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HOME   »   大相撲  »  [大相撲2019・7月場所] 横綱・鶴竜 通算6度目の優勝
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[7月21日・千秋楽]
鶴竜-(寄り切り)-白鵬

 鶴竜が白鵬との千秋楽・横綱対決を制して優勝を決めました。

 立合い、白鵬が左に少し変化して左上手を確保しました。
 右四つの体制となり、鶴竜はなかなか上手が取れませんでしたが、何回かのトライで、これを確保しました。
 そして鶴竜は巻き替えを狙いますが、さすがに白鵬も容易にはこれを許しませんでした。

 これも何回かのトライの中で鶴竜が巻き替えに成功し、一時はもろ差しとなりましたが、鶴竜はこの体制を嫌い、右上手を自ら抜いて、今度は左四つとなりました。
 この時の、鶴竜の動きはとても素早いものでした。

 左四つのまま両横綱の攻め合いが続きましたが、鶴竜の前に出る圧力が勝り、東土俵で今度は鶴竜がもろ差しとなって、一気に白鵬を西土俵際に押し込みました。
 白鵬は土俵際で粘りを見せましたが、鶴竜はしっかりと寄り切って白星を物にしました。

 鶴竜の落ち着いた取り口が印象的な一番でした。

 場所前は、腰の故障で出場も危ぶまれた鶴竜でしたが、初日から良い相撲を続けました。
 悪い癖である「無理なはたき込み」も無く、堂々たる取口の相撲を披露し続けたのです。
 13日目の友風戦だけは、頭を下げ過ぎてよもやの叩き込みに敗れましたが、取組後に本人が言っていたように、これはやや油断した感があります。「立ち合いで突進を止めれば勝てる」と考えたのでしょう。
 これ程に充実した場所でも、こうした一番が生ずることを思えば「全勝」の難易度の高さが改めて分かります。
 この一番以外は、とても安定した横綱相撲を展開した鶴竜の優勝は自然なことのように感じられます。
 鶴竜にとって、キャリアで最も安定した取口の優勝だったと思います。

 一方の白鵬は、今場所は「前に出る力」が不足していました。
 これは初日から不足していて、相手の動きを観ながら勝機を見出す相撲で、何とか白星を重ねていましたが、強引な技も目立ちましたから、調子は悪かったのでしょう。
 こんな状態でも「中日勝ち越し(48度目)」を成し遂げてしまうところが、白鵬の相撲の奥行きの深さを感じさせるところでもあります。

 こうした状況で後半戦を迎えた白鵬ですが、やはり疲労も出てきたのでしょう、9日目に逸ノ城に完敗を喫しました。
 相手の動きを観ながら勝機を見出していく相撲では、がっぷり四つとなっては分が悪いのです。ましてや怪力・逸ノ城ですから、ジリジリと寄られて、為す術も無く寄り切られてしまいました。

 こんなに調子が悪いのに、この後13日目まで1敗のドライブを続けたのは、ある意味では凄い感じがしますが、その内容は「乱暴な相撲」という指摘を受けそうに見えました。
 格闘技において重要な、対戦相手の重心移動の把握や、相手の体制を「合理的に」崩す動きといった、基本的な技が無く、強引に押さえつけたり引いたりする取口は、横綱=最高峰の相撲とはかけ離れたものという指摘も、止むを得ないものだったとも感じますが、一方で、その「白星への執念」が最高レベルであることは、間違いないでしょう。

 4大関全員が、場所の途中で土俵から居なくなるという「緊急事態」については、2名の横綱が締めてくれたことで、土俵の秩序は保たれたと評価されるべきでしょう。
 2横綱は、「番付の重み」を証明して魅せたのです。
 
 「当たり前のこと」というご意見もありそうですが、それはやはり簡単なことでは無く、立派なことでしょう。

 2019年7月場所は、「横綱・鶴竜の相撲の完成形」を魅せていただいた場所であったと感じます。

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