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HOME   »   陸上競技  »  [男子100m競走] 桐生祥秀選手 成長継続中!
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 本ブログの2012年11月16日の「桐生祥秀選手に何が起きたのか」の稿で、2012年の夏までは、日本の高校生のトップクラスのスプリンターのひとりであった桐生選手が、秋になって急速に力を付け、国体で10秒21、続く大会で10秒19と世界ユース記録を連発、同世代の世界トップクラスのランナーに躍り出たことについて記載しました。

 そして、せっかくの伸び盛りの時期にシーズンオフを迎えることに、一抹の不安を呈示しました。

 その桐生選手が、シーズン序盤の大会であり、8月のモスクワ世界選手権代表選考会をも兼ねた織田記念陸上競技大会に登場しました。
 とても微妙な競技である100m競走ですから、体全体のバランスや走りのリズムが少しでも狂えば、十分な筋力を保持したランナーでも中々タイムが出ないのです。その点で、昨年秋の調子を維持し、今冬のトレーニングでどこまで成長してきたか、楽しみな大会でした。

 4月29日に行われた男子100m競走で、桐生選手は見事な走りを見せました。予選で10秒01、決勝で10秒03という好タイムを連発、優勝しました。

 特に、予選の走りは素晴らしいものでした。30m付近の加速がスムーズで、一気にトップスピードに乗り、中間走もリラックスしていましたから、ラストの20mも減速を最小限に抑えることが出来ました。
 10秒01は、伊東浩司選手の持つ日本記録10秒00に100分の1秒と迫る、日本歴代2位、ジュニア世界最高タイ記録という、大変な記録です。

 決勝は、さすがに17歳の高校生、日本のトップクラスのスプリンターとのレースでしたから、少し力みが感じられました。力むとリズムが狂います。100mは、1歩目からゴールまで、そのランナーに合ったリズムで走りきらないと好タイムは望めません。

 一般的なイメージでいう「必死に走る」とか「頑張る」というのは禁物です。顎や肩に力が入ると、体の動きが悪くなってしまいます。「静かに走る」というのが、良いイメージだと思います。

 桐生選手の決勝レースは、スタートから力みがありました。僅かながら出遅れたことも影響したと思いますが、体の起き上がりが早く、30m付近の加速も不十分でしたから、中間走にも力が入ってしまい、ラスト10mで大きく減速、なんとかゴールに辿り着いたという感じ。これだけ不出来なレースをしていながら10秒03なのですから、驚きです。

 決勝レースは追い風2.7mでしたから、予選と同じ走りが出来れば、9秒台が出ていたと思います。その点では残念な10秒03でしたが、まずは日本を代表するスプリンター達を抑えて優勝できたことを評価すべきなのでしょう。桐生選手にとって、大きな自信になったと思います。

 素人の私が言うのは恐縮ですが、桐生選手の走りには改善できる点が、まだいくつもあると思います。(高校生ランナーなのですから、未完成なのは当たり前のことですが)

① スタートからの体の起き上がりを、もう少し遅くしたいこと
前傾姿勢をあと5m位維持したい感じです。良いリズムを構築できる確率が高くなると思います。
② 中間走を、よりリラックスしたものにしたいこと
一層スムーズな走りが出来ると思いますし、減速を抑えられると思います。
③ ラスト10mの走りを研究したいこと
この点は、まだ確立されていないようです。今後の取組課題でしょう。

 この決勝レースでは、2位に入った山縣亮太選手も10秒04という好タイムでした。桐生選手の陰に隠れて、あまり報道されませんでしたが、シーズン初めの記録としてはとても良いものです。変な書き方ですが、桐生選手が居なければもっと注目されたと思います。山縣選手もまだ20歳です。17歳と20歳という、100m競走の選手としては伸びしろが十分に期待される世代に、二人の素晴らしいランナーを得たことは、我が国の男子スプリント界にとって朗報です。

 それにしても、昨年秋に10秒20のレベルに到達した桐生選手が、今年春には10秒00のレベルに達しました。10秒20と10秒00は全く別次元です。「この冬、桐生選手に何があったのか」と再び言いたい感じです。
 このまま、故障なくシーズンを戦っていければ、条件次第で日本初・アジア初の9秒台が出る可能性が高いと思います。それも、一気に二人のランナーが記録できるかもしれません。是非、記録していただきたいものです。

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