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HOME   »   サッカー  »  [UEFA-EURO2008決勝] スペインチーム 黄金時代の幕開け
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 新型コロナウイルス禍のために、多くのスポーツイベントが延期・中止なっている時期は、撮り貯めた録画を自宅で楽しむのが良いようです。
 今回はユーロ(欧州選手権)2008スイス・オーストリア大会の決勝です。

[2008年6月29日・エルンストハッペルシュタディオン(ウィーン・オーストリア)]
スペイン1-0ドイツ

 前回大会ユーロ2004において、共にグループリーグ敗退という残念な結果に終わった両チームが、4年後の決勝で相まみえたゲームです。

[スペインチームの先発メンバー]
1. GKカシージャス選手
2. DFセルヒオ・ラモス選手
3. マルチェナ選手
4. プジョル選手
5. カプテビラ選手
6. MFマルコス・セナ選手
7. イニエスタ選手
8. シャビ選手
9. セスク・ファブレガス選手
10. ダビド・シルバ選手
11. FWフェルナンド・トーレス選手

[ドイツチームの先発メンバー]
1. GKレーマン選手
2. DFフリードリヒ選手
3. メルテザッカー選手
4. メツェルダー選手
5. フィリップ・ラーム選手
6. MFフリンクス選手
7. ヒツルスベルガー選手
8. シュヴァインシュタイガー選手
9. バラック選手
10. ポドルスキー選手
11. FWクローゼ選手

 ドイツチームは、自国開催であったワールドカップ2006の準決勝で「天敵」イタリアチームに惜敗しましたけれども、若手の台頭もあって、チーム力は上がってきていると評されていました。

 一方のスペインチームは、ワールドカップ2006では決勝トーナメント1回戦・ラウンド16で、フランスチームに完敗していました。
 若いチームが、徐々に力を付けていた時期ということになりますが、この大会に入ると一気に「開花」したのです。
 ルイス・アラゴネス監督の下、20世紀の「堅守・速攻」という地味なチームカラーから、後に世界を席巻する「パスサッカー」への転生を成し遂げつつある時期であり、この大会の間にひとつの形が出来あがった、という印象すらあります。

 このゲームの両チームは、共に1トップでした。
 スペイン代表はフェルナンド・トーレス選手、ドイツ代表はミロスラフ・クローゼ選手でした。
 当然ながら、中盤が厚く、「どこからでも得点できる」という意味では、似たチーム同士だったのでしょう。

 スペインチームのパスサッカーは、後に「ティキタカ」と呼ばれるようになる戦術とはやや異なり、プレーヤー間の距離も長く、パスも長めですし、ダイレクトパスの連続という姿でも無いのですが、それでも、「極めて正確」なパスワークが披露されています。
 とてもバランスの良いプレーでしょう。

 ドイツチームも、後のワールドカップ2014優勝に繋がる、理詰めのシステマティックなサッカーの萌芽が感じられるサッカーとなっています。
 この後、長くドイツチームの指揮を採るヨハヒム・レーヴ監督が、チームを構築していく過程であったのでしょう。

 両チームがピッチ全体を使う「組織的なプレー」を展開し、そこに個々のプレーヤーのキャラクターが輝くというゲームでした。

 前半33分、中盤での球回しからシャビ選手が前方のトーレス選手にスルーパス。
 これは、シャビ選手の得意とするパスであり、この後スペインチームのプレーとして再三目にするものなのですが、このパスはやや短かったのかもしれません。
 ドイツチームのDFラーム選手が抑えたかに観えました。

 ところがトーレス選手は、一度開いてからボールにアクセスして、右サイドからシュートを放ち、これがドイツゴール左隅に決まりました。
 「転がるボールの動きに合わせる」ことがとても上手いフェルナンド・トーレス選手の素晴らしい個人技、面目躍如たるプレーでした。
 ラーム選手にとっては、悪夢のような瞬間だったことでしょう。

 この後も両チームは、攻め続けました。
 ドイツのミヒャエル・バラック選手も再三スペインゴールに迫ります。迫力満点の攻撃。
 スペインのアンドレス・イニエスタ選手も縦横無尽に走り回りました。

 しかし、この後得点が生まれることは無く、ゲームは1-0でスペインチームが勝ちました。

 この録画を観終わった後、冷静になって考えてみると、ドイツチームには決定的なチャンスが殆ど無かったのです。
 一方のスペインチームも、後半、シャビ選手のフリーキックFKからセルヒオ・ラモス選手が飛び込んだヘディングは決定的でしたけれども、やはり、チャンスが多かったとは言えないでしょう。

 両チームともに「シュートが少ないゲーム」だったのです。

 データを観ても、ドイツのシュート総数は4本、スペインは13本、ドイツの枠内シュートは1本(僅かに!)、スペインは7本、でした。
 スペインチームのパスサッカーの「守備力の高さ」が、このゲームにもしっかりと現れていたことになります。

 このゲームは、スペイン代表チームによる1964年大会以来44年振りのユーロ制覇であり、「ユーロ→ワールドカップ→ユーロ」3連覇、つまり「スペイン黄金期」のスタートとなったゲームでした。

 私は、「スペイン黄金期」の中でも、最もバランスが良く、余裕さえ感じさせる美しいプレーが披露されたゲームではなかったかと、今でも感じています。

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