FC2ブログ
HOME   »   大相撲  »  [大相撲2019・11月場所] まとめ
RSSフィード iGoogleに追加 MyYahooに追加
 大相撲11月場所は、横綱・白鵬が14勝1敗で優勝しました。
 43回目の優勝です。自身が持つ最多優勝記録を再び更新するものでした。

 白鵬は2日目に大栄翔に不覚を取りましたが、その後は白星を重ね、終盤は安定した内容の取口で他力士の追い上げを許しませんでした。

 対戦相手毎に、良く考えられた取口で、あらゆる手段を講じて取組に向かう姿勢、別の言い方をすれば、「勝利に対する凄まじいまでの執念」が実った形でしょう。
 千秋楽の貴景勝戦はその典型でした。

 一度目の立合いではじっくりと構えて、結局は「まった」。
 二度目は、腰を割った直後に跳びかかり、貴景勝の意表を突いたというか、先手を取ることに成功しました。一度目の「まった」と二度目の立合いがセットであったと感じさせる、計算し尽くされた取口でした。

 もともと経験十分で、力量も上位の力士が「あらゆる手段」を講じて取組に向かっているのですから、対戦する力士とすれば「それ以上」の研究と細心の注意を払った取口を見せない限り「互角」の勝負は出来ないのは道理で、従って、白鵬が優勝したということになるのでしょう。

 横綱が「あらゆる手段」を講じて、スピード相撲で臨んでくるのであれば、対戦相手の力士も「あらゆる手段」を講じなければなりません。
 2020年の各力士の事前研究と大胆な取口の展開に期待しましょう。

 白鵬を追いかけたのが朝乃山でした。
 11日目まで2敗を堅持し、1敗の白鵬に付いていったのです。
 しかし12日目、御嶽海に敗れて3敗となり、白鵬の独走となりました。

 朝乃山は千秋楽にも正代に敗れて、11勝4敗となってしまいましたが、「初三役」の場所で二桁勝利を挙げた価値は大きいと思います。あの貴花田(後の横綱・貴乃花)も初三役の場所は11勝4敗でした。
 11月場所で技能賞に獲得、そして「年間最多勝」(55勝。小結では史上初の受賞)にも輝いた、朝乃山の今後の成長が、本当に楽しみです。

 殊勲賞に輝いたのは、横綱・白鵬に唯一の黒星を付けた大栄翔でした。
 東前頭筆頭の番付で8勝7敗と勝ち越しました。
 難しい番付での勝ち越しは、「力を付けた証左」でしょう。
 
 敢闘賞は正代。11勝4敗でした。
 千秋楽の朝乃山との一番は「前に出て」の圧勝でした。
 一時は「大関候補」と言われていましたが、近時は勝ったり負けたりの相撲になってしまっていました。
 「胸を出していく」立合いが、もう少し低くなれば、もっと星が上がると言われて久しいのですが、やはり一度覚えた相撲はなかなか変えることが難しいようです。
 要するに「胸を出していく」立合いでも勝てるということなのでしょう。
 地力が有ることは誰もが認めていますので、もう一段上がるために、どのような工夫と稽古を熟していくかがポイントです。

 その他の力士では、まず小結・阿炎の活躍が目立ちました。
 1勝3敗の序盤でしたが、そこから8勝3敗で仕上げたところは、地力を示しました。
 特に、14日目と千秋楽で、貴景勝、御嶽海を連破した相撲は見事。
 ひらりひらりと動きながら、「前に出る力」を示すことができれば、星は自然に上がります。次代の大関候補のひとりでしょう。

 続いては、西前頭6枚目の炎鵬。
 14日目、千秋楽を連勝して勝ち越しました。素晴らしい終盤の粘りです。
 小兵ながら常に良く健闘し、土俵を盛り上げる相撲は、当代随一の人気です。
 来場所は上位との取組が組まれる番付に上がります。
 1月場所・国技館でも、大歓声に包まれることでしょう。

 さらに、西前頭12枚目の隆の勝。
 中日からの7勝1敗は素晴らしい。10勝5敗で仕上げました。
 4つ目のしこ名(舛ノ勝→舛の勝→隆の勝→)が合っているのかもしれません。今後の活躍が楽しみです。

 残念だったのは、関脇・栃ノ心。
 5日目から休場し、2勝3敗10休となって、大関返り咲きはなりませんでした。
 怪我との戦いに勝利していただき、再び、栃ノ心ならではの豪快な相撲を魅せていただきたいものです。

 残念な結果に終わった力士がもうひとり。
 東関脇・御嶽海です。
 11月場所で12勝以上を挙げれば一気に大関昇進が期待されましたが、結果は6勝9敗の負け越し。天国から地獄へという感じですが、場所前から「11月場所はコンディション調整が難しい」と言っていましたので、どうやら11月場所は「苦手」な様子です。
 そうなると御嶽海としては、3月場所、5月場所辺りから成績を上げ、7月場所、9月場所で勝負する形を取らなければならないことになります。
 白紙に戻った「大関取り」に向けて、2020年の奮闘が期待されます。

 序盤戦は「大混戦」を予感させる土俵でしたが、後半は横綱・白鵬が強さを魅せました。

 横綱・鶴竜、大関・豪栄道、大関・高安、友風、逸ノ城、若隆景らの、今場所休場してしまった力士の皆さんの復活も、待たれるところです。治療に専念してもらって、1月場所で元気な姿を見せていただきたいものです。

