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HOME   »   大相撲  »  [大相撲2019] 「大関」雑感
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 2019年1月場所では、横綱・大関陣の不振が目立ち、新しい大関が待望されている状況でしょう。

 今回は「大関」についての雑感です。

 「大関」は明治時代の中頃までは、大相撲の最高位でした。
 その後「横綱」が設けられたのですが、少なくとも昭和時代の中頃までは「横綱大関」という呼称が広く用いられていたと思います。
 つまり「横綱」というのは、「大関の中で特に選ばれて綱を張ることが許された力士」という扱い、「大関の一種」という扱いだったのでしょう。そういう意味では、その頃まではやはり「大関」が、最高位だったとも言えます。

 いつ頃からは、はっきりしませんが、「横綱大関」という言葉が使われる頻度が下がり、「横綱」と呼称されるようになったと記憶しています。

 さて、近時時々耳にするのは「優勝していない大関」という言葉です。
 「大関という高位に居ながら優勝経験が無い」ことを指して言うのですが、「大関ならば優勝していて当然」といったニュアンス、マイナスイメージも感じられます。

 この言葉が何時ごろから使われるようになったのかは分かりませんが、おそらくはごく最近、2~3年以内の話であろうと思います。

 何故なら、「優勝経験の無い大関」は大相撲の歴史上そう珍しいものでは無く、過去に何人も居ますし、21世紀に入ってからも、優勝するまでに長い時間を要した大関は数多く居るので、「大関ならば優勝していて当然」という見方が、例えば2015年頃までに存在したとは思えないからです。

 例えば、元横綱・稀勢の里が初優勝したのは2017年1月場所で、大関になって31場所目でした。
 大関・豪栄道が初優勝したのは2016年9月場所で、大関になって13場所目、元大関・琴奨菊が初優勝したのは2016年1月場所で、大関になってから26場所目でした。
 少し遡って、元大関・琴欧洲が初優勝絵したのは2008年5月場所で、大関在位15場所目。
 また、初代・貴ノ花が初優勝したのは1975年3月場所で、大関在位15場所目でした。
(以上の5大関は関脇までのキャリアで優勝していませんでした)

 これを現役に当て嵌めてみると、大関・高安は2019年1月場所時点で、大関在位10場所目ですので、たとえ優勝していないとしても「決して遅くは無いし」「不思議なことでも無い」ことは明らかです。

 高安を指して「まだ優勝していない大関」といった非難めいたニュアンスが感じられる評価は、当たらないのでしょう。
 大相撲の事を良く知らない人の言葉であろうと思います。

 現在、大関は豪栄道、高安、栃ノ心の3力士です。
 そして、御嶽海や貴景勝の昇進が期待されているわけですが、この2力士が大関に昇進すると「5人大関体制」となり、多過ぎないかといった懸念を持たれる方も居るかもしれませんが、心配ご無用です。

 過去には「6人大関体制」の場所も存在しました。それも2010年以降という、つい最近の話です。
 2012年5月場所は、日馬富士、鶴竜、稀勢の里、琴奨菊、把瑠都、琴欧洲の6力士が大関でした。この場所後、日馬富士が横綱に昇進して、「6人体制」は崩れたのです。
 
 「5人大関体制」となれば、これは20世紀から何度もありました。
 少し例を挙げましょう。

[1961年7月場所]
北葉山、大鵬、柏戸、若羽黒、琴ヶ濱

[1963年3月場所]
豊山、栃光、栃ノ海、佐田の山、北葉山

[1972年11月場所]
貴ノ花、輪島、大麒麟、清国、琴桜

[1977年3月場所]
若三杉、魁傑、旭国、三重ノ海、貴ノ花

[1983年7月場所]
北天佑、朝潮、若島津、隆の里、琴風

[1987年7月場所]
小錦、大乃国、北天佑、朝潮、若島津

[2000年11月場所]
武双山、魁皇、雅山、出島、千代大海

[2002年9月場所]
朝青龍、栃東、武双山、魁皇、千代大海

[2006年5月場所]
白鵬、琴欧洲、栃東、魁皇、千代大海

[2009年1月場所]
日馬富士、琴光喜、琴欧洲、魁皇、千代大海

[2012年1月場所]
稀勢の里、琴奨菊、把瑠都、日馬富士、琴欧洲

 これらは「5人大関体制の」一部の例です。
 他にも有るのですから、「5人」は珍しいものではありません。

 これらの例を見て共通しているのは、多くの大関が存在する状況においては、「横綱に昇進する力士」がその中に含まれている場合が多いというところです。

 「5人体制」には、ベテラン大関と若手大関が併存し、切磋琢磨して「次代の横綱」が育っているということなのでしょう。

 「雑感」ですから、話があちこちに飛んで恐縮です。

 頭書の話に戻ると、貴景勝や御嶽海がどんどん大関に昇進しても、何ら心配ないということなのでしょうし、大勢の大関の中から横綱が生まれる可能性が高いということなのかもしれません。
 また、関脇までの間に優勝している必要など全く無いので、直近3場所33勝を目指して、他の力士も存分にトライしてほしいものです。
 もちろん、勝ち星の数ばかりが問題では無いのは当然のことで、大切なのは「『大関』に相応しい相撲が取れるかどうか」の一点なのであろうと思います。

 現在の「若手力士」には、大きなチャンスの時期が来ているのでしょう。
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