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HOME   »   高校野球  »  [夏の甲子園2019] 「甲子園」で実力を発揮することの難しさ
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[8月6日・第1試合]
八戸学院光星9-0誉

 誉高校チームは、全国一の激戦区、188チームから1チームしか夏の甲子園大会に出場できない、愛知大会の代表です。
 「8連勝しなければならない」地方大会で、それを示現し、あの中京大中京チーム、夏の甲子園最多優勝を誇る強豪にも勝って、初出場を果たしたのです。

 当然のことながら、本大会でも勝ち抜いていく力は十分に備えている筈でしょう。

 その誉チームが、甲子園の常連にして、青森の強豪、八戸学院光星高校チームに0-9で完敗を喫するのですから、甲子園大会という舞台で、自らの実力を発揮することの難しさを改めて感じます。

 開会式の興奮も冷めやらぬ開幕戦。
 誉高校チーム・キャプテンが選手宣誓も行いました。

 夏の甲子園大会に出場できた実感、喜びを、誉ナインは全身で感じていたことでしょう。
 少し「浮足立っていた」としても、無理のないところです。

 その、ほんの少しの「いつもとは違う感じ」を決定的な違いに広げたのが、1回表光星チームの攻撃における、6番下山選手の満塁ホームランです。
 誉の先発・杉本投手が、2つの死球と1つの四球で自ら招いた満塁のピンチ。
 この場面で、下山選手は、チームとしての(第101回大会としての。令和における甲子園大会の)初安打→満塁ホームランを放ったのです。これも凄いことですが、6番に強打者を配置するという光星チームの戦略、選手層の厚さ、が実を結んだ瞬間でもありました。

 愛知大会で接戦を制してきた誉チームにとっては「よもや」の被満塁弾でしょう。
 
 地に足が着く前に、大きく揺さぶられてしまったのです。

 その後、打線は4安打散発に抑え込まれ、投手陣は5失点を奪われています。
 残念ながら、最後まで「誉の野球」は出来なかったのでしょう。
 勝ち負けでは無く、自分達のプレーが出来なかったことが残念なのです。

 甲子園大会で実力を発揮することは、本当に難しいことです。
 第一に「経験十分な選手」がとても少ないのですから。

 甲子園大会に挑めるのは、大半の選手にとって「5度」です。
 高校1年生の夏と春、2年生の夏と春、3年生の夏の5度しかないのです。
 この5度のチャンスで2度以上出場するというのが「至難の技」であることは、誰が考えても分かることでしょう。
 高校球児の「憧れの的」である甲子園大会に出場するために、本当に多くの選手・チームが切磋琢磨しているのです。同一チームにおける厳しいレギュラー争いをも含めて、「複数回数、甲子園の土を踏む」選手というのは、ごく少数でしょう。

 どの甲子園大会でも、大半の選手たちは「甲子園初出場」なのです。

 一方で、チームに毎に「甲子園でチームとしての実力を発揮するためのノウハウ」が準備されている、蓄積されている可能性はあります。
 先輩諸氏や監督・コーチの甲子園出場実績の積み上げにより、「ノウハウ」が出来あがっているのです。

 それが甲子園練習に関するものなのか、宿舎における食事に関するものなのか、試合開始前・試合中の監督からの話なのか、選手ひとりひとりに授けられた気持ちを落ち着かせる方法なのか、それは分かりません。
 チーム毎に、千差万別のノウハウがあるようにも見えます。

 ピンチになるとマウンドに選手が集まり「皆で小さくジャンプする」チームがあります。
 打席に立つと、個々の選手がユニフォームの胸のところをギュッと握りしめるチームがあります。
 守備を終えてベンチ前に帰って来ると、皆でしゃがんでサークルを作るチームがあります。
 各チームの様々な工夫が観られるのです。

 確かに、寒い地方から出てきたチームと、暑い地方から出てきたチーム、甲子園球場に近い地区から出てきたチームと遠い地区から出てきたチーム、部員が多いチームと少ないチーム、打撃のチーム・守備のチーム、等々、個々のチーム毎に、甲子園大会で「地に足を着ける方法」も異なると考えるのが良さそうです。
 従って、同一チームでも「年次によって」やり方が異なる可能性もあるでしょう。

 大会初戦を観て、八戸学院光星チームには、この伝統の「ノウハウ」が構築されていたのではないか、そしてこのゲームではそのノウハウが上手く機能したのではないか、と感じています。

 この「ノウハウ」を上手く積み上げ、高い確率で上手く使用している監督・チームが、「甲子園大会で強い」監督でありチームなのかもしれません。

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