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HOME   »   競馬  »  [競馬コラム219] 「恐怖の一発屋?」 トーセンラー号
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 競走馬の中には、時折「恐怖の一発屋」と呼びたくなるタイプが居ます。

 2013年のマイルチャンピオンシップを制覇したトーセンラーも、そうしたタイプだと感じています。

 新馬戦を勝ち、4戦目にきさらぎ賞G3で重賞初制覇を遂げたトーセンラーは、2011年のクラシック候補となりました。
 ところが、皐月賞7着、日本ダービー11着と不本意な成績に終わり、菊花賞では3着と健闘しましたが、結局、3歳の皐月賞から4歳・2012年一杯、11戦連続で勝利を挙げることが出来ませんでした。

 2012年7月には福島の七夕賞G3、8月には小倉記念G3、9月には新潟記念G3と転戦しましたが、勝利は遠かったのです。
 クラシック三冠レースの常連だった馬としては、調子落ちの印象でしたから、「トーセンラーはピークアウトした」と感じていました。

 そして5歳となった2013年2月の京都記念G2に久し振りに出走してきたのです。
 「休養明け」という印象でしたが、2着のベールドインパクトに1・1/2馬身差を付けて快勝しました。直線の走りはとても力強いものでした。

 勇躍4月の天皇賞(春)に臨んだトーセンラーは、フェノーメノの2着と良い走りを魅せました。天皇賞(春)を連覇するという「3200mの鬼」フェノーメノを1・1/4馬身まで追い詰めたのです。

 本格化し「トーセンラーのG1勝利も間近」と思いましたが、ここから宝塚記念、京都大賞典と勝ち切れないレースを続けました。

 そして2013年のマイルチャンピオンシップを迎えたのです。トーセンラーにとって初のマイル戦でした。
 18頭のフルゲートとなったレースで、トーセンラーは「強い時の直線の走り」を魅せて、2着のダイワマッジョーレに1馬身差を付けて快勝しました。

 そしてこのレースが、トーセンラーにとって最後に勝利したレースとなりました。

 競走馬については、長く観ていれば、何となく「こういう馬」という感覚が身に付くことが多いのですが、トーセンラーは6歳になってからも、最後まで「よく分からない馬」でした。

 結果として、どのレースでも「恐怖の存在、いつ来るか分からない存在」であり続けたのです。

 トーセンラー号、父ディープインパクト、母プリンセスオリビア、母の父リシウス。通算成績25戦4勝。主な勝ち鞍、マイルチャンピオンシップ、京都記念、きさらぎ賞。
 母の父リシウスは、あの大種牡馬ミスタープロスペクター産駒です。

 トーセンラーの競走成績を見ると、「距離適性」が観られないと思います。
 3歳時は、2000mの皐月賞や2400mの日本ダービーより3000mの菊花賞の方が好成績です。
 一方で古馬になってからは、2200mの京都記念や1600mのマイルチャンピオンシップに勝ちながら、3200mの天皇賞(春)でもフェノーメノの2着に来たりしています。

 確かに「不良馬場」での成績は良くありませんから、馬場は「良」に向いていたのでしょうが、距離についてはスプリンターとか中距離馬とかステイヤーという区分には、馴染まなかったように観えます。

 「距離」より「気分」だったのかもしれないとも思うのです。

 トーセンラーは、私には「とても不思議な馬」でした。
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