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 2020年のオリンピックでは26の競技が行われることになっていて、その内25の競技の実施が決まっていて、現在最後の1つの競技の選定が進められています。

 2013年5月29日、ロシア・サンクトペテルブルグで開催された、国際オリンピック委員会IOCの会合で、最後の1競技の候補となる3つの競技が発表されました。レスリングとベースボール・ソフトボールとスカッシュでした。
 IOC委員らしき人がその競技名を呼び上げる度に、レスリング関係者、ベースボール・ソフトボール関係者らが歓声を上げて、喜びを表現していました。
 私には、違和感が大きい光景でした。

 「違和感」の原因について考えてみると、第一に競技選定の基準が不透明であること、第二に、IOCが競技を選ぶ権限を有している状態に対する感覚、の2点でした。

 第一の「競技選定基準」ですが、おそらくIOCには基準があるのだろうとは思いますが、その基準が明確なものなのか、公表されているのかについては、疑問が残ります。
 オリンピックは、世界屈指のスポーツイベントであり、世界中の人々に注目されるイベントですから、この基準は明快かつ公平である必要があるでしょう。少なくとも、
① 当該競技が行われている国・地域の数
② 当該競技の競技人口
の2つについては、明確な基準があるべきで、選定の過程や選定された競技についてはこの2点が明示されるべきだと思います。

 相当にマイナーと感じられる競技が選定される過程で、その競技発祥国の政府の偉い方とIOC委員が会談を行ったなどと報道されますが、政府の偉い方と会談すると①②の基準が関係なくなるというようなことがあるとすれば、滅茶苦茶な話で、穿った見方をすれば、裏で高価な金品がIOC委員に渡されたのではないか、などと勘ぐってしまいます。

 例えば、第一回オリンピック大会から競技として行われ、その後も沢山の国で沢山の選手により行われているレスリング競技が、いまだに実施競技に入っていない理由が
・最近、レスリング協会からIOC委員への金品贈呈・接待が少ないこと
・メダルの獲得数が東欧に偏り、西欧の選手の成績が悪いこと
というようなことであるとすれば、情けない限りです。

 IOC委員は、無報酬であると報じられています。フランスのクーベルタン男爵を中心としたメンバーにより、近代オリンピックを行うべく設立されたIOCの当初メンバーは貴族の方々で、無報酬でした。
 当初無報酬だったことは、ある意味では当然のことで、設立間もないIOCには収入減などある筈がないのですから。生活に余裕があった貴族の方々が、相応の理念の下でIOCを立ち上げ、近代オリンピックを開始したのです。

 直接には無関係なことでしょうが、オリンピック精神のひとつである「アマチュアリズム」の点からも、IOC委員の無報酬は馴染むことだと思います。

 そして、現在もIOC委員は無報酬であるようなのですが、競技の選定、開催地の選定などの過程で、良くない噂が絶えないことも事実です。

 投票権を持つIOC委員が金品を要求したという話は、時々報じられ、絶えることがありません。要求現場が隠し撮りされて、その映像が配信されたりします。どこまで事実なのかはわかりませんが。
 オリンピックがこれだけ巨大化し、膨大なお金がオリンピックと共に集まる時代ですから、結果としてIOC委員には大きな権力があることになります。この権力を振りかざし、金品を掠め取ろうなどというIOC委員が居るとすれば、とても残念なことです。

 そして、このことが「違和感」の2つ目の要因になっているのでしょう。

 オリンピックの主役であり、競技の中核を成す人達が、単なる事務局員に過ぎないIOC委員らしき人の発表に伴って歓声を上げるという光景。
 あたかも、IOCがオリンピック競技の主役のようで、「選んであげている」ような感じを与えます。IOCは単なる取り纏め機関に過ぎないのは、自明の理でしょう。

 プレーヤーが存在しなければオリンピック級の大会は開催できませんが、IOCが存在しなくとも、開催は可能です。IOC委員は公僕であり、プレーヤーに対して十分な敬意を持つ必要があります。
 
 それが、いつの頃からか、IOC・IOC委員がオリンピックの主役であるなどという勘違いをするようになり、その権力を笠に着て金品を要求するなどということがあるとすれば、本末転倒も甚だしいものです。

 とてもダーティなイメージになってしまったIOCとオリンピック大会についての改革の必要性は、様々なところで叫ばれています。改革案を考えてみましょう。

1. IOC委員に給与を与える。
 高水準では無い給与を支給することとし、賄賂などを受け取るようなことがあれば直ぐに解雇するルールです。低い給与では、有為な人材が集まらないのではないか、という意見があるかもしれませんが、心配しなくとも、低給与でもオリンピック開催の一助となりたいという有能・公正な人材は、沢山居ると思います。

2. オリンピック大会で行われる競技の選定は、行われている国・地域数と競技人口数に明確な基準を設け、その基準をクリアした競技は全てオリンピック大会で実施することとする。
 26などと競技数を限定するところに、より大きな利権が生ずるのでしょう。

 例えば、世界の50以上の国・地域で行われていること。「行われている」というのは、当該の国・地域での競技人口が10万人以上であること。世界中の当該競技総競技人口が5000万人以上であること、といった基準です。

 当然ながら、競技人口等の調査を行う第三者機関を創設する必要があるでしょう。オリンピック大会で一儲けしようと目論み、ダミーのプレーヤーを用意して、あたかも多くの競技者が居るように見せかけようとする不逞の輩が、数多く存在する恐れがありますから。

 自動的にお金が集まる仕組みには、有象無象の人達が集まり、とんでもないことを始める懸念があります。

 一方で、世界規模のスポーツ大会の開催は、情報インフラが整備された現在のような時代には、必要不可欠のものであろうとも思います。オリンピック大会を止めてしまうのは、難しいことでしょう。

 オリンピック大会、そして各々のスポーツ競技が、より発展していくために改革が必要な時期が来ているというのは、衆目の一致するところでしょう。
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