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 ラグビーワールドカップ2019および東京オリンピック2020のチケット購入にトライしてみました。

 悪意を持ってロボットなどを使い「大量購入」を狙う輩への対応や、「なりすまし」への対応などの為に、最新の技術を駆使した販売方法が模索され実施されたのでしょう。
 その内容には色々なポイントがあり、様々なことを考えさせられました。

① ラグビーワールドカップ2019のチケット

 一般向けの先着順販売の日、午前10時の販売開始時刻に向けて、自宅で準備をしました。
 事前のID登録は勿論済ませてありましたから、10時に向けてパソコンの前に座り、直ぐに「申込み」クリックができるよう、ワールドカップWCの公式サイトの画面も開いて待ったのです。

 さて10時、直ぐにクリックしましたが上手く行かず、しばらくして再度クリックしました。
 受け付けられました。10時0分40秒の受付時刻でした。
 「40秒も遅れてしまった」と残念でしたが、仕方がありません。

 さて、受付画面を見ると「83,000番台」の順番となっていました。
 窓口に並んでいるとすると、自分の前に83,000名余の人が並んでいる形です。
 ログアウトしてしまうと、列から離れたことになるかもしれないので、このまま待つことにしたのです。
 「窓口の数が多ければ」、列もどんどん進むかもしれない、と少し期待したのです。

 さて待つこと2時間、正午になりました。
 
 待ち順番は「72,000番台」になりました。
 つまり2時間で10,000番くらい前進したのです。

 とはいえ、午後に所用が有りましたので、このまま数時間待つのは無理ということで諦めました。
 この正午時点で、日本チームが出場するゲームは、概ね「売切れ」と表示されていました。
 
 ラグビーワールドカップ2019の人気の高さを改めて感じる出来事でした。

 翌朝、再度チケット購入にトライしましたが、九州地区の会場のゲームのチケットが2~3試合分残っているだけで、その他は全て「売切れ」でした。

 ラグビーワールドカップ2019については、その後も第二次、第三次のチケット販売が行われました。このどちらにもトライしましたが、いずれも申し込みが殺到して、前述の第一次販売と同じようなというか、より「混雑が激しい」状態に見えました。

 また、今頃になって、競技場毎の「日本代表が登場する試合」のチケット販売も行われているようです。

 では、第一次販売等での早々の「売切れ」表示は、どういう意味なのか、よくわからないというのが、今大会のチケット販売方法の最大の問題点かもしれません。

 もちろん、公式ホームページをよく読めば、第一次、第二次、第三次で、各試合のチケットを何枚販売するといった情報が、どこかに表示されているのでしょうが(もし、表示されていないのであれば話になりませんが・・・)、じっくりそうした情報を探して読むのは、忙しい状況下では困難ですし、そうした情報を「分かりやすく表示する」のは、主催者の義務でしょうから、その点では上手くいっているとは言えないと感じます。

 こうした販売方法で、万一売れ残りが出るようなことが有れば、ワールドカップ2019を観たいと願っていたファンにとっては、「お粗末」な仕儀ということになるでしょう。

② 東京オリンピック2020の抽選申し込み

 2019年5月9日から、申し込みの受け付けが開始されました。

 こちらも事前にID登録をして、申込みにトライしました。

 5月9日では無く、数日後の早朝オペレーションでしたが、やはり待ち順番が3,000番台でした。こちらは「概ねの待ち時間」が7分と示されましたので、待ってみました。待ち時間が予想できたので、待つ気になったのです。

 さて、自分の順番になり、ログインしようとすると、ID登録をした際のパスワードの変更を要求されました。本パスワードといった意味なのでしょうか。
 何回かトライしましたが、変更が受け付けられません。

 当該ページを良く読むと「英大文字と小文字、および数字の組合せで9桁以上」との指示が有りました。
 その通りのパスワードを入力すると、ようやく販売画面に入れました。

 「英大文字・小文字・数字で9桁以上」というのは、最近のインターネット関連の取扱いとしては一般的な条件ですけれども、その条件表記を「もっと大きく表示してもらいたかった」と感じました。私は6~7回のトライで通過できましたけれども、3~4回の失敗で諦めてしまう方も居るでしょうし、特に高齢の方であれば、パスワードに英大文字と小文字の両方を使うことが難しいかもしれません。
 やや不親切な表記かと思いました。

 さて、チケットの申込みですが、観たい競技・種目を選択し、次々にカートに入れて行きました。

 そして、電話を掛けるといった作業を経て、ようやく、「抽選への申込み」が完了しました。

 感想としては、「相当に難しいオペレーション」であったと思います。

 短気?な人、あるいはネットでの物の購入作業に不慣れな人であれば、とてもゴール?にはたどり着けないであろうと感じました。

 知人、インターネット業界で働いている人ですが、「次に何が要求されるのか分からないので、オペレーション中、常に不安だった」と言っていました。「抽選申し込み」の最中感じた、何とも言えない「不快感・不安感」の原因はこれだったのかもしれません。

 要は「道標が無い」のです。
 マニュアルに従って作業することに慣れているというか、説明書きに沿ってインターネットの作業を進めることが一般的な時代に、そのマニュアルが無いという事態。結局、申込期間の間、ついに「申込み作業のマニュアル・説明書」は世に出ませんでした。
 どんなゲームでも直ぐに攻略本が出る現代において、とても不思議なことだと感じます。
 
 ロボット等による「不正・大量購入」を防ぐために、マニュアルが禁じられたのかもしれませんが、マニュアル・説明書さえあれば、30段階でも40段階でも苦も無くオペレーションして行く人達でも、「五里霧中」、暗闇をとぼとぼと歩いて行くような操作は、とても不安なもので、途中で止めてしまう人も多かったことでしょう。

 おそらくは、順調な売り捌きを目指しているであろう主催者の予想より、相当申込み数が少なかったのではないかと思います。

③ ロボット、なりすましへの対応

 ネットを使用した対応においては、ロボットや「なりすまし」への対応に、ビッグイベントのチケット販売においては注意する必要がありますので、両イベントのチケット受付においても、様々な工夫が凝らされていました。

 ラグビーWC2019に付いて言えば、ID登録の難しさが印象に残りました。

 「信号機が写っている写真を全部選べ」「白い家が写っている写真を全部選べ」といった、ロボット対策の「写真選択画面」が難しいもので、確か3×3=9枚か4×4=16枚の写真から、指示された趣旨の画像を全部選択するのですが、写りの悪い写真も多く、良く見ると「隅の方に当該物が写っている」ケースも有って、私は7回目か8回目に「合格?」したと記憶しています。

 ID登録にトライした人の中には、3~4回目で諦めてしまう人も居るでしょうし、眼が悪い高齢者の皆さんには「画像選択」は、とても難しいことかもしれません。

 東京オリンピック2020の方は、抽選申込みの過程でロボット・なりすましを防ぐいくつかの工夫が、なされていました。

④ 人気の高いビッグイベントのチケット販売の難しさ

 こうした「難しいオペレーション」は止めて、もっと簡単に出来ないものか、という意見は当然出されるものと思いますが、では具体的にどうしたらよいのかということになると、対応策の選択肢はとても少ないでしょう。

 窓口での販売となれば、販売開始の1週間前、ひょっとすると1か月前から並ぶ人が出て来そうです。そうなると「チケット購入は体力と購入に時間を割けるかどうか」の勝負になってしまいます。この方法は採用できないでしょう。

 加えて、「本人確認」および「転売防止」の対策を、窓口販売方式で行うことになりそうですから、窓口における1件1件のオペレーションにも相当の時間を要することが予想されます。本人確認資料の提示やひょっとすると公的資料の提出が要求されることも有るかもしれませんから、窓口で「資料が不足している」といった理由で購入できないケースもあるかもしれません。
 「何日も並んだのに売ってくれないとは・・・」といった怒号が飛び交う窓口というのも、見たくないものです。
 窓口販売開始後も、何日もの時間を要する可能性も十分に有ります。

 こうした「悲惨」な状況を防ぐために、現代ではインターネットによる販売方法が採用されているものとは思いますが、以前から「誰もがインターネットを利用している訳では無い」という指摘も数多く出されています。

 スマートフォンの普及率も、日本全体で見れば、現時点で「ようやく5割を超えたか、まだ超えていないか」、調査によってまちまちという状況ですので、スマホ対応が出来ているから、マーケットの大半に提示・対応できていると判断するのも、早計でしょう。

 東京オリンピック2020について言えば、2019年秋には「先着順の販売」、2020年春には東京エリアでの「窓口販売」も予定されているとのことですが、これが「売れ残りチケットの売り捌き」のためのものでないことも期待されるでしょう。(主催者からは、「売れ残りの売り捌き」では無いと報じられていますが・・・)

 ラグビーワールドカップ2019について言えば、何度も何度も「待ち時間不明の長蛇の列」に並んだ経験を、心身ともに疲労した経験を踏まえれば、ネット購入には相当に抵抗を感じます。あの「あなたは○○○○番目」という表示を観るのが・・・。人生においても屈指のエンターティンメント、「ワクワクに溢れた本当に楽しい場」に行くために、難行苦行に耐えなければならない回数にも限度があるでしょう。「本末転倒」の感じもあります。
 一方で近時のネット販売では、「チケットの残枚数が少ないので、並んだ席のチケット購入は困難。複数チケットの申込みの場合には離れた席になります」といった表記もあります。せっかく観戦するのに、親しい人と離れた席での観戦しか出来ないとなれば、その楽しさは「半減」してしまいますから、とても購入する気にはなりません。
 これはもう、今後出てくる可能性が有る、各旅行会社からの「観戦ツアー」販売を待つくらいしか、方法がなさそうだと感じています。

 繰り返しになりますが、インターネットを介した販売方法以外に「何か良い方法があるのか」と問われると、当然ながら「そんな便利な方法」は無いので、今回の2大イベントのこうした対応も、止むを得ないものかもしれません。

 リアル窓口販売によって発生する可能性が有る、「1週間前から窓口に並んでいた人が体調を悪くして入院した」「並んでいる人達の夜間の騒音がひどい」「並んでいる人同士の喧嘩によって複数の人が重軽傷を負った」「並んでいる人達から出されるゴミが酷い」といった数々の「惨事」を防ぐことが出来ているとも言えるのでしょう。

 さて、この2つのビッグイベントのチケット販売において、今後留意が必要なのは、「偽チケットの排除」でしょう。
 当然のことながら、入手困難なチケットについては「偽物が登場し易い」のです。

 東京オリンピック1964の際にも、「精一杯のおしゃれをして、小学生の息子と共に開会式を観る為に国立競技場に行きましたが、入口で『このチケットは偽物です』と言われてしまい呆然と帰ってきました。自分としては大奮発して、高価なチケットを買ったつもりでいたのです。あの時の悔しさ、悲しさは忘れることが出来ません」という報道が有りました。偽物を掴まされたお母さんの辛そうな表情を、今でも憶えています。
 戦後、一生懸命頑張って、子育て他に努めてきた市井の婦人に対して、「なんて酷いことをするのだろう」と当時感じたことも憶えています。
 「人々の夢を踏みにじる犯罪」は、犯罪の中でも「最低クラス」のものであろうと思います。
(もちろん、犯罪の「悪さ度合」に上下などないのでしょうが)

 こうした「偽物」についてのリスクは、50年以上の月日を経た21世紀の今日でも、余り変わることなく存在していると思います。
 情報化社会といっても、厳然と存在するリスクなのです。

 「見たことが無いもの」に付いては、素人では「真贋の区別」がつかないのは当然のことです。
 誰も、この2大イベントのチケットは、これまで観たことが無い、あるいはネットの不鮮明な画面で少し見たことがある程度なのですから、それなりの印刷を施し、ホログラムでも付ければ、いかにも本物の様に見えることでしょう。
 1枚数万円、あるいは数十万円、時には数百万円の値が付く可能性が有る、高価なチケットですから、詐欺を行おうという輩にとっても、投資に見合う利益を生む可能性が有るものなのです。

 「本物であることの担保」については、2大ビックイベントの主催者に、是非お願いいたします。
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