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HOME   »   陸上競技  »  [日本陸上競技選手権2020(観客数制限)-4] 男子走り高跳び 真野友博選手 優勝!
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 10月1日~3日、デンカビッグスワンスタジアム(新潟市)を舞台に、観客数を2,000名以内に限定して開催された、第104回・日本陸上競技選手権大会ですが、様々な種目で素晴らしい戦いが繰り広げられました。
 KaZブログでも、いくつかを採り上げたいと思います。

 今回は、男子走り高跳びです。

 我が国の男子走り高跳び種目は、長年にわたって2名のジャンパーによる「日本一」を巡る戦いが続いてきました。
 それは、日本記録2m35cmを保持する戸邊直人選手と、4度の日本選手権優勝を誇る衛藤昂選手です。この2人の熾烈な争いが続いていたのです。

 しかし、2020年の日本選手権大会には、新星が登場しました。

[10月3日・男子走り高跳び決勝]
1位 真野友博選手 2m30cm
2位 長谷川直人選手 2m20cm
2位 佐藤凌選手 2m20cm
2位 衛藤昂選手 2m20cm
5位 大田和宏選手 2m20cm
6位 赤松諒一選手 2m20cm

 ゲームは早々に動きました。
 戸邊選手が2m20cmを3回失敗したのです。信じられないような光景でした。
 1回目の失敗の時には、タイミングの問題かと思いましたが、2回目を失敗した時には、「合っていない」と感じました。
 新型コロナウイルス禍における練習不足の影響でしょうが、どこかを故障したのでなければ良いがと思います。

 さて、2m20cmは11名の選手がクリアしました。
 次の高さは2m24cm。
 ここまで来ると、容易な高さではありません。
 この高さをクリアすれば優勝争いに参加できる、と感じました。

 各選手の1回目の失敗が続く中で、真野選手の順番となりました。
 リズミカルな助走から見事にクリアしました。

 助走のスピード・リズム、踏切の位置、空中姿勢、全てが上手く行きました。
 とても美しい跳躍でした。

 この真野選手の跳躍の次に跳ぶのが衛藤選手でした。
 これは、精神的にもなかなか難しい試技になったと思いますが、衛藤選手はこの試技を失敗しました。

 そしてこの後、2m24cmをクリアする選手は現れなかったのです。

 真野友博選手の優勝が決まりました。

 戸邊選手、衛藤選手以外の選手が日本選手権を制したのは、何時以来だろうと考えました。(2013年の高張広海選手以来)

 さて、競技は終了しました。そう思いました。

 しかし、真野選手は試技を続けたのです。
 2m27cmへのトライ。

 確かに、走り高跳びの優勝者が「次の高さ」に挑むことは、あることです。
 1回目、2回目と失敗しました。
 張りつめた競技から、自分一人の挑戦となると、精神的にも緩むものでしょうし、肉体的にも、試技を重ねることで疲労が蓄積されていますから、なかなか「次の高さ」を越えるのは難しいのです。

 「3回目も失敗するのだろう。それでも十分だ」と感じていましたが、真野選手はこの3回目の試技(この日7回目の試技)を見事に成功させました。1・2回目と比べて、体が上り、ポール上のフォームもギリギリの素晴らしい精度でした。僅かにポールに触れましたが、ポールは落ちなかったのです。

 優勝記録が2m27cmとなりました。
 凄いプレーヤーだと感じました。
 これで今大会の試技を終えるのであろうとも思いました。

 ところが、真野選手の試技はまだまだ続いたのです。
 ここからが「真野劇場」の神髄だったとは・・・。

 2m30cmへの挑戦も、1回目・2回目と失敗しました。
 スタジアムには夕闇が迫り、気温も下がってきていると思いましたし、何より試技を重ねての疲労蓄積が心配でした。
 故障でも発症したら・・・という心配を他所に、真野選手の2m30cmへのトライが続きました。この日10回目の試技でした。

 「成功」!

 2m27cm成功の時とほとんど同じジャンプに観えました。
 やはりポールに僅かに触れて、ポールが揺れていましたが、落ちる程の揺れではありません。
 ミラクルなプレーヤーだと感じました。

 再び「ところが」、真野選手はさらに試技を続けたのです。
 2m33cm。
 自己ベスト更新へのトライです。
 
 私は心中で「もう。止めてくれ」と叫びました。(いかにも素人の心配とお叱りを受けそうですが)
 日本男子走り高跳び界の至宝が、故障でもされては困りますし、何より「優勝はとっくに決まっているのです」から。
 しかし、真野選手は「淡々」とトライしました。
 その「淡々」とした様子・姿に、何とも言えない凄味を漂わせていました。

 さすがに?、2m33cmへのトライは3回失敗しました。
 日本陸上競技選手権大会・男子走り高跳び種目が、ようやく終了したのです。

 競技を終えて「疲労困憊」かと思いきや、優勝インタビューにおいて真野選手はしっかりと笑顔で応えていました。
 これが「真野のプレー」だとコメントしているようにも観えました。

 この日の真野選手は好調だったのでしょうか。
 そして、好調な日には、自分がやれる限りのプレーを魅せる、のが真野選手なのでしょうか。
 何とも言えない「心身の強さ」を感じます。

 日本男子走り高跳び界は「新時代」に入りました。

 新時代を担う真野友博選手は、とても頼もしいプレーヤーです。

 もちろん、戸邊選手、衛藤選手の反撃も本当に楽しみです。

 東京オリンピック2021に向けて、日本チームの選手層は着実に厚くなっているのでしょう。
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