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HOME   »   競馬  »  [競馬コラム50] 強くなった日本のサラブレッド
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 少し前の話ですが、2013年3月30日にUAEのメイダン競馬場で開催された、G1ドバイ・シーマ・クラシックSC競走で、ジェンティルドンナが2着となりました。優勝できなかったことは残念でしたが、私は好走だったと考えています。

 ドバイSCは、春に開催される国際レースの中でも屈指の規模とレベルを誇るレースです。ドバイ国際競走の中のひとつのレースであり、左回り芝2410mのコースで争われます。この大レースで、ジェンティルドンナは1番人気となり、レースではアイルランドのセントニコラスアビーに先着を許したものの、堂々と2着で入線したのです。

 確かに、ジェンティルドンナは、昨2012年のG1ジャパンカップ競走で、我が国のサラブレッド牡馬を代表するオルフェーヴルを、一騎打ちの形で破って優勝していましたから、日本トップクラスの競走馬として、優勝を期待されてドバイSCに挑戦したのです。

 しかし、レベルの高い国際レースですから「絶対」は無い訳で、勝ったセントニコラスアビー*も、世界を股にかけて活躍する実力馬ですから、コンディションや展開によっては、当然ジェンティルドンナと互角の競走をする能力があることは、予想されていたことです。
(*セントニコラスアビー、6歳牡馬。父モンジュー、母リーピングウオーター。カルティエ賞最優秀2歳牡馬=欧州最優秀2歳牡馬。このレースを勝って、通算17戦8勝、内G1を5勝、主な勝ち鞍G1コロネーションカップ2勝、G1ブリーダーズカップ・ターフ、G1ドバイCS。米国、欧州、アジアと世界中のG1に勝利している現役最強古馬の1頭。父モンジューは、エルコンドルパサーと凱旋門賞で死闘を演じ、優勝した名馬です)

 私が素晴らしいと考えるのは、ジェンティルドンナが「世界に通用する力があると見做され、その力を存分に発揮した」ことです。国内のレースでも、本命とされながら3着以下に沈む競走馬は沢山います。「実力があるからといって、何時も勝てる・好走できるとは限らないのが競馬」であるという、当たり前のことを認識したうえで、この大レースで2着に好走したことの素晴らしさを言いたいのです。
 「日本馬は、本当に強くなった」と感じます。

 このレースは、ジェンティルドンナにとって初めての海外遠征のレースでしたから、コンディション調整も難しかったろうと思います。彼女にとっても不慣れなことが続いたことでしょう。加えて、レースでは終始外々を回る不利な展開となってしまいました。
 こうした中では、常に世界中を旅しながら戦い続けている強者セントニコラスアビーに惜敗するのも、残念ながら仕方がないというところです。

 昨年10月のG1凱旋門賞競走で、オルフェーヴルが2着に惜敗し、12月のG1香港スプリント競走でロードカナロアが圧勝し、このドバイSCでジェンティルドンナが2着と、この半年間の世界トップクラスのG1レースで、日本の代表馬・強豪馬は連を外しませんでした。日本のサラブレッドのレベルが、世界トップクラスになったことを如実に示している事象だと思います。

 1998年のシーキングザパール、タイキシャトルに始まる、日本馬による海外G1レース制覇ですが、その後も多くの場合には大敗を喫し、時々勝ったり好走したりするという時期が続いていました。
 それが「この半年間は常に好走している」のです。素晴らしいことです。

 普段慣れ親しんだ、東京・中山・京都・阪神・中京といった競馬場で観ているサラブレッド達が、世界トップクラスの実力を身に付けていること=私達日本の競馬ファンが目の当たりにしているレースは、世界最高水準のレースであるということの「幸せ」を、あらためて認識したいと思います。

 そして、日本の近代競馬発祥以来150年にわたって、欧米競馬に追い付け・追い越せと努力を続けてきた関係者の皆さんに、心からお礼を申し上げたいと思いますし、日本競馬の一層の発展に向けて、私達ファンも色々な形で協力していきたいとも考えるのです。

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