HOME   »   スポーツ共通  »  [AIとスポーツ-その8] AIの判断力
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 先日友人が「AIはまだまだ単純作業しかできないから、判断業務は人間のものだね」と言っていました。

 そうでもないと思います。

 今や、AIの判断能力は相当に高いと、私は感じています。

 例えば、法人投資家(かつては事業投資家と呼ばれることが多かったと思いますが)の株式投資は、現在概ねAIが実行しているように見えます。
 様々な要素をAIが把握し、プログラムに沿った売買を実行しているのです。

 個別銘柄なら、「○○円まで上がったら売り」「○○円まで下がったら売り」と、利益確定あるいは「損切」の両方の判断も行っています。
 個々の法人投資家のAIは、それぞれの法人の考え方により異なるプログラムを使用していると考えられますが、これが投資全体の流れとなれば、多くの法人投資家のAIは概ね「同じ方向」に動いているように見えます。株式投資に関する「人間の経験」をベースに作られたプログラムは、大同小異なのかもしれません。

 例えば、ダウ式平均株価が急落するようなシーンでは、「損切の為に売り急ぐ」AIが多いように見えます。結果として、2010年以降の株式相場は「急落」が多いのでしょう。
 株式市場に所謂セカンダリーが少ないことから、一度株価が下がり始めると歯止めがきかないという話は、今回のテーマではありませんから深堀はしませんけれども、多くの法人投資家の多くのAIが似たようなプログラムにより同方向に動くことが多いという「現象」は、AIというものを検証していく上では重要なことだと思います。

 多くの銘柄の動きを「瞬時」に把握し、売り買いの判断を「瞬時」に行い、売り買いの指示を「瞬時」に出し売買を実行する、というのは「AIの最も得意とする分野」でしょう。
 例えば「買おう」と判断してから、「数秒の間をおいて注文を出す」のでは、株価が変動しているリスクが有ります。AIなら、そのリスクを概ね最少に抑え込むことが出来ます。(リスクは0にはならないでしょう。例えば、東京所見取引所ならコンピュータで注文を出してから成約まで1秒強の時間がかかると思いますので)

 この「広範で数多くの情報を瞬時に把握・分析」し、「多くのフィージビリティスタディを瞬時に行って」、やらなければならない「次の行動内容を瞬時に構築」するという動きは、別に株式売買だけのものでないことは、誰でも分かることでしょう。

 スポーツの試合においても、全く動揺の判断業務をAIに任せることは、十分に有り得ることだと感じます。

 例えばサッカー競技なら、カメラから刻一刻と入ってくる各種の情報、
① 攻撃において、相手フィールドのどこにスペースが出来やすいか。
② どのような攻撃を仕掛けた時にスペースが出来やすいか。
③ 逆に攻められたときに、自陣のどこにスペースが出来てしまうか。
④ 個々のプレーヤーの運動量や俊敏性の変化、減少度合い。
⑤ 個々のプレーヤーのボールへのタッチ数や重要なプレーへの貢献度合い

 といった、膨大な情報を「漏らすことなく把握」することは、人間のベンチスタッフより正確で速いことは明白でしょう。

 これらの分析から、「次の選手交替の出入りのプレーヤー、交代の時期(例えば今から○分後にMプレーヤーの運動量は□%落ちると予想されるので、交替は△分後)の判断も行ってくれると思います。
 試合中のプレーヤーへの指示、ハーフタイムでの戦法変更の指示等にも、役に立つ情報が得られそうです。

 「AIが試合の映像を対象として考慮する要素数・内容」がベンチスタッフと同様であれば、漏れの無い分析と正確な判断という面では、AIの方が勝っていると考えるのが自然です。人の眼では、全プレーヤーを観ること自体が難しいでしょう。

 何か、以前書いた記事と同じような結論になっているようで恐縮ですが、スポーツにおいてAIの判断力が十分に役に立つことは、間違いがなさそうです。

 (その9へ)
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