FC2ブログ
HOME   »   陸上競技  »  [陸上アジア選手権2019・男子100m] 桐生祥秀選手 日本人ランナーとして初優勝!
RSSフィード iGoogleに追加 MyYahooに追加
 嬉しいニュースが飛び込んできました。

 4月21日にカタール・ドーハで開幕した、陸上競技のアジア選手権大会2019の男子100m競走で、桐生祥秀選手が優勝したのです。

 1973年から2年に一度開催されてきた、アジアNO.1を決める大会ですが、アジア大会などと比べるとやや報道が少なく、特に、男子100m種目となると過去22回・40年以上の間、この大会で日本人ランナーが優勝したことが無い、ということもあって、いつも?小さな扱いだったという印象が有ります。
 
 「本当は日本人ランナーの優勝を観たいのだけれども、『やっぱりダメか』という大会」が続いていたのではないでしょうか。

 そうした歴史的経緯?を踏まえて、今回のアジア選手権大会も、日本のマスコミにおいては「ひっそりと」開幕した感じがしますが、その大会2日目に「ビッグニュース」が生まれたというところなのでしょう。

 日本陸上界初の快挙であることはもちろんとして、今回の桐生選手の優勝には、大きな価値が有ると思います。

① 予選・準決・決勝の3レース全て1着であったこと。

 「予選は予選だから、通過すれば良いので、順位には拘らない」という意見もあろうとは思いますが、優勝するプレーヤーは、予選から決勝までの全てのレースで1着であることも多いのです。

 特に100m種目となれば、ややリラックスして走る、ゴール前で「流す」ことができる、予選や準々決勝、準決勝のタイムも、「全力」の決勝と大きな差が無いことが多く、このリラックスした状態でのタイムこそが、当該ランナーの地力と観て良いとも思います。
 もちろん、「流して1着」は素晴らしいことです。

 実際に今大会の桐生選手は、予選で10秒29、準決勝で10秒12、決勝で10秒10と素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。
 この準決勝の10秒12こそが、現在の桐生選手のベースの力なのでしょう。

② 10秒10という好タイム

 追風1.5mの中で行われた決勝レースを、桐生選手は10秒10で制しました。
 もちろん、9秒98の自己ベスト記録を保持する桐生選手にとっては、まだまたのタイムという見方もあるでしょうが、シーズン初めのこの時期としては、十分というか、とても良い記録であると考えます。

 東京オリンピック2020の前年シーズンの4月の国際大会としては、理想的なタイムなのではないでしょうか。
 そして、そのタイムで「優勝したこと」の価値はとても大きなものでしょう。

③ 60mからの高いパフォーマンス

 決勝レースの桐生選手のスタートから30m辺りまでは、やや「ギクシャク」した走りでした。スムースさに欠け、加速も十分では無かったと思います。
 内側コースのムハンマド・ゾーリ選手(インドネシア)らに、50m付近では70cmほどのリードを許しました。
 ご承知のように、100m競走においては「70cm」は大差ですので、桐生選手にとっては厳しいレースとなったのです。

 ところが60mを過ぎたあたりからの、桐生選手の走りは、リラックスしてバランスの良いものとなりました。「減速への対応」が上手く行ったのです。
 他のランナーがどんどん減速して行く中で、桐生選手は「減速を最小限に抑えて」、ゴール寸前に抜き去り、トップでゴールインしました。この「減速を抑える走り」は、世界で戦って行く上で不可欠の技術です。
 この技術を、この時期に披露してくれたことが素晴らしいと感じます。

 これで「前半30mまで」を、桐生選手や陣営が考えているような走りが出来れば、再び9秒台が出る可能性が高いと思います。

 それにしても、アジア屈指のスポーツ大国であり、アジア大会などではメダルラッシュに沸く「日本チーム」が40年間以上に渡って優勝することができなかったのが、この大会の「男子100m」なのです。

 人類にとって、最も「基本的なスポーツ種目」のひとつである100mは、国力とか競技人口といった物差しでは測れない、「ひとりの天才が、別々の地域で、別々の時期に生まれる」という性格のものなのでしょう。
 
 特別な施設・設備が無くとも、あるいは不足していても、誰もがチャレンジすることができる種目としての100m競走。市町村の、県の、地域の、国の、大陸の、そして世界の、「人類最速を決める種目としての100mの価値」を、改めて感じさせられるニュースでもありました。

