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 「平成」の書き収めです。

① 私が感じた「衝撃の大きさ」
② そのニュースがその後の当該スポーツ界、あるいは日本社会に及ぼした影響の大きさ

 の2つの尺度を用いて検討し、10大ニュースを選ぶことにします。

 第10位は、平成27年・2015年の「ラグビーワールドカップ2015・1次リーグ・プールB緒戦で日本代表チームが南アフリカ代表チームを34-32で破った」ゲームです。

 日本ラグビー界における史上最大の快挙であることは間違いありませんし、ラグビーワールドカップ史上屈指の番狂わせでしょう。

 一方で、この「歴史的勝利」が生れたにも係らず、世界ラグビー界における日本チームのポジションがあまり変化していないように感じられるところは、少し残念です。
 「この勝利を活かし切れていない」という意見にも繋がるのでしょう。

 第9位は、平成5年・1993年の「サッカー・Jリーグの創設」です。

 平成5年5月15日のヴェルディ川崎VS横浜マリノスのゲーム(当時の国立競技場)が開幕戦となりました。この歴史的なゲームは、マリノスがヴェルディを2-1で破りました。

 創設時のJリーグは10チームでしたが、1998年までに18チームに増加し、1999年にはJ1(16チーム)とJ2(10チーム)の2部制に移行、2014年にはJ3が開始されました。
 Jリーグは着実に拡大・発展しているのです。

 そして日本サッカー界も、ワールドカップ出場や海外ビッグクラブへの選手加入等々、世界の舞台での活躍を続けています。
 この「日本サッカーの発展」の礎となっているのが「Jリーグ創設」であることは、間違いないところでしょうし、その影響力は創設時に予想したものより相当に大きいと感じられます。

 第8位は、平成12年・2000年の「シドニーオリンピック2000・陸上競技女子マラソンにおける高橋尚子選手の金メダル」です。

 この金メダルは、ご存じの通り「オリンピックの陸上競技における日本女子選手初の金メダル」でした。
 1928年アムステルダムオリンピック・女子800mにおける、人見絹枝選手の銀メダル(オリンピック全競技・種目を通じて日本人女性選手による初のメダル獲得)から72年の歳月を要して、日本女子プレーヤーはついにメインスタジアムの真ん中に日の丸を挙げたのです。

 2004年アテネオリンピックにおける野口みずき選手の金メダルへと繋がる、日本女子マラソンの黄金期でした。

 高橋尚子選手を指導した小出義雄氏が平成の末、平成31年4月24日に他界されたのも、象徴的な感じがします。

 第7位は、平成30年・2018年のフィギュアスケート「羽生結弦選手のオリンピック2連覇」です。
 
 2014年の冬季ソチ・オリンピックと2018年の平昌オリンピックにおける金メダル獲得ですが、「五輪2連覇」は66年振りの快挙でした。

 羽生選手の2連覇は、世界における地歩を営々と積み上げてきた日本男子フィギュアスケート界のひとつのピークを示していると感じます。
 そして、世界一であろう「日本のフィギュアスケート人気」の大黒柱であることも間違いありません。
 その点からは、現在の世界のフィギュアスケート界を牽引しているのは「日本のフィギュアスケートファン」であるとも言えるのでしょう。

 第6位は、平成16年・2004年の「MLBにおけるイチロー選手のシーズン最多262安打達成」です。

 イチロー選手の262安打は、MLBのシーズン最多安打記録を84年振りに更新したものでしたが、イチロー選手が登場するまでは、それまでジョージ・シスラー選手が保持していた257安打の記録を更新するプレーヤーが21世紀に現れるとは、MLBの関係者・ファンの誰もが「考えたことも無かった」のではないでしょうか。
 ホームランが重要視されるようになってきたという、ベースボールの変化をも乗り越えて、イチロー選手は「1世紀前のベースボール」を呼び起こしてくれたのです。
 歴史を超えた大記録であろうと思います。

 第5位は、平成10年・1998年の競馬「シーキングザパール号による海外G1レース・モーリスドゲスト賞制覇」です。

 1998年8月9日、フランス・ドーヴィル競馬場、芝コース1,300mのモーリス・ド・ゲスト賞に5番人気で臨んだシーキングザパール(4歳牝)は、見事な逃げ切り勝ちを魅せてくれたのです。レコードタイムでの快勝でした。(このレコードタイムは2013年まで破られませんでした)

 1958年、アメリカ競馬にハクチカラが挑戦して以来、数多くの日本馬が海外の重賞レースにトライしてきたのですが、最高格付G1レースを制したのはシーキングザパールが初めてだったのです。
 彼女が、日本競馬にとっての「厚い壁」を突き破ったことは間違いありません。
 この勝利は、地元フランスの競馬マスコミはもとより、近代競馬の母国イギリスでも大きく採り上げられました。「日本競馬の世界デビュー」という側面も有ったのでしょう。