 2019年は「新旧入り乱れた大相撲」であったと感じます。

 2020年の土俵には、どんなシーンが待っているのでしょうか。


関連記事
スポンサーサイト



NEXT Entry
[MLB2019オフシーズン] サイヤング賞は、ジャスティン・バーランダー投手とジェイコブ・デグロム投手
NEW Topics
[温故知新2020-女子テニス6] 「豪打」と「悲劇」 モニカ・セレシュ選手
[温故知新2020-陸上競技8] 男子円盤投げ オリンピック金メダリストの記録
[PGAツアー2019~20(無観客)] ダスティン・ジョンソン選手 今期初優勝
[NPB2020(無観客)] ロッテマリーンズ 8連勝!
[競馬コラム271・宝塚記念2020] 「重巧者」 クロノジェネシス 圧勝!
[温故知新2020-男子水球] オリンピックにおけるメダル獲得チーム
[NPB2020(無観客)] 山川穂高選手の逆転3ランホームラン
[温故知新2020-競泳6] 女子200m平泳ぎ 日本チーム「伝統」の種目
[競馬(無観客)] 宝塚記念2020の注目馬
[セリエA2019~20(無観客)] 再開!
[プレミアリーグ2019~20(無観客)] 再開!
[PGAツアー2019~20(無観客)] ベテランの戦い
[NPB2020(無観客)] 開幕3連戦の結果
[温故知新2020-陸上競技7] 女子円盤投げ オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-競泳5] 男子4×200mフリーリレー 日本チームの復活
[温故知新2020-男子ホッケー] オリンピックにおけるメダル獲得チーム
[NPB2020(無観客)] 6月19日 歴史的な開幕
[競馬コラム270-日本馬の海外挑戦13] 2010年 ブエナビスタとナカヤマフェスタ
[温故知新2020-女子テニス5] 「強烈無比なフォアハンド」 シュテフィ・グラフ選手
[温故知新2020-男子テニス6] 初代「ザ・オールラウンダー」 ピート・サンプラス選手
[温故知新2020-女子バレーボール] オリンピックにおけるメダル獲得チーム
[リーガ・エスパニョーラ2019~20(無観客)] 再開!
[PGAツアー2019~20(無観客)] トーナメントの再開!
[温故知新2020-陸上競技6] 男子砲丸投げ オリンピック金メダリストの記録
[ラグビー日本選手権2006・2回戦] 早稲田大学チーム トヨタ自動車チームを破る
[温故知新2020-競泳4] 男子200m平泳ぎ 日本チームの「お家芸」
[ブンデスリーガ2019~20(無観客)] バイエルン 圧倒的な攻撃力
[温故知新2020-女子テニス4] WTAツアー歴代最多勝 マルチナ・ナブラチロバ選手
[温故知新2020-陸上競技5] 女子走り高跳び オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-男子バレーボール] オリンピックにおけるメダル獲得チーム
[ブンデスリーガ2019~20(無観客)] 長谷部誠選手 309試合出場!
[温故知新2020-男子テニス5] 「フラットの強打」 ジミー・コナーズ選手
[UEFA-EURO2000準決勝] フランス ポルトガルとの死闘を制す
[温故知新2020-競泳3] 男子100m背泳ぎ 日本チームのメダル独占
[競馬(無観客)] 安田記念2020の注目馬
[温故知新2020-女子テニス3] 「アイス・ドール」 クリス・エバート選手
[温故知新2020-男子テニス4] 黒人プレーヤーの先駆者 アーサー・アッシュ選手
[ブンデスリーガ2019~20(無観客)] 鎌田大地選手 2試合連続ゴール
[競馬コラム269] オークス2020のデアリングタクトと日本ダービー2020のコントレイル
[温故知新2020-陸上競技4] 男子走り幅跳び オリンピック金メダリストの記録
[ブンデスリーガ2019~20・第27節(無観客)] バイエルン・ミュンヘン 圧勝
[温故知新2020-女子テニス2] アメリカの英雄 ビリー・ジーン・キング選手
[競馬(無観客)] 東京優駿(日本ダービー)2020の注目馬
[温故知新2020-女子テニス1] 「史上最強」 マーガレット・コート選手
[温故知新2020-男子テニス3] ダブルスの名手 ジョン・ニューカム選手
[温故知新2020-陸上競技3] 男子10,000m オリンピック金メダリストの記録
[温故知新2020-競泳2] 男子1,500m自由形 日本チームの全盛期
[温故知新2020-競泳1] 男子100m自由形 日本チームの黄金時代
[FIFAワールドカップ2010準々決勝] ドイツチームの完勝
[温故知新2020-男子テニス2] 「史上最強」 ロッド・レーバー選手
Entry TAG
大相撲2019年11月場所・まとめ  
Comment
277
久々の4小結で豪華な番付だったのに、
結局、三役以上は4力士も休場で残念でした。
御嶽海は完全に出直しです。
大関へは、朝乃山に先を越されそうです。
しかし、他に大関候補がいないのが残念。
阿炎は、なかなか二桁勝てないし。
貴景勝はなんとか勝ち越してよかったです。
ケガが良くなれば、次はまた優勝争いでしょう!
照ノ富士の十両復帰は素晴らしいです。
来年は、きっと、幕内に戻ってくるはずです。

278
Re: コメントありがとうございます。
2019年11月場所の全般に関するコメント、ありがとうございました。
おっしゃる通りです。

「乱菊」という感じの2019年の土俵から、
「しっかりした上位陣」を創っていく2020年に
なっていただきたいと思います。

これからもコメント、よろしくお願いいたします。

Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

カエサルjr

Author:カエサルjr
「スポーツを考える-KaZ」ブログへ
ようこそ!
我が家の月下美人も16年目。同時に30個の花が咲くこともあります。スポーツも花盛りですね。一緒に楽しみましょう。

最新記事
最新コメント
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Page Top
CALENDaR 12345678910111213141516171819202122232425262728293031