関連記事
スポンサーサイト



NEXT Entry
[競馬コラム235・読売マイラーズカップ2019] ダノンプレミアムの鮮やかな勝利!
NEW Topics
[温故知新2020-競泳1] 男子100m自由形 日本チームの黄金時代
[FIFAワールドカップ2010準々決勝] ドイツチームの完勝
[温故知新2020-男子テニス2] 「史上最強」 ロッド・レーバー選手
[競馬(無観客)] 優駿牝馬(オークス)2020の注目馬
[温故知新2020-陸上競技2] 男子1,500m オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-陸上競技1] 男子100m オリンピック金メダリストの記録
[ラグビーワールドカップ2011プールA] 日本チーム フランスチームを相手に65分まで4点差の健闘
[温故知新2020男子テニス-1] ウィンブルドンを勝てなかった イワン・レンドル選手
[競馬コラム268・ヴィクトリアマイル2020] 感動的なレース
[FIFAワールドカップ1986決勝] アルゼンチンチーム 2度目の優勝
[競馬(無観客)] ヴィクトリアマイル2020の注目馬
[NPB・MLB2020] 「開幕」に向けての動き
[ブンデスリーガ2019~20] 無観客での再開へ
[競馬コラム267-日本馬の海外挑戦12] 2009年 牝馬の挑戦
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] ブラジルチーム 貫録の勝利
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] 日本チーム 史上初のPK戦
[FIFAワールドカップ2010ラウンド16] ランパード選手 「幻」のゴール
[Jリーグ2020] イニエスタ選手のオンライントークショー
[競馬(無観客)] NHKマイルカップ2020の注目馬
[NBA2020] 個人トレーニング再開に向けての動き
[UEFA-EURO2012-グループD] イングランドとフランスの激突
[競馬コラム266-天皇賞(春)2020] フィエールマンの連覇とC.ルメール騎手の天皇賞4連勝
[UEFA-EURO2012-グループB] ポルトガル デンマークとの接戦を制す
[競馬コラム265・下鴨ステークス2020] スズカルパン 100戦出走達成!
[UEFA-EURO2012-グループA] 開幕戦 ギリシャチーム 驚異の粘り
[UEFA-EURO2012-グループD] フランスチームの堅守
[競馬(無観客)] 天皇賞(春)2020の注目馬
[UEFA-EURO2012-グループC] イタリアとクロアチア 一歩も引かず
[競馬コラム264-日本馬の海外挑戦11] 2007年 シンガポール競馬への進出
[UEFA-EURO2012準々決勝] クリスティアーノ・ロナウドVSチェフ
[競馬コラム263-日本馬の海外挑戦10] 2006年 ハーツクライとデルタブルース
[スーペルコパ2020準決勝] FCバルセロナ よもやの敗退
[UEFA-EURO2012準決勝] 「怪物」バロテッリ選手の2ゴール
[マラソン2020] 「心臓破りの丘」 山田敬蔵氏 逝去
[競馬コラム262-日本馬の海外挑戦-9] 2005年 ゼンノロブロイとハットトリック
[MLB2020・MVPランキング] バリー・ボンズ選手の凄さ
[フィギュアスケート2020春・世界ランキング] 羽生選手、紀平選手が共に1位
[NPB2020] 菅野智之投手 超絶の仕上がり
[高校野球2020] 花巻東高校 女子野球部が練習開始
[大相撲2020] 豊ノ島の引退
[UEFA-EURO2008決勝] スペインチーム 黄金時代の幕開け
[UEFA-EURO1976準決勝] 降りしきる オランダチームの涙雨
[競馬(無観客)] 皐月賞2020の注目馬
[UEFA-EURO1984準決勝] フランスチーム ポルトガルチームとの「死闘」を制す
[NPB2020] 関根順三氏 逝去
[FIFAワールドカップ1994決勝] ブラジルチーム 4度目の優勝
[競馬コラム261-日本馬の海外挑戦8] 2004年からの4年連続のアメリカンオークス挑戦
[ラグビーワールドカップ2011準決勝] フランスチーム ウェールズチームを振り切る
[FIFAワールドカップ1978決勝] アルゼンチンチーム 初優勝
[競馬(無観客)] 桜花賞2020の注目馬
Entry TAG
陸上アジア選手権2019・桐生祥秀選手優勝  
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
「スポーツを考える-KaZ」ブログへ
ようこそ!
我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

最新記事
最新コメント
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Page Top
CALENDaR 12345678910111213141516171819202122232425262728293031