 そして翌週に行われたジャック・ル・マロワ賞G1でも、タイキシャトルが優勝を飾りました。
 日本馬G1初制覇から、わずか一週間後のG1制覇です。シーキングザパールによる「壁の突破」の価値は、とても大きなものであったと改めて感じました。

 その後の日本馬は、海外G1レースにおいても臆することなく、それどころか堂々たる走りを魅せてくれるようになりました。

 2019年3月30日、ドバイワールドカップディのドバイターフG1におけるアーモンドアイや、4月28日、香港チャンピオンズディのクイーンエリザベス2世カップG1におけるウインブライトの優勝は、記憶に新しいところです。

 第4位は、平成17年・2005年の「日本プロ野球におけるセ・パ交流戦の開始」です。

 それまで、真剣勝負という意味であれば、日本シリーズ以外に存在しなかった、セントラルリーグ各チームとパシフィックリーグ各チームによる公式戦が始まったのです。
 この時の交流戦(第1回交流戦と言っても良いと思います)は、千葉ロッテマリーンズが優勝しました。

 20世紀においては、「人気のセ、実力のパ」などと言われていて、オールスター戦においては、パ・リーグのスター選手達の張り切りようが、いつも報じられていました。

 21.世紀に入って、投手が打席に立つセ・リーグとDH制のパ・リーグは、どちらが強いのだろうと常に話題になっていた時期に、ついに「交流戦」が始まったのですから、やや人気が低迷していると言われていたプロ野球界にとって、大きな起爆剤となった制度変更でした。

 「交流戦」はパ・リーグが強いことは、平成時代を通じて明らかになっていて、NPBはパ・リーグの方が実力上位というのは定着している見方というか、「事実」なのでしょうが、この交流戦には、もうひとつの大きな意味が有ったと考えます。

 それは、パ・リーグの有力選手の名前・存在が、プロ野球界全体に広く知られるようになり、結果として、セ・リーグの各チームも含めたプロ野球全体の人気回復というか人気上昇に結び付いていると感じられるところです。
 現在のプロ野球は「球場で観るもの」として定着していて、どのゲームもチケットの入手が難しくなっています。プロスポーツのひとつの有るべき姿なのではないでしょうか。

 「交流戦」の果たした役割は、想像以上に大きなものだと思います。

 第3位は、平成9年・1997年のゴルフ「タイガー・ウッズ選手によるマスターズ・トーナメント初優勝」です。

 この時21歳でマスターズを制したタイガー・ウッズ選手は、1999年に全米プロ選手権大会、2000年に全米オープン大会と全英オープン大会を制して、24歳で4大メジャー大会制覇=グランドスラムを成し遂げました。
 そして、以降の「平成時代の世界のゴルフ界」を牽引したのが、タイガー・ウッズ選手であったことに異論を差し挟む人はとても少ないでしょう。メジャートーナメント15勝、PGAツアー81勝を始めとする圧倒的な実績は、他の追随を許さないものですし、何より300ヤードを遥かに超える飛距離をベースとしたプレー内容が、ゴルフ競技の在り様を変えたのです。

 そのタイガー・ウッズ選手が43歳になって、「平成最後のメジャー」マスターズ2019をも制するのですから、信じられないというか、事実は小説よりも奇なり、といったところでしょうか。

 第2位は、平成7年・1995年の「野茂英雄投手、MLBロサンゼルス・ドジャースと契約」です。

 様々な理由により「日本プロ野球におけるプレーの場を失った」野茂投手が、アメリカ・メジャーリーグに活躍の場を求めて海を渡ったのです。
 この野茂投手の挑戦とMLBにおける大活躍が、日本人野球選手のMLB挑戦の道を開いたことは、空前絶後の「偉業」でしょう。

 野茂投手の成功の後、数多くの日本人プレーヤーがMLBにおいて躍動したことは、皆さんご承知の通りです。

 もちろん、野茂投手自身の活躍も「金字塔」と呼ぶに相応しいものです。
 MLB12年間での、通算123勝はいまだに圧倒的な日本出身投手としてのNO.1ですし、通算323登板(318先発登板)、1,976と1/3イニング登板等々、偉大というか空前の記録が続きます。
 そして何より、「ナショナルリーグNL、アメリカンリーグAL、両リーグにおけるノーヒットノーラン達成」は、まさに快挙です。何しろ、MLBの歴史上でも、サイ・ヤング投手、ジム・バニング投手、ノーラン・ライアン投手に続く、史上4人目の偉業でした。

 平成7年の野茂英雄投手のMLB挑戦は、日本のお茶の間の景色を変えたことも間違いありません。NHKのMLB放送が始まり、日本の春・夏・秋、日本人はMLBを良くテレビ観戦するようになりました。
 日々の事ですので、これは大きな変化でしょう。

 アメリカ合衆国各地のボールパークにおける、イチロー選手や松井秀喜選手らの打撃や、佐々木主浩投手、田中将大投手らのピッチング、大谷翔平選手・投手の活躍を、当たり前のように日々観ることができるのも、「野茂英雄投手のお蔭」と言っても良いのではないでしょうか。

