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 日本大会における松島幸太朗選手の活躍は、「見事」の一語でした。

 そのスピードとステップ、結果としての「前進する力」は、今大会の日本チーム躍進の大エンジンでした。

 1993年生まれの26歳。ジンバブエ人のお父さんと日本人のお母さんのもとに生を受けて、5歳の時に日本国籍を取得しています。

 桐蔭学園高校時代には、全国高校ラグビーフットボール選手権大会で優勝と準優勝を飾っています。
 2014年にサントリーサンゴリアスに加入、同年5月に日本代表に選出され、2015年のワールドカップに出場しました。

 そして今大会開幕戦のロシア戦では3トライを挙げました。
 ワールドカップで1試合3トライは、日本ラグビー史上初の快挙であったことは記憶に新しいところです。

 さて、松島選手の素晴らしいところ挙げて行きましょう。

① ランニングスピード

 これはもう見事なもので、スピードなら今大会髄一のランナーでしょう。

② ステップ

 これも見事。「真っ直ぐ走る系」のプレーヤーですが、素早いステップには目を見張るものが有ります。
 数多くの相手プレーヤーが立っているフィールドを「無人の野」を行くが如く突破して行くシーンを、何回魅せてくれたことでしょう。
 その突破から、日本チームのチャンスが数多く生まれたのです。

 このスピードとステップから創造される「前に出る力」が、松島選手最大の持ち味なのです。

③ ハイボールへの強さ

 今大会の日本チームの弱点のひとつであった「ハイボールへの対応」についても、松島選手は秀でた能力を示してくれました。
 相手チームからハイパントが上がった時に、日本チームで取りに行くのが松島選手であった場合には「ひと安心」でした。
 たとえ取れなかった場合であっても、「松島選手がチャレンジして取れないのであれば、仕方がない」と感じました。
 ボールが落下してくるポイントの瞬時の把握、そのポイントへの素早い寄り、正確なジャンプ、安定したキャッチング能力、それらのスキルが「ワールドクラス」であることは間違いありません。間違いありませんから、松島選手で取れないなら「他に術が無い」と判断できるのです。

④ フィジカルの強さ

 身長178cm、体重88㎏というのは、ワールドカップに出場してくるプレーヤーの中では、明らかに小柄です。
 あのランスピードやプレーの俊敏性を担保するためには、こうした体格も止むを得ないものなのでしょうが、その「小柄」な体格で、松島選手は凄いフィジカルを魅せます。

 山の様な大男達に掴まっても、簡単には倒れないというか、引き摺って前進したりします。ボールを相手チームに取られる回数もとても少なかったと思いますし、相手チームが松島選手を倒してラックにすることは、容易なことではありませんでした。

 体幹が強いことはもちろんとして、相当のパワーも具備しているのであろうと感じます。(凄いことです)

⑤ ウイングWTBとフルバックFB

 松島選手は、バックスBKの各ポジションを熟すことができます。

 ウイングスリークオーターバックWTBの専門家ではなく、センタースリークオーターバックCTBやフルバックFBも十分にプレーできるのです。

 今大会は主にWTBとして、時にはFBとしても活躍してくれたと思いますが、日本代表チームには欠かせない、BKのユーティリティプレーなのです。

 以上、松島選手のストロングポイントを列挙しました。
 これらのスキルが一体となって、スーパープレーヤーが生成されているのでしょう。

 ワールドカップ2019日本大会は、松島選手にとって「脂の乗り切った時期・プライムタイム」の大会であったと感じます。

 とはいえ、2023年フランス大会でベスト4進出を目指すであろう日本代表チームにとっても、松島幸太朗は「欠くべからざる存在」に観えます。
 その頃には30歳になる松島選手ですが、現在の、いや現在以上のパフォーマンスを魅せていただけるものと信じています。


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