の作戦ミス。試合前半を若手の速い動きで乗り切り、後半から得点力のある主力選手を投入して勝つ、という作戦のように見えました。後半19分のエース・ユーニスの投入、後半30分のナシャト、33分のカラルの投入が勝負をかけた選手交替であったと思います。実際、ユーニスは競り合いの強さを発揮して、日本ゴール前に迫りましたが、結局ゴールをこじ開けることは出来ませんでした。
 
 おそらくジーコ監督は、前半もっと日本がゲームを支配すると考えたのではないでしょうか。しかし実際には、日本の出来が悪かったので、イラクの方が押し気味にゲームを進めることが出来ました。であれば、最初からユーニスやナシャトを出場させていれば、イラクのゴールチャンスはもっと多かったと思います。結果的作戦ミスに、日本は救われたのではないでしょうか。

 このところのザックジャパンのプレーを観ると「きれいなゴール」を狙い過ぎていると思います。「相手を完全に崩してのゴール」など、そうそう取れるものではありません。相手を崩そうと日本側が意図したプレーは、レベルの高い相手になるほど、相手チームに見抜かれるのだろうと思います。「狙い澄ましたシュートは決まらない」のです。ゴールキーパーも、予想しているシュートなら、相当に強くて良いシュートでもセーブします。

 弱々しいあるいはコースが外れやすいヒールパスなどは、止めた方が良いと思います。貧弱なパスは情けなさが残ります。我らが代表は、強く速く長く正確なパスを繋いで欲しいのです。そして「これが日本のサッカーだ」と胸を張れるようなプレーを魅せていただきたい。
簡単なことでないことは十分に認識していますが、それが代表チームであり代表プレーヤーに期待されるレベルだと思います。

 ゲルト・ミュラー(独)やパウロ・ロッシ(伊)、ロマーリオ(伯)やロナウド(伯)、クローゼ(独)といった得点王と呼ばれたプレーヤーとその所属したチームは「きれいなゴール」を目指していたとは思えません。全力・必死のプレーの中で、世界トップレベルの対戦相手を、わずかに凌ぐプレーを展開し得点を重ねたように観えます。そのゴールシーンは、実に力強く美しいものです。そして、気迫に溢れており、迫力満点でした。

 ザックジャパンのプレーに「気迫」「迫力」がもっと感じられるようになれば、より高いレベルに到達できるように思います。
 
 それにしても、とにかく勝てたことは何よりでした。ここで負けていたら、アゥエー戦ばかりを残して、どうなっていたことでしょう。これで、ワールドカップ出場の可能性が残りました。
 ザックジャパン、お疲れ様でした。そして、勝利をありがとうございました。

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