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HOME   »   MLB  »  [MLB] ダルビッシュ16勝目 松坂を超えたか
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 現地9月20日の対ロスアンゼルス・エンジェルス戦に先発したダルビッシュ有投手は、8イニング、108球を投げて被安打4、1失点、9奪三振、1与四球。1-1の同点で降板しましたが、9回に味方のエイドリアン・ベルトレイが勝ち越しホームランを打ってくれたので、勝ち投手となりました。

 これでシーズン通算16勝9敗、通算防御率も久しぶりに4点を切り3.90となりました。日本人メジャーリーガー投手の1年目の勝ち数としては、2007年の松坂大輔投手の15勝を超えました。
 MLB1年目のダルビッシュが、ここまで28試合に登板し、16勝を上げたのは素晴らしいことで、特に故障が少なく、概ねローテーションを守ったところが、ダルビッシュの能力の高さを示していると思います。

 ボール・マウンド・ローテーション・移動等々何もかもがNPB(日本プロ野球)とは異なるMLBにおいて、投げ続けるための努力は大変なものだと思います。所属するテキサス・レンジャーズの先発投手陣の中でも、フェリース、シールズといった軸となるべき投手たちが故障で戦列を離れています。ダルビッシュのチームへの貢献度は高いと思います。

 そのダルビッシュと松坂の1年目の成績を比較するマスコミ報道が多いので、本稿でも行ってみます。

 2007年の松坂は、32試合に登板、204.2イニングを投げ、15勝12敗、201奪三振、80与四球、防御率4.40という成績でした。この成績もMLB1年目としては、素晴らしいものです。

 一方のダルビッシュは、2012年9月21日時点の成績ですが、28試合に登板し、184.2イニングを投げ、16勝9敗、214奪三振、88与四球、防御率3.90です。これも素晴らしい成績です。

 まずは登板数ですが、ダルビッシュはレギュラーシーズンであと2試合に登板できそうですから計30登板となります。これは松坂の32登板が勝ります。登板イニングも、ダルビッシュが残り2試合を7イニング(これまでの平均6.2イニング)ずつ投げたとして計198.2イニング。この項目も、204.2イニングを投げている松坂が勝ります。

 勝ち数については、ダルビッシュが残り2試合を連勝する(希望も込めて)として、18勝となりますので、ダルビッシュが勝ります。奪三振も、既にダルビッシュが上回っています。

 与四球については、松坂も相当多かったなと感じていましたが、ダルビッシュの方がより多いのは残念です。この項目は、両投手とも成績が悪い項目です。例えば、今シーズン、既に201.2イニングを投げているヤンキースの黒田投手の与四球が44ですから、ダルビッシュは、黒田投手の2倍以上の与四球率ということになります。今後の最大の要改善ポイントということでしょう。
 防御率は、ダルビッシュが3.90、松坂が4.40ですから、ダルビッシュが勝っています。

 主要な項目を比較しましたが、ダルビッシュと松坂は甲乙つけがたい成績ということでしょう。強いて優劣を付けろということであれば、松坂の方が勝っていることになります。何よりMLBの先発投手に期待される「登板イニング数」と「登板数」において、松坂が勝っているからです。

 実は2007年の松坂の登板イニング204.2というのは、松坂のMLBでの最高記録です。2008年シーズンに松坂は18勝3敗という成績を上げましたが、登板数29、登板イニング数167.2と、ともに2007年を大きく下回りました。松坂投手のMLBにおける最高成績シーズンは、2007年であったと思います。

 余談ですが、この見方はNPBにおいても同様です。
 松坂投手がNPBにおいて沢村賞を受賞したのは、15勝15敗であった2001年シーズンです。17勝5敗だった2006年でも、16勝7敗だった2003年でもありません。2001年の松坂は、シーズン通算240.1イニングを投げています。(ちなみに2006年194.0、2003年186.1)
 これは松坂のNPBでの最高の数字ですし、絶対水準としてもMLBより30試合ほど少ないNPBにおいては驚異的な登板イニング数です。この八面六臂の大活躍に対して、NPBの投手に対する最高の賞が送られたのでしょう。

 投手の勝ち数と負け数の差で、チームに対する貢献度を見るというのは、簡単な判断基準として悪くはないと思いますが、ゲームの勝敗が打線の活躍に大きく左右されることを考えると、過大な比重を置くべき基準ではないと思います。登板数と登板イニング数の方が、より客観的で正確な評価ができると思います。

 良い投手でなければ、監督は使いませんから登板数は伸びません。故障などで戦列を離れても登板数は伸びません。打線との巡りあわせが悪くて、勝ち星が伸びない投手を勝ち数で評価するのは、客観的・冷静な見方とは言えないと思います。

 ダルビッシュは、勝ち星数で松坂の1年目を超えましたが、決して松坂の1年目の成績を超えたとは考えていないと思います。ダルビッシュが松坂と並ぶためには、残り2試合で少なくとも200イニング超えを果たすことだと思います。9月初めには難しいと思っていましたが、このところのゲームで8イニングといった長いイニングを投げてきましたので、視野に入ってきました。あと2試合で15.1イニングは不可能な数字ではありません。

 松坂が1年目に1回完投していますので、ダルビッシュも「完投」を経験するのも良いことだと思います。

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