 そして第1位は、平成5年・1993年の「ドーハの悲劇」です。

 その衝撃の大きさは圧倒的でした。

 日本サッカーの悲願、それは日本のサッカーファン全ての悲願でもありましたが、ワールドカップ初出場に「あと一歩」まで迫っていた日本代表チームは、1993年10月28日、カタールの首都ドーハのアルハリ・スタジアムでイラク代表チームとの「決戦」に臨みました。

 1994年ワールドカップ・アメリカ大会出場権をかけた、アジア地区最終予選の一戦でしたが、この試合に勝利すれば、「悲願」が達成されるのです。

 日本においては「深夜のテレビライブ中継」に、とても多くの国民が見入りました。
 私も妻と共にテレビに噛り付きました。

 試合は、前半5分に三浦知良選手がヘディングシュートを決めて先制し、日本チームが1-0とリード。前半はこのままで終了しました。

 しかし、後半10分イラクチームに同点ゴールを許してしまい1-1。
 手に汗握る展開です。
 
 疲労からか運動量が落ち、イラクチームに押され気味の日本チームでしたが、後半24分に中山雅史が勝ち越しゴールを挙げました。
 我が家のリビングルームに「大歓声」が上がったことは言うまでも有りません。

 この後、両チームとも運動量が落ちて、ゆっくりと試合時間が過ぎ(そのように感じられたのです)、後半45分が迫ってきました。
 「ついにワールドカップに日本チームが行ける」、期待は最高潮に達しました。
 この時、私はリビングのフローリングに正座していました。

 イラクチームにコーナーキックが与えられました。ロスタイム(現在ではアディショナルタイムと呼ばれますが、当時はロスタイムと言いました)に入って、これがラストプレーではないか・・・と思いました。
 これをイラクチームはショートコーナーとしてプレー。
 そして、センタリングが上り、イラクの選手がヘディングシュート、これが放物線を描いて日本ゴール向かって左隅に決まりました。

 この時のショックは、筆舌に尽くしがたいもので、今後もこの衝撃を超えるものが、スポーツシーンから齎されることは無いのではないかと思います。

 このゲームは2-2の引分けでした。そして、日本チームのワールドカップ出場は、再び成らなかったのです。

 「ドーハの悲劇」は、ワールドカップ出場という高い壁を抜くことの難しさを、改めて痛感させてくれたものでしたが、この「悲劇」を糧にして、その後の日本サッカーが進歩を続けて来たことは、皆さんご承知の通りです。

 さて、KaZブログが選ぶ、平成のスポーツ10大ニュースを列挙します。

① 平成5年(1993年) ドーハの悲劇
② 平成7年(1995年) 野茂英雄投手 MLBロサンゼルス・ドジャースと契約
③ 平成9年(1997年) タイガー・ウッズ選手 マスターズ・トーナメント初優勝
④ 平成17年(2005年) 日本プロ野球における「セ・パ交流戦」開始
⑤ 平成10年(1998年) 競馬・シーキングザパール号による海外G1レース制覇
⑥ 平成16年(2004年) イチロー選手のシーズン最多262安打達成
⑦ 平成30年(2018年) 羽生結弦選手のオリンピック2連覇
⑧ 平成12年(2000年) シドニーオリンピック女子マラソン 高橋尚子選手の金メダル
⑨ 平成5年(1993年) サッカー・Jリーグの創設
⑩ 平成27年(2015年) ラグビーワールドカップ・日本チームが南アフリカチームを撃破

 どのニュースも、インパクト十分であり、各方面に大きな影響を与えるものであったと感じます。

 もちろん、この10大ニュース以外にも、とても印象的なスポーツシーンが有りました。

 例えば、平成23年(2011年)の「なでしこジャパン ワールドカップ優勝」とか、平成28年(2016年)の「伊調馨選手 オリンピック史上初の4連覇」とか、平成10年(1998年)の「横浜高校 甲子園大会春・夏連覇 松坂大輔投手夏の決勝でノーヒットノーラン」とか、平成17年(2007年)の「ウオッカ号 牝馬として64年振りに日本ダービー優勝」とか、平成29年(2017年)の「桐生祥秀選手 100m・9秒98」、といった大ニュースは、前述の10大ニュースに匹敵するものでしょう。

 31年間に及ぶスポーツシーンから、10のニュースを選ぶのは、とても難しいことなのです。

 「平成」は、沢山の、本当に沢山の素晴らしいスポーツシーンを私達に齎してくれました。
 それは、日本のスポーツ界が、世界トップクラスの舞台で活躍できるまでにレベルアップを続けた時代でもあったと思います。
 そのレベルアップは、見事なものでした。

 「令和」の日本スポーツ界は、東京オリンピック2020から幕を開ける感が有ります。

 また、素晴らしいシーンを沢山魅せていただけることでしょう。
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