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HOME   »   陸上競技  »  [男子100m競走] 暁(あかつき)の超特急 吉岡隆徳
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 100m競走は陸上競技の華です。「世界一速く走れる人間」は、いつの時代も普遍的な価値を持っています。走るということは、多くのいや全てのスポーツの基本であり、そのトップスピードが世界で一番速いというのは、運動能力として絶対的なものでしょう。

 オリンピックや世界選手権大会の100m決勝レースに名を連ねた日本人ランナーは、後にも先にも吉岡隆徳(よしおか たかよし)選手唯一人です。1932年のロサンゼルスオリンピックでのことですから、80年以上前のことになります。このレースで、吉岡選手は6位でした。この大会の男子100m決勝レースは6人で争われましたから、吉岡選手はレースでは最下位であったということですが、何しろ予選レースを勝ち抜いて、オリンピックの決勝に進出した=世界ベスト6に入ったというのは、素晴らしいことです。

 当時の映像を見ると、吉岡選手は得意のスタートダッシュにより40m付近までは先頭を走っていますが、その後抜き去られています。
 吉岡選手は、このスタートダッシュを武器に、1935年には10秒3(手動計時)の世界タイ記録を樹立しました。日本男子の100m競走は、世界と肩を並べたことがあったのです。

 吉岡選手が「スタートダッシュ」で世界に対抗したこともあってか、しばらくの間、日本のスプリンターといえばスタートが速いという時代が続きました。
 1964年に10秒1の日本新記録を出し、吉岡の10秒3の記録を29年振りに破った、飯島秀雄選手も「ロケットスタート」が有名でした。

 その後1970年代に入り、神野正英選手や石沢隆夫選手が手動計時の10秒1の日本タイ記録を出しました。このころ既に電気計時の技術は存在し、実際に競技会にいても電動計時が使用されていたのですが、国際陸上競技連盟が手動計時の記録を公式記録としていた時期が長かったため、1970年代の半ばまでは、男子100m日本記録は10秒1であったと記憶しています。

 そして1975年になって、神野選手の10秒48が日本記録として公認されました。手動計時の10秒1は電動計時なら10秒4台であったのでしょう。

 現在の日本記録は、伊東浩司選手の10秒00(1998年)。これに続くのが、桐生祥秀選手の10秒01(2013年)、朝原宣治選手の10秒02(2001年)となりますが、飯島選手や神野選手の時代と比較すれば、電動計時で0.4秒位タイムが良くなりました。おそらくゴール前では5~6mの差でしょう。日本人スプリンターも大きく進歩したのです。

 とはいえ、吉岡隆徳選手が1935年に世界タイ記録を出してから80年近くの間に、並んでいたはずの日本と世界の間には「0.42秒という大差」(ボルト選手の世界記録9秒58との差)が付いてしまいました。
現役の日本人トップスプリンターである桐生選手や山縣選手、江里口選手の挑戦に期待したいと思います。

 「暁の超特急」という呼称は、当時読売新聞記者であった川本信正氏が付けたと伝わっています。とても洒落た呼称だと思います。戦前のことですから、日出ずる国「日本」を意識したのでしょうか。

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