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HOME   »   駅伝・マラソン  »  [MGC2019・女子] 前田穂南選手 見事な走りで優勝
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 東京オリンピック2020のマラソン代表を決めるマラソングランドチャンピオンシップ・女子の部は、9月15日午前9時10分、東京・神宮外苑・絵画館前をスタートしました。

 10選手が出場しましたが、約20分前にスタートした男子のレースの情報が入っていたのか、あるいは戦前からの作戦だったのか、女子のレースもスタート直後から、動きました。
 一山麻緒選手が飛び出したのです。

 もともと接戦が予想されたレースで、しかも10名しか走らないレースとなれば、しばらくは他選手の様子や自身の調子を見る為に、集団で走るであろうと予想されていたのですが、一山選手は敢然と出たのです。

 この一山選手の飛び出しは、男子の設楽選手の場合とは異なり、800m付近で後方グループに吸収されることとなりましたが、1km・3分17秒の「ハイペースの入り」となって、MGC2019女子の部の「形を決める」こととなりました。
 レースに対して、とても大きな影響を与えたのです。

 このハイペースによって、一気に「7選手による先頭集団」が形成されました。
 レースは、この先頭集団を中心に展開されることになったのです。

 10km付近で前田穂南選手がスパートしました。
 一山選手らが付いて行きますが、前田選手の軽快な走りが目立ちました。

 15km、先頭集団は5名となりました。
 前田選手、安藤友香選手、小原怜選手、鈴木亜由子選手、福士加代子選手です。

 そして18km付近。
 前田選手が再びスパートしました。最初のスパートより、スピードのある飛び出しでした。

 このスパートに付いて行ったのは鈴木選手だけでした。そして、小原選手が追い縋ります。
 前田選手と鈴木選手の並走が始まりました。
 21km付近で、前田選手が再びスピードを上げました。
 鈴木選手がじりじりと離されます。
 前田選手、鈴木選手、小原選手が等間隔で走る、各選手が「単走」という形になりました。

 振り返ってみれば、この時点で、「レースは決まった」のです。

 この後、前田選手は後半の登りコースも快調な走りを続け、鈴木選手は完全に脚に来ていたものの懸命に粘り切り、小原選手も疲労の極の中で40kmから良く追い上げ、鈴木選手に4秒差まで迫ったところがゴールでした。
 
[MGC2019・女子]
1位 前田穂南選手 2時間25分15秒
2位 鈴木亜由子選手 2時間29分02秒
3位 小原怜選手 2時間29分06秒

 前田選手の走りは素晴らしいものでした。
 日本女子マラソン界に、ついに「新星」が登場したのではないでしょうか。
 最高気温が30℃に達しようとしている気象条件の中での「25分台」は立派な記録でしょう。
 長身ながら走りのバランスも良く、坂路への対応力も証明してくれました。

 鈴木選手の「走れなくなってからの走り」も凄いものでした。
 ゴールインした瞬間、ほぼ歩くことも出来ない程に「脚に来ていた」のですが、残り2~3kmをこの状態で走り切ったように観えました。腕を大きく振り、動かない脚を何とか動かしていました。この能力は、厳しい環境下であればあるほど、威力を発揮するのではないでしょうか。
 鈴木選手には、一層のスタミナ面の強化が、期待されるのでしょう。

 10名という絞られたメンバーにより争われたMGC2019女子も、見所十分なレースとなりました。
 
 午前9時10分のスタート時、前列に並んだ福士加代子選手のとても嬉しそうな様子が印象的でした。
 スタートライン付近に登場した時から、「わあー」という感じ・・・。
 「このレースのスタートラインに立っている」ことについての喜び・幸せ・感謝を全身で感じているように観えました。
 自然な形でレースを楽しんでいたのでしょう。

 世界で戦って行くアスリートにとって、とても大切な「心持ち」であろうと思います。
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