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HOME   »   陸上競技  »  [陸上日本選手権2019] サニブラウン・アブデルハキーム選手の戦い
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[6月28日・男子100m決勝(向風0.3m)]
1位 サニブラウン・アブデルハキーム選手 10秒02 大会新記録
2位 桐生祥秀選手 10秒16
3位 小池祐貴選手 10秒19

[6月30日・男子200m決勝(向風1.3m)]
1位 サニブラウン・アブデルハキーム選手 20秒35
2位 小池祐貴選手 20秒48
3位 桐生祥秀選手 20秒54

 第103回日本選手権で、サニブラウン選手は短距離2冠を達成しました。
 ありそうでなかった「日本選手権・男子短距離2冠」は40年振りの快挙と報じられています。
 
 100mは「圧勝」でした。
 スタートで桐生選手が先行したのですが、サニブラウン選手との差は僅か(20~30cm位に観えました)でしたから、サニブラウン選手も相応に良いスタートを切ったのです。
 そして50mまでには先頭に立ち、50~60m付近でトップスピードに乗り、80m付近までは「減速を最小限に抑えて」、2位以下のランナーとの差を広げました。

 100m競走は「減速との戦い」ですから(本ブログ2012年8月26日の記事「[陸上競技] 100m競走は「減速」との戦い」をご参照ください)、スピード維持能力がとても高かったのです。
 ゴール前では、サニブラウン選手もさすがに急激に減速しましたが、90mまでの貯金が物を言って、圧勝となりました。

 向風0.3mの環境下での10秒02は、とても良い記録だと思います。
 自己ベストが9秒98の桐生選手が10秒16かかった環境下での10秒02は、無風から追風の環境であれば、安定して9秒台を出せる力を示したのでしょう。
 素晴らしいランニングでした。

 一方で、大会最終日の200mは、サニブラウン選手としては満足がいかないレースだったのではないでしょうか。
 4レーンのサニブラウン選手は、前を走る5レーンの小池選手を追って、コーナーで加速しました。これが「飛ばし過ぎ」に観えました。本来なら、もう少し「静かに」走るべきコーナーで、力みが観られたのです。
 結果として、4コーナーを回り切ったところでは既に先頭に立っていましたけれども、200m競走におけるコーナーでの「力の使い過ぎ」は直線路で必ず悪影響を生みます。
 残り50m以降は、苦しいランニングであったと感じます。

 このコーナーでの力みの原因は分かりません。
 アメリカでの大会、9秒97を叩き出した大会、からの連戦の疲労で、コンディションが万全でなかったために、「コーナーで一気にケリをつけよう」と小池選手を抜きにかかったのか、日本新記録としての19秒台を狙って行ったためか、要因はいくつか考えられますけれども、結果としては不満足なレースになってしまったように観えました。(ひょっとすると、実力をアップしてきている小池選手を相手にして、現状の不十分なコンディションを考慮した、「勝ちに徹した」意図的な走りであったのかもしれませんが・・・)

 サニブラウン選手のレース前の映像が何度もテレビ画面に登場していましたが、「入念なマッサージ」のシーンがとても多かったと思います。桐生選手や小池選手とは対照的でした。
 やはり、疲労が蓄積していたことは間違いなさそうです。
 そうした中での「2冠達成」は見事なプレーなのでしょう。

 それにしても、今大会の、というか久し振りに詳細に観させていただいた、サニブラウン選手の走りにおいては、「腕振り」がとても印象的でした。
 広げた手が「顔の前まで振られる」のです。本当に大きく力強い腕振りであり、サニブラウン選手のスピードの源という感じです。

 カール・ルイス選手は指間を締めて、大きく腕を振りました。
 ウサイン・ボルト選手は、手を軽く握り、肩でぐりぐり引っ張るように腕を振りました。
 
 サニブラウン選手は指間を大きく開けて、顔の前まで腕を振るのです。
 
 リラックスして素早く腕を振るために、スプリンターは「自らに合った腕振り」を実行するのでしょう。

 サニブラウン選手の腕振りは、本当に印象的でした。

 この走りを、9月のドーハ世界選手権大会・男子100m・200m決勝で、是非観てみたいものです。

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