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HOME   »   サッカー  »  [アジアカップ2019・決勝] カタール代表チームの精度の高いシュート
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[2月1日・アブダビ・シェイクザイードスタジアム]
カタール3-1日本

 2019年のアジアカップは、カタール代表チームが優勝しました。
 決勝では、日本代表チームを相手に3-1で快勝したのです。

 カタールチームは、大会7試合を通して「得点18、失点1」という圧倒的な成績を残しました。
 間違いなく、今大会NO.1のチームだったのです。

 決勝戦前には、やや日本チームが有利との見方が多く、過去に4度の優勝を誇り、21世紀のアジアサッカーを牽引してきた日本チームが、「初の」決勝進出を決めたカタールチームより上であろうと言われていたのです。
 しかし、結果はカタールチームの快勝でした。

 日本チームとしては、決勝戦で足元をすくわれたというより、実力通りの結果であったと見ます。

 この試合、日本チームは「慎重に入った」ように観えました。
 中東の地での決勝戦ということもあってか、前半は0-0でも良いという感じでした。

 ところが、前半早々から試合は動きました。
 前半11分、カタールフォワードFWアルモエズ・アリ選手のオーバーヘッドシュートが見事に決まったのです。
 日本ゴール前正面、日本ディフェンダーDF吉田麻也選手がぴったりと付いている状況で、オーバーヘッドシュートを打ち、これが日本ゴールの右ポストに当たって、ゴール内を走りました。
 ゴールキーパーGKが止められるような類のシュートではありません。

 「たまたまあそこに飛んだのであろう」という見方もあるのでしょうが、打った選手がアジアカップ新記録の「1大会9得点」を挙げて得点王に輝いたアリ選手なのですから、「狙って打って決めた」と観るのが妥当です。

 先制を許した日本チームは反撃に出ますが、再び「カタールチームの正確なシュート」が日本ゴールを襲いました。
 前半27分、アブデルアジズ・ハティム選手のシュートが、左サイドネットに突き刺さったのです。
 このゴールの際にも、日本DFが揃っていました。
 日本DFは、想定通りの守備を展開していたのです。
 しかし、僅かに空いたシュートコースに、ハティム選手は威力十分なシュートを突き刺して魅せました。

 「サイドネットへのシュートが効果的」であることは、本ブログでも再三採り上げてきましたが、ポイントとなるのは「サイドネットにコントロールしてシュートを打つことが難しい」ということです。(当たり前のことを書き恐縮です)
 どんなプレーヤーでも、GK正面・周辺へのシュートより、サイドネットにシュートを打ちたいのですが、これを枠の中に入れる為には高度な技術を要するのです。
 ハティム選手のシュートは、コース・威力共にワールドクラスでした。

 前半立て続けに2得点を挙げたカタールチームが、試合を支配しました。

 日本チームは、後半の攻撃で1得点を挙げて(このゴールがカタールチームにとっての今大会唯一の失点となりました)、チームの力を示し、優勝候補の面目を保つのが精一杯でした。

 この試合やそれまでの試合を観ると「カタールチームの精度の高いシュート」が目立ちます。サイドネットやポストに当たってのゴールが、要所で飛び出しているのです。
 カタールチームのシュート力が、他を圧していたというのが、アジアカップ2019なのでしょう。

 どんなに精緻な戦術で「シュートを打つ形」を創り上げたとしても、肝心のシュートが決まらなければ得点とはなりません。(再び当たり前のことで恐縮です)
 世界中のサッカーチームが「ゴールゲッター」を待望しているのは、当然なのです。
 「ゴールゲッター」の最大のスキルがシュート力であることは明白です。

 今大会のカタール代表チームには、そのシュート力が具備されていたのです。

 長いアジアカップの歴史上、誰も成しえなかった「1大会9得点」という偉業を具現したアルモエズ・アリ選手は、アフリカはスーダンの首都ハルツーム出身の22歳、カタールのアル・ドゥハイムSCに所属するプレーヤーですが、今大会で魅せた多種多様なシュートとその精度・威力は、アジアサッカー界のみならず世界サッカー界に衝撃を与えました。
 実質的な国際舞台デビューとなった大会で、あっという間に、その名を世界中に広めたのです。

 今後、世界中のクラブがその獲得に乗り出すのでしょうし、身長180cmのフィジカルとハイレベルな得点感覚を活かして、今後も大活躍を魅せてくれる可能性が高いと思います。

 カタール代表チームには、アリ選手以外にも素晴らしいプレーヤーが揃って居ました。ワールドカップ2022カタール大会に向けての代表チームの強化が着々と進んでいる形ですが、U-23チームをベースにしたとはいえ、短期間で素晴らしいチームを創ってきた印象が有ります。
 チームとして、力強く正確なパス、精度が高く意外性十分なシュート、そして「2~3本のパスで得点機を創出する戦術」といった要素は、簡単には具備することが出来ないものなのですが、今大会のカタールチームには揃っていました。(そうでなければ、18得点・1失点という凄いドライブは到底達成できません)
 このチーム強化のノウハウは、他のチームが十分に研究しなければならないところでしょう。

 加えて、カタールチームに限らず、今大会は中東のチームの強さが感じられました。

 もともと20世紀には、日本チームがなかなか中東のチームに歯が立たなかった、「アジアのサッカーは中東が牽引」した時代が長かったのです。

 それが20世紀終盤から21世紀初頭にかけて、極東のチームやオーストラリアチームが、アジアサッカーの主役に躍り出ました。日本チームにとっても、あれだけ勝てなかった中東各国の代表チームと互角以上の戦いが出来るようになったのです。

 そういう意味では、今大会は「中東各国のナショナルチームが復権に向けて動き始めた大会」と言えそうです。

 アジアサッカー全体のレベルは、確実に上がっているのでしょう。
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