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HOME   »   スポーツ共通  »  [AIとスポーツ-その10] チーム創り
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 本シリーズでは、スポーツにおける「AIの可能性」を考えてきています。
 相当の可能性があると感じています。

 それでは、現時点でAIには出来そうもないことを考えてみましょう。

 それは、団体スポーツにおける「チーム創り」ではないでしょうか。

① 複雑

 「チーム創り」には、とても多くの変数が存在し、それらの変数が互いに影響しあうという点で、極めて複雑な作業でしょう。

 加えて、多くの「チーム創り」には時限性がありますから、いつまでも情報を蓄積して行く時間が無い場合が多いと思います。
 短時間で最大の力を発揮できるチームを創っていくという作業は、現在のAIでは難しい(AIではなく、人間にとっても、もちろん難しい)作業であろうと思います。

 まず、その時点でチームを構成するプレーヤーの能力・特質は千差万別です。
 「こういうスキルのプレーヤーが何人いれば、こういうチームを創ることが出来る」という判断基準があったとしても、そういうプレーヤーが居なければ始まりません。

 例えば、高校野球であれば、選手は3年で卒業しますし、毎年新しい選手が入学してきます。こうした状況下で、毎年「勝てるチーム」を創り、能力が高い選手が揃った時には「とても強いチーム」を創るというのは、相当に高度な作業だと思います。
 甲子園大会を連破するようなチームを創り上げることが出来る監督の能力は、極めて高いということになります。

 個々のプレーヤーのフィジカルな能力はもちろんとして、それぞれのプレーヤーの性格なども考慮してチーム創りを行う、それも半年とか3ヵ月といった短い期間で、骨格は決めなければならないのですから、大変です。

 AIは個々のプレーヤーのレベルアップを進めるとか、ゲームにおいて最適な指揮を執る、といったことには、相当の力を発揮できそうですが、こうしたチーム創りには、まだ力が及ばない感じがします。

 理由として考えられるのは、そもそもベースとなるプログラムを作成する人間の側に、「チーム創り」のノウハウ・スキルが十分ではない可能性があることが挙げられるのでしょう。
 チーム創りにおいては、「チーム作る側の人の個性・性格」も大きく影響しますが、そうした要素を盛り込んだプログラム、それも精度の高いプログラムというのは、なかなか創れるものでは無いでしょう。

 加えて、AIの学習能力面でも、ほぼ同じチームでの情報の蓄積には限界があるでしょう。
 例えば、高校野球であれば、ほぼ同じチームで行う試合(毎年の大会での試合)は、おそらく数十試合であって、100試合は超えないのではないでしょうか。
 ワールドカップに出場するサッカーチームにしても、ほぼ同じチームでの試合は100試合には届かないでしょう。

 様々な観点から、各試合のメンバーを決め、試合を行い、控え選手も色々な投入の仕方を試すとしても、十分な情報を蓄積する前に、大きな大会は終わってしまう感じがします。

 人間の優秀な監督は、チームのメンバーを良く観て、過去のデータも勘案し、「こんな組合せ」のチームが良いのではないか、といった想定のもとに最初のチームを創り、練習や練習試合当の繰り返しの過程で、より強いチームへ変貌させていきます。
 当該監督の「勘」が働くことで、無駄の無いチーム創りが進むように見えます。

 例えば、高校野球で甲子園大会に出場を「重ねる」チームの監督には、間違いなくこうしたスキル・ノウハウが備わっているのでしょう。

② 心持ち

 チーム創りには、メンバーの「心持ち」のコントロールが必要です。
 切磋琢磨していく「良い仲間」としてのチームを創り上げ、試合に臨んでは「怯まない強い意志」をチームとして維持する体制作りが必須であることは、言うまでも有りません。

 少し弱気な選手に対して、それを励ますなどして「やる気」にさせる周囲のプレーヤーやキャプテンの存在など、強いチーム作って行く上では「メンバーの心持ちのコントロール」が不可欠でしょう。

 こうしたこと、単なる仲良し集団では無く、どんな状況下でも「戦う集団」を育てていくことが、競技スポーツにおける「チーム創り」のポイントとなるのです。
 この過程では、監督自身の性格や有り様、「心持ちの形」が大きな影響を与えることになります。
 当然ながら、「チームは監督と選手により構成される」のですから。

 こうした「心持ちのコントロール」については、AIは苦手であろうと思われます。

 今回は、現時点でAIが苦手とするであろうことを観てきました。

 とはいえ、「チーム創り」についても、いずれは(10~20年くらいあれば)AIが克服するような気もします。
 そして、「人間では考えもつかない形でのチーム創り」手法を創造してくれるのではないかと思います。

 (その11へ)
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AIとスポーツ10・チーム創りの難しさ